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2010-10-12up

政権交代から1年! 「記者会見フルオープン化はいつ?」座談会(大川豊さん×岩上安身さん×畠山理仁さん)
「記者クラブ」が、ない「普通の国」になる日はくるのか?
その6:「記者会見オープン化」の逆戻りはあるのか?

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編集部「記者会見のオープン化」については、一度開いた省庁では、もう後戻りはできないでしょうね。大臣が「やっぱり閉じます」とか言う事もないでしょうし。しかし、フリーランスの記者で、行く人がいなくなると、やっぱり機能しなくなりますか?

岩上 いや、後戻りは起きますよ。

畠山 開放したのに人数が少なくなって、今週は中止にしますって省庁、ありましたよ。

大川 うそ! どこ? じゃ俺行くよ。オープンになったというので記者会見場に行ってびっくりするのが、いるのは、岩上さん、畠山さん、上杉さん、ニコニコ動画の方、小川(裕夫)さん・・・10人にも足りませんよね?

岩上 だからね、新しい戦力が入ってこないとダメなんです。たしかに会見に出ても、それがすぐにそのまま、お金になる仕事にはならない。ひとつ考えられると思うのは、兼業ジャーナリスト。たとえば、総裁がその典型ですが、総裁は芸人と兼業なんですよね。芸人ジャーナリストなんですよ。ふざけて芸人ジャーナリストと言ってるんじゃなくてね、芸人っていう本業をきちんと持っているという意味です。だから例えば、自営業でも、農業でも、シンクタンクで働いてる人でも良くて、何か本業を持ちながら、そういった専門専門を持っている人が、一方で記者会見とかに入ってもらって、発信していけばいいと思う。なにかストラクチャーをつくって、そこにこういった兼業ジャーナリストの方たちを登録して、できないかなと。本業で稼いでいるのだから、会見取材はボランティアでやると。

畠山 若い人を育てるのもそうですが、リタイアした方々に手伝ってもらうというのもありますよね。知識もありますし。

大川 建設業界でリストラにあったという団塊の世代からメールが来たりするので、ぜひフリーのジャーナリストのサポーターになって、ボランティアをやってくれと言おうかな。それからこういうのもあるよね。北海道の「北方ジャーナル」の人が、「日頃農業で頑張ってる人の発言の場がない」って言うから、じゃあ「マガジン9」みたいなネットの媒体で「農業のプロの方が質問!」っていうコーナーを作ってあげて、そこに記者会見での質疑応答についての記事を書いてもらう。で文章については、プロの目でチェックはさせてもらうけど、極力そのまま載せるとか、そういうことってどうなんだろう?

編集部おもしろいですね。いいかもしれない。

畠山 そうやって、どんどん新しい人が入るようにしていかないと無理ですよ。新規参入できない業界は衰退します。よく僕らが、「フリーも会見に入れろ」って言うと、ネット上では結構、みんな色々言うんですよ。「君たちもクラブに所属したいんでしょ」とか、「記者室使いたいの」とか。僕はクラブに所属もしたくないし、椅子も机もいらないので、とにかく普通に会見に出たいだけ。事前登録とかしないで、行きたい時に記者会見に入って、聞きたいことだけ聞いて、帰って来れればいい、っていうことなんです。でもこのことを理解してない人が、結構たくさんいます。でもそれは、彼らは実際に記者会見に入ろうっていうことを試したことがないからなんですね、現場を知らないから。
 現場に来てもらえれば、何でこんなことで入れないんだろうっていうバカバカしさも分かるし、そういう人たちが動かないと実際、クラブの側も対応しないんですよ。ひとりでクラブに開けろ開けろって文句言っても、相手の担当者も(こちらが)ひとりだと嫌な気持ちになるのは一回でいいんですよ。ごめんねって一回、僕のを断ればいいんですけど、それが何十人にもなれば、対応を考えざるを得なくなってくる。だけど今、フリーでこの問題について動いている人の数は、ほんとうに少ない。

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「普通の国の言論空間」にするためには、
新しい戦力を入れる=兼業ジャーナリストのすすめ、
という提案がなされました。
「現場」にどんどん人が入るような仕組みやシステムがないと、
後戻りはいつでも起こります。

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神 戸公演/10月23日(土)14:00・19:00
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