マガジン９

　私とA子さんの出番（といっても５分くらい）は第一部（保坂展人さん×鈴木耕さん）、第二部（岡田哲郎さん）のあとに控えていたこともあり会場でまるまるお話を聞くことができたのですが、話下手なのに何を話すかを全く考えてこなかったという諸事情により私は第二部から、しかも断片的にお話を聞くこととなりました。

　第二部では、私と同じく下北半島出身の岡田さんにより「青森・下北半島の核問題を地域社会から考える」というテーマで話が進められました。事前にお話ししたときに「（話の途中で）パニックになるかもしれない」とおっしゃっていたので、登壇して早々に下北で熊に襲われた話をし始めたときは、きたか！　と思ってしまいましたがその後は真面目に朗らかにお話をしてくださいました。

　印象的だったのは、地域社会の視点からみると原発そのものが問題なのではなく原発のような地域の自立を破壊し、搾取し、それを生み出し容認する社会構造が問題であるということ。そのことに気づかなければ、たとえ原発を否定してもそれに代わって同じような構造が続く社会をまた私たちは繰り返してしまうのかもしれません。

　「ある問題を引き起こしたのと同じマインドセットのままで、その問題を解決することはできない」と言ったのはアインシュタインだそうですが、原発そのものが孕む問題への対応と同時に、自分たちは一体どんな社会をどんなマインドセットでこれから築き直していくのか、今ほど真剣に考え実践していかなければならない時はないと思います。過去と同じようにまた後回しにはできない。それが３月１１日以降を生きる私たちが直面している現実なのではないでしょうか。

　加えて、地域に生きる「脱原発」も「原発推進」も目指す先にあるものはささやかな日常であるということ。もしもそうであるならば、その共通項が私たちのもつ希望のひとつなのかもしれません。

　さて、私とA子さんの出番は（少なくとも私は）気が気でなく終了し、用意していた伝えたかったことの半分も話せませんでしたがなんとかカンパのお願いだけはすることができました。おかげさまで43,920円（！）のカンパをいただくことができ、上映場所の施設利用料（43,890円）を賄うことができました。なんだか信じられないような気持ちと、たくさんの人に支えていただいているという実感とが混在しています…。本当にありがとうございました。

　第三部では、「協力したい」と思ってくださった方々とお話する機会をいただきました。どういう思いや考えがあってこの場に残ってくださったのかそれぞれの方にお話しいただきましたが、根っこには「自分」も何かしたいという主体的な思いを感じました。私もそこから声をあげたのだと思います。このつながりが、一方的に求めるでなくお互いに力になれるようなものになればいいなあと思っています。

　この交流会を通じ、今までに映画の自主上映を経験されたことのある方ともお話ができたのですが、当日の会場要員など現地でお手伝いしてくださる方も必要となりそうです。どういうことをしていただくかなど中身をまだまだ詰め切れていないのが現状ですが、そういったお手伝いしてもいいよ！　という方がいらっしゃれば是非ご連絡ください。（マガジン９にご連絡ください）

　これまではプロジェクトとしてはただただ映画を上映するというだけだと思っていましたが、この交流会を機に、カンパしてくださった方々含めて最終的な映画上映までの過程に関わってくださったひとがたくさんいること、人とつながれたこと、時間、交わした言葉、なにもかもすべて、「下北半島プロジェクト」なんだなあと考えが変わりました。これまでとはすごい違いです。気合いの色もなんだか変わってきます。

　ということで、「下北プロジェクト」専用のカンパ振込先口座も今準備中ですので、引き続きよろしくお願いします。（Ｙ子）

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８月中旬ごろには、青森県において支援者との交流会を行う予定です。
これまで各地で自主上映会を行ってきた方たちにお話をお伺いすると、
どうしても青森県内、できればむつ市に近い方達のご協力が不可欠となってきそうです。
このプロジェクトの支援をしてくれる青森県の方、青森県にお知り合いのある方、
メールお待ちしております！！

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