マガジン９

岩上 各省の大臣会見がオープンになるということは、僕もずっと待ち望んでいたことであり、実際に開かれた会見に出席することができた。いくつかの制約をつけられた中でも出ることが出来た。それは喜びだったんですけども、僕が思っているよりもずっと早く開かれたから、「これはまずいな」という思いもあった。というのは、いくら開いてもその場に参加していくフリーランスとか、ネットメディアとか、オルタナティブなメディアの記者がいないとね。そうしたメディアのポテンシャルが高まってないと、せっかくの好機を上手く利用できない。

畠山 時々、岩上さんが出席されていない記者会見があるんですよ。その時の会場の緊張感の無いことといったら。上杉隆さんもいないしね。

編集部 ということは、オープンになっても、活発なやりとりはあんまり無いんですか？

大川 うーん、そんな感じですね。あまり質問しないとか。

岩上 僕は他の会見に行ったり、他の仕事もしてるわけで、どうしても他の仕事とバッティングしちゃうと行けないということがある。

畠山 記者クラブの人たちは、各会社の記者も何十人といて、お互い全部カバーできるじゃないですか。こっちはひとりしかいない。

岩上 それぞれ、持ち場持ち場で、ゴリゴリと食い下がって質問したり、一生懸命汗流す記者が、ある程度の人数、色々揃ってないと、やっぱり上手くいかないわけですよ。

編集部 そういうフリーランスを支える人も必要ですよね、読者だったり、パトロンだったり、支援者のような人が。しかし支援者を集めようにも、既存のテレビや新聞は、記者クラブに属しているわけですから、その辺りの問題点なんかまったく報じないわけでしょう。

大川 だから、俺が言ってるのは、新党をつくって、記者クラブ開放一点のみで立候補してもらうとか。

岩上 立候補してもらうって、誰に言ってんの？　俺？（笑）

大川 そうですよ、当然じゃないですか。

岩上 「新党開放」とか（笑）・・・絶対にやりません(笑)。・・それは上杉君とかがやるべきで・・・ああ、でも、彼はやらないな。

大川 でもね、俺が記者会見に行くようになって、するとその事が時々記事になっちゃうじゃないですか、スポーツ新聞とか。あと、僕が記者会見出て岡田大臣に、「世界最大の日系社会であるカリフォルニアにちゃんと寄るべきじゃないか」と。イラク戦争の時でさえ、イラクの人々を差別するなって一番最初に声あげた人たちですよ。かつての強制収容所に入れられた経緯があるだけに。だから、やっぱり政治的な力も持ってるし、そこに寄ってくれって言ったのを、そのまま記者会見の議事録にのるじゃないですか。そうすると、読者っていうか、記者会見マニアみたいな人がいて、「大川総裁は岡田大臣に語ってるように見えて、国民に語ってるんですね」って格好いいメールが事務所なんかにくるんですよ。そこまで俺は考えてないよと（笑）。

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各省庁の記者会見がオープンになり始めたところで、
フリーランスやオルタナティブなメディアが抱える問題点や課題もが出てきました。
これを乗り越えるには、個人の力では限界があります。

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