マガジン9

憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。

「マガジン9」トップページへ「みんなのこえ」バックナンバーへ

みんなのこえ

vol.376

130403up

3月27日から4月2日に届いたご意見から

■想田和弘の「観察する日々」 について

ミウラモーンさん(32才・男性・東京都)

ベアテさんのご冥福を、感謝の気持ちと共に祈ります。

ベアテさんは、「人権」や「平和」といった、人としていちばん大切なことを日本国憲法に盛り込もうとしてくださったのだと思います。ベアテさんに、心からお礼を申し上げたいです。
昨今の改憲論議は、近視眼的で欺瞞的ですらある“もっともらしい現実論”ばかりです。人としていちばん大切なことは何かを、しっかりと自分で考えて、現実(=日本国憲法制定)を生きたベアテさんの生き方に感動しました。
素晴らしい記事を読ませていただき、想田さんにも心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

■時々お散歩日記 について

うまれつきおうなさん(42才・女性・兵庫県)

筑紫哲也さんの「予言」と「杞憂」

いきなり否定的で申し訳ないが、果たして社会や経済の情勢が少し変わったくらいで簡単に失われる程度のものが本当に「国民性」なのか? むしろ、戦争といえば戦争、経済成長といえば経済成長、トイレットペーパーといえばトイレットペーパー、勝ち馬といえば勝ち馬にと時代を問わず<右にならえ>でなだれこむ習性こそ日本人の国民性という気がする。結局「判官贔屓」など善人ぶりたい中流の暇つぶし物語として好まれたのにすぎないのではないか? そうでなければ<一対集団>のいじめがこんなに慢性化するわけがないと思う。
そして「原発エアバッグ」の話だが、これはむしろ悪徳教官が教習所で「シートベルトは運転の邪魔になるので外しましょう」と教えている方がたとえ話として近い気がする。もちろん、こんな悪徳教官のお墨付きでの運転などもってのほかである。

■時々お散歩日記 について

森正樹さん(49才・男性・東京都)

右傾化か普通の国か

護憲派は日本は右傾化していると主張しますが、普通の国になろうとしているだけだというのが改憲派の認識です。沖縄・対馬の領有まで主張する中国・韓国に比べれば日本のナショナリズムはおとなしいもので、決して日本はアジアで孤立しているわけではないし、民主党政権の煮え切らなさの後では、外交で主張するべきことは主張する安倍首相に僕ですら小気味よさを感じます。
ネットで調べただけですが、安保を破棄した単独防衛には防衛費の3倍増が必要ですが、安保を維持したまま自主防衛力を保持するには1.5倍増程度でよいようです。TPPも集団安全保障の枠組みにまで発展する可能性があるみたいです。
以前朝日が防衛庁が省に昇格するのに反対する珍妙な社説を載せましたが、防衛費はむしろ減らされてきました。伝統的な護憲派左翼の認識・主張のかなりが無効になりつつあり、なぜ日本が普通の国になるとよくないのかを説明するのはなかなか困難です。

■柴田鉄治のメディア時評 について

鳴井勝敏さん(72才・男性・青森県)

改憲の動きにメディアは鈍感すぎないか

柴田鉄治さんの鋭い視点いつもありがとうございます。             
私は、鈍感なのではなく、掘り下げる能力がないか、参議院選挙まで目立たないようにしている政府与党に合わせているるだけ、のどちらかと見ている。仮に後者だとすれば報道の放棄、つまり国民の知る権利に奉仕する役割の放棄である。       
そもそも民主主義は国民が権力を監視し、批判し、改善を要求することが出来るから進化すのであろう。その為には「正確な情報」が欠かせないのだ。しかし私の地元紙も変化を見せている。国論が割れている脱原発、TPP、憲法改正、そして揺れている体罰・いじめの教育問題、全柔連問題等、読者意見欄に掲載されていることがほとんどないのだ。3・11以降際だっている。                
「常に負の面に目配りをして報じるべきである。それがメディアの使命なのだ。」メディアは牙を磨き使命を果たして欲しい。

■柴田鉄治のメディア時評 について

平和を愛するゲーム・アニメおたくさん

どんなに「いいこと」のように思えることでも、 必ずそこには「負の側面」があるのならば、日本国憲法の「負の側面」を自らが認識できなければ、他者に説得力を与えられない。

「原子力開発が始まるとき、明るい希望ばかりが報じられ、負の面を報じなかったメディアの失敗が、福島事故につながったのだ」という柴田氏の指摘は的を射ている。メタンハイドレードの採掘にも必ず負の側面があるだろう。
では、「内容は世界一すばらしい」とおっしゃられる日本国憲法ならばどうなのか?憲法発布当時は「これで二度と戦争をしない国になる」と喜ばれたにもかかわらず、中国の覇権主義や北朝鮮の核実験を受けて戦争が間近にせまっている危機感に苛まれ、今や日本国憲法は近隣諸国外交に関しては日本国民に安心感を与えてはいないのである。
だから改憲しろというわけではないが、改憲派の指摘する「負の側面」を率直に受け止めて回答するスタンスがなければ、「常に負の面に目配りをする」という態度に説得力が無いと私は思う。

■雨宮処凛がゆく! について

笠優さん

兵庫県 小野市の条例のことで。

例の小野市の生活保護の相互監視の条例ですが、27日のニュースによると市民のアンケートでは、6対4の割合で、賛成が多かったそうです。
モノの見方は立ち位置によって変わりますが、この条例は、本来生活保護を受給しなければならない人を見つけることができる良い条例であると市側は言っているし、“善良なる市民達”はそれを鵜呑みにしているようですが、イヤな相互監視社会になるのではと感じます。
26日の神戸新聞では、防犯カメラ設置申請増加との記事があり、兵庫県内の自治体では、3年で9倍になっているそうです。県の予算では賄えず各市町が予算を補うらしいです。生保支給額を減らし、相互監視のシステムを作ってまでカメラの導入はしたいらしいです。何とも息の詰まる社会、と感じてしまいます。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

マングースさん(男性)

解雇の自由化は究極のパワハラ

先日、朝日朝刊の社説に「解雇規制の緩和は対象者が新しい仕事へ移るための職業訓練やその間の生活保障の充実が前提となるべきだ」のような意見が載っていたが、職業訓練では仕事の基礎がつく程度で、即戦力のレベルとはならない。企業が、即戦力でない中高年を今更雇うはずもないし、その間の生活保障といっても期限つきであろうから、この社説のような提言は無意味である。 
最近、パワハラやブラック企業の話もよく聞くが、解雇の自由化とはいってみれば究極のパワハラであり、こんなものは週刊文春のように猛批判するのが正しいやり方だ。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

龍さん(60才・男性・埼玉県)

立法府の怠慢について

欧米に比較しても、過剰な国会議員数。そして過大な報酬の地方議員。そもそも参議院や地方議員は無報酬で(費用弁償は定額で認めても可)あるべきで、地方議会の今の無駄な審議時間など、休日の1日や平日の夜間を使えば、まともな審議ができるはずだし、英国などでは既に実施されている話だと聞く。また議員が黒塗りの高級車で登院する必要などどこにもないのに、そんな改革すら実施できないことを私たちは放置し続けた。
耕作放棄地が都市近郊に溢れ、食料自給率も一向に上がらない現状で、農業を生活可能な収入を得られるものとし、農業就労人口を増やすための社会システム改革について私は20年ほど前に当時の農林省に、300ページほどしかないが概略を提案したが、検討すらされなかった。
しかしやはり沈黙していては無責任だと感じている。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

佐野 一起さん(63才・男性・大阪府)

衆議院の選挙制度の改革について

400字までということなのでぼくの考える選挙制度の要旨だけ書きます。
1 選挙区を細かくわけるのではなく、全国を一つの選挙区として、候補者全員を投票の対象とする。
2 人気の高い候補者が多くの票を独占してしまう弊害をなくすため、現在の不在者投票を正式な投票期間とし、一日毎に全国的に開票し得票数を確定していく。そして、とくに議員定数は設けず得票数が一定の数(例えば20万票)を上回った時点で当選とし、それ以上得票数が増えても意味がないことを未投票の有権者に伝える。
3 これまでの投票日を最終投票日として午後8時に投票を締め切る。
4 知名度が大きな要素となってしまうので、立候補予定者は一年前くらいからテレビ出演等をしてはいけない等の規制をする。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

TY生さん(73才・男性・三重県)

日本維新の会「改憲」に意気込む

表題は3月30日の日本維新の会の党大会を報道した朝日新聞の見出しです。大会で橋下代表は憲法前文を引いて「諸国民の信義と公正を信頼するだけで安全と生存を保持できるなんてあり得ない。ここが元凶だ」と諸国民の信義と公正を軽視するかのような発言をした。
国連憲章には「寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互いに平和に生活し、国際の平和及び安全を維持するためにわれらの力を合わせ、共同の利益の場合を除く外は武力を用いないことを原則の受諾と方法の設定によって確保し」と書かれ、「諸国民の信義と公正を信頼」と同じ趣旨のことが基本に置かれている。
維新の会の綱領は現行憲法を「日本を孤立と軽蔑の対象に貶め」と書いた。イラク侵略戦争に参戦し、イラク市民の命を推計12万人奪うことに加担し、自国の兵士を戦死させた行為こそ国際社会から批判され軽蔑の対象になったことではないか。日本は憲法9条の制約でこのことから免れた。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

向かい火さん(43才・男性・東京都)

TPPについて(その30)

TPPに参加した場合、輸出が多少は伸びるかもしれませんが、日本は他国に比べ輸出依存度が非常に低い国【日本は輸出が経済成長の牽引役になった面もありますが、基本的には分厚い中間層による内需で経済発展した国です】なので、輸出が多少伸びただけではGDPはほとんど増えません。つまり日本がTPPに参加しても、一部の企業は儲かるでしょうが、国全体としてはほとんどメリットがないと思います。対して、デメリットやリスクはかなり大きいと思われます。
例えば、TPPに参加すれば様々な経済的障壁が撤廃され、今以上に資本移動し易くなるので、今以上に多くの日本の企業、工場が日本よりも労働賃金の低い国々に移転し、産業が空洞化し、多くの雇用機会が失われると思われます。また、今以上に海外から安い品物やサービスが大量に入ってくるので、その事によって倒産する企業も数多く発生するでしょう。過激な規制緩和による競争の激烈化によって倒産する企業も数多く発生するでしょう。労働規制もかなり緩和される可能性もあります。結果、格差と貧困が拡大し、また、自殺率も高くなる可能性も高いと思います。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

cherry7さん(45才・女性・愛知県)

憲法改正について

今度の参院選で自民、みんな、維新で2/3をとると改憲の動きになるわけですが、その後3年ぐらいは選挙がないので、もしそうなったらどんどん改憲が推し進められていくようで心配です。
自民改憲案について知らない人が多いのに、テレビでは全然報道されず、新聞に投書しても反映されない中、安易に改憲に賛成している人が多いようです。
一方、海外からは大変警戒されていて、アメリカでニューヨーク・タイムズ紙に次ぐロザンゼルス・タイムズ紙などは、「世界中の人権団体は、自民党の憲法改正草案に反対する世論を結集すべきである」と呼びかけているぐらいだそうです。
日本のマスコミは大事なことは何も知らせてくれません。こうなったら海外の人権団体に頼るしかないのでしょうか?

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

ピースメーカーさん

今週のマガジン9

芳地隆之氏は「世界の戦争に加担しない日本」に誇りが宿ると論じ、武器輸出3原則を堅持し続けてもらいたいと述べたが、これはマガ9の読者の多くの共通認識であろう。
しかし、誇りとは価値観を共有しない他者(例えば外国人・異民族など)が自らに敬意を向けられる事によって始めて自他共に認められるものであろう。ならば、果たして日本の平和条項は他者の敬意に支えられているのだろうか?
先月、佐々江賢一郎駐米国日本大使が中国のナショナリズムの高まりや軍事力強化に懸念を表明した事に対し、外交学院国際研究所の周永生教授は「敗戦国の日本は軍事力を強化するべきではない」と猛反発し、それを日本のネットでは自分達への侮蔑と受け取り、「支那に負けた覚えはない」「じゃぁ日本が戦勝国になれば良いんだな」等と非難している。
ベアテ・シロタ・ゴードン氏は平和条項改正は「悲劇を招く」との言葉を遺したが、悲劇の要因の一つがここにある。

あっというまに4月になってしまいました。
瑞々しい春野菜のおいしさに、
やっぱり「農」は大事だよなあと、
思いを新たにしているこのごろです。
「食と農」がテーマの14日のマガ9学校、
まだ少々残席ありです!

ご意見はこちらから

googleサイト内検索
カスタム検索
マガ9のメルマガ
メルマガ9

↑メールアドレスを入力して、ぜひ『メルマガ9』にご登録ください。毎週、更新ニュースを送らせていただきます。/Powered by まぐまぐ

登録解除はこちらから↓

マガ9のブログパーツ
マガ9ブログパーツ

「マガジン9」の更新項目がまるわかり!ぜひ、あなたのブログにも設置してください。