マガジン９

　あっという間に月日が経って、『ミツバチの羽音と地球の回転』の上映会がいよいよ今週末となりました。先週のY子ちゃんのレポートにもあるように、会場の下北文化会館と地元の本屋さんでも前売券を販売しています！　

★チケット取扱い店
　・下北文化会館
　・ナミオカ書店（むつ市）
　・蛇穴書店(大畑町)

　こうしてお店でチケットを販売してもらうには、地元の知人に頼ったり、一軒一軒お店をまわってお願いすることになります。なかなか経験することのない作業ですが、青森に帰省したY子ちゃんが地道にがんばってきました。ご協力いただいたお店の皆様、本当にありがとうございます。

　事前予約と前売券を購入の方には、特製ポストカードをプレゼントします。カードのデザインは２種類。『ミツバチの羽音〜』オフィシャルのポスターと同じ画像のパターンと、祝島の澄み切った海の画像をそのまま使用したパターンを用意しました。会場に来ていただいた際に、好きな方をお選びください。
　リンゴマークのところに切手を貼って、だれかが大切な人に上映会の感想を送ってくれたら、『ミツバチの羽音〜』の輪がぶんぶん広がっていいなあ、と思い描いています。

　ポストカードAパターンの裏面には、「ここで生きていく決意が世界を動かす」のキャッチコピーを入れました。鎌仲監督の思いが凝縮された一言です。改めて考えてみると、上映会の準備で出会った人たちは「ここで生きていく決意」のある人が多かったように思います。
　震災後、各地で市民ジャーナリストが生まれて注目されましたが、青森の市民ジャーナリストの小山内頼人さんは、とても積極的に行動している方です。私たちは、青森交流会のときに出会いました。普通にお仕事をしながら、青森県会議員に原発の賛否に関するアンケートをとったり、インタビューをしたりしてブログで発信しています。途中まで回収を終えたアンケートを見せてもらうと、予想以上に真摯な回答が並んでいました。

　「一人間としての願いは、再生可能エネルギーにシフトしていくこと。だが、青森県は経済面で原子力施設に頼ってきたところがある。危険なものだと分かっているが、だからすぐやめましょうとはいかない」
　という議員もいれば、
　「福島原発事故を踏まえれば、人類は放射能汚染に対して、短時間で有効な、広範囲にわたる除染の術を持たないことや、『電気』よりも『命』が大切であるなど根本的な事から、脱却は可能かではなく、いずれは脱却しなければならないと思います」
　という議員もいました。（アンケートの詳細は、小山内さんのブログで後日アップ予定）

　このお二人は原発に対する意見は違いますが、同じ政党の議員です。大抵のことは意見が合う人同士でも、「ここで生きる」に直結する重大なことは意見が分かれる。それって、とても当たり前のことだし、意見を出し合うことがまだまだ足りていないのだと思います。
　小山内さんによると、アンケートの件で電話したら「久しぶりに自分の考えを言った。あなたのような県民がいて嬉しい」と語った議員もいたそうです。県会議員であっても、それだけ原発のことを話題にしてこなかった。けれど、今は違う。しっかり原発と向き合って辿り着いた意見を口にしたい人が増えてきたのは、紛れもない前進のはず。

　下北半島プロジェクトは、原発に対するスタンスを超えてまずは一緒に映画を見て、原発の立ち並ぶ下北半島のこれからを考えよう、というコンセプトで進めてきました。
　『ミツバチの羽音と地球の回転』は色んな要素を含んだ映画です。今まで知らなかったエネルギーのあり方に開眼する人もいれば、きれいな祝島の景色で純粋に癒される人もいることでしょう。島のおばあさんが若い山戸孝さんを応援する姿に、あったかい気持ちになる人もいるかもしれません。
　いろんなことを感じた人が、上映会のあと、ふと祝島を想起することがあれば、そこから「下北半島のこれから」が見えてくるのかな、と思います。
　10月16日。大勢の人といっしょに映画を見たいです。ぜひ会場にお越し下さい。

（A子）

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　上映会の準備を進めるにつれ、私が『ミツバチの羽音と地球の回転』を地元の下北で上映しようと思った動機に立ちかえっていったように思います。それは、「原発」や「エネルギー」といった３月１１日以降に表に出てきたカテゴリではなく、もっと根本的なものへの問いと希望を地元、下北で映し出したいということ。つまり場所は違えども、今この同じ時代を、それぞれの「ここ」に生きるひとたちが主体的に選択して生活しようとする姿や、持続可能な社会を模索する姿を映し出すこと。それによって、３月１１日以前から横たわっている閉塞感や不安と自分たちの生活や地域のありようを見つめ直すきっかけをつくりたいというものです。
　「一方で絶望的とも思える現実を直視しながら、もう一方で今、存在する可能性と希望を、それがたとえどんなに小さくともあきらめない」とは鎌仲ひとみ監督の言葉です（『ミツバチの羽音と地球の回転』公式ＨＰより）。 「今」が「未来」を築く。押しつけがましくなく、この映画を観てくださったひとたちそれぞれに次のバトンを渡せるような上映会になればいいなと思います。

（Y子）

…いよいよ今週末です。

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６月にプロジェクトを立ち上げてから、
あっという間の４ヵ月でした。
ここで終わりにするのでなく、「次」へとつなげていくために、
１人でも多くの方と一緒に映画を見たいと思っています。
お近くの方、ぜひ会場へ。
引き続き、ツイッターやブログなどでの告知も、ぜひご協力お願いいたします！

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