マガジン9
憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。
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みんなのこえ
vol.362
121219up
12月12日から18日に届いたご意見から■マガ9対談 中島岳志さん×想田和弘さん について
夕葉さん(30才・女性・東京都)
考えれば考えるほどに難しくて
進行する「断言」と「単純化」。この件を読んで、ああまさにそのとおりだ、と思いました。
ただでさえ情報が氾濫している時代です。得た情報を追求したり、矛盾点を見出したり、そこから何かを分析するということが一般人レベルでは難しくなっていると感じています。
加えてこの余裕のない社会。物事を単純化しないと、頭がパンクしてしまいそうです。
「断言」してくれる人がすごくありがたく見える。「単純化」された情報を見てふーんと納得してしまう。
でも、子供のころに学校で社会の先生がこう言っていたのをよく思い出しました。
「同じニュースでも新聞によって論調が違う。人間社会の出来事は人間対人間のあいだで起こっているからして、人それぞれの立場がある。世の中はそう単純ではない。情報を鵜呑みにしてはいけない。客観視する力を持ちなさい」と。
貧しさは心を荒ませてしまうものですが、考える力すら奪うのですね。
■マガ9対談 中島岳志さん×想田和弘さん について
シュンツ−さん(29才・男性・神奈川県)
<時代に対抗するための「スローダウン」を>について
中島氏は「決断できる政治」について批判しており、政治には熟議が必要と述べていますが、現在の国の借金は何十兆円? もあり、そうなってしまったのは今まで悠長に議論していたからであるとは考えられないでしょうか? なんでもすぐに決定する政治も問題があると思いますが、ただ財政収支を赤字にし続ける政治もとても無能に見え、決定できる現総理の意見も一理あるかなと思っています。
■マガ9対談 中島岳志さん×想田和弘さん について
向かい火さん(43才・男性・東京都)
現実の複雑性について(或は、マスコミやネット【私も含む】が行っている単純化政策には注意した方が良いと思います
人間は物事を認識したり他者に分り易く説明する場合、単純化しがちです。私自身、みんなのこえに投稿させて頂いている文章は自説を分り易く説明するため、また、字数を減らすため自説を単純化して表現しています。しかし、世の中で起こる事は様々な要素が複雑に絡まり合っていて、現実はテレビのワイドショーのように単純ではありません。
F・マイネッケは『ドイツの悲劇』という著書でヒトラーを「すべてを単純化する恐ろしい人」と評しましたが、単純化は時に巨大な暴力も生み出します。共産主義的暴力も「ブルジョア階級(奴ら)=悪玉、プロレタリア階級(我々)=善玉」といった時代劇的・ヒーロー漫画的・ワイドショー的な単純図式から生れたのだと思います。
世の中の事象を認識したり説明する場合、どうしても単純化は避けられない面もありますが、単純化には短絡的思考やポピュリズムなどに陥る危険性・罠がある事も注意しておいた方が良いと思います。
■この人に聞きたい 金子勝さん について
平和を愛するゲーム・アニメおたくさん
敗北の要因
かつて原子力ムラの人々が「原発安全神話」に囚われた。そして今回、リベラル派や革新派、反体制派の人々は「反原発無敵神話」に囚われていたのではないだろうか?
つまり「反原発」さえ主張していれば、圧倒的多数の国民的支持を得られ、経済問題や安全保障問題、そして日本国の再生と成長といった問題に言及することなくイニシアチブを握れると勘違いしていたのではないのだろうか?
しかし、現実は「日本を、取り戻す」というスローガンの自民党の圧倒的勝利に終わった。
金子勝氏が指摘されるように、反原発派は「経済成長」を論じることは総選挙中の最後まで行われることはなく、日本国民のみに負担を強いるロジックに終始した。
しかし支持を得られなかったからといって、日本国民を衆愚となじるのは酷な話である。
金子氏が指摘するように、日本国民にどのような説得をするのか。それこそが、来年の参院選で革新勢力が自らを死守できる唯一無二の方策であろう。
■川口創弁護士の「憲法はこう使え!」 について
TY生さん(72才・男性・三重県)
厳重に警戒すべき自民党の策略
川口創弁護士は、自民党が憲法9条の解釈改憲、明文改憲を進める方針を述べている。
一、選挙戦では、集団的自衛権について言及しない方針をとっている。とにかく民主党に対する批判票を多く取り、衆議院で多数派を形成することを狙っている。
二、その上で、憲法改正の手続きを取ることなく、9条の解釈改憲を狙って国家安全保障基本法を制定する。
三、国家安全保障基本法制定においては、政府与党であるにもかかわらず、あえて議員立法の形で発議し、内閣法制局の審査を回避する。
四、集団的自衛権行使可能な実態を先行させ、憲法を実態に合わせるという論理で、憲法改正を実現し、自衛隊を国防軍にする。(以上)
このようなずるがしこいやり方をまかりとおらせてはなりません。
朝日新聞社の最近の世論調査で自衛隊を国防軍にする賛否を問うた設問には、「賛成」が26%で「反対」が51%で倍近くあった。この世論を結集しなければならないと思います。
■B級記者どん・わんたろう について
ひげちゃんさん(60才・男性・北海道)
今の“原発廃棄物の再処理”は永遠の原発稼働が目的
「原発0の具体的な道筋を語れ」というのは無理な話。そもそも廃棄物の処理方法を誰も知らないからです。だから、今そのように言う人は結局「その道筋を示せないなら引き続き原発を稼働せよ」と言っているにすぎない。今の再処理研究? は原発の稼働を前提としたリサイクルを目的としているので、原発をなくす議論の俎上にはのらない。
まず、原発稼働、再稼働、建設をやめることがスタートです。その上で、人類科学の英知を集めて処理する方法を考える、これしかない。
■B級記者どん・わんたろう について
LEOさん(28才・男性・東京都)
「ちょっと吠えてみました」104回の感想
本文に「日本が中国と争う今の状況も、沖縄・南西諸島での中国監視の役割を自衛隊に担わせようとしているアメリカにとっては、都合が良いのだろう」とありますが、逆に中国側の視点が欠けている気がします。日露での北方領土問題と違い中国(の軍部)には確実に目的があって尖閣を取りに来てます。それは日本以外との領土問題からも明らかです。韓国はまぁ良いです。感情だけっぽいので。
■森永卓郎の戦争と平和講座 について
平山栄一さん(59才・男性・大阪府)
再稼働容認?
日本の一般的な良識ある識者というものの典型のような発言だと思います(それほどにそれらはレベルが低いという意味で)。原発事故で今にも破綻しつつある日本の現実の中で、再稼働容認? 理解できません。フクイチ4号機の危機もご存じないのかな?
小出裕章さん、矢ヶ崎克馬さん、ガンダーセンさん、バンダジェフスキーさん、カルディコットさん、バズビーさんなどの原子力の専門家の意見をご存じないのでしょうか? 自分は被災地の食料を食べる? なら本当に毎日福島の米や野菜、肉を食べてください。1年食べ続けてから言ってほしい。どうやら内部被曝のことすらご存じ無いらしい。もう少し原発事故の色々なファクターをきちんとリサーチしてください。あまりに情けない。
世界的な視野から見れば、貴方の言っていることは正気の沙汰ではない、と解釈されます。
■森永卓郎の戦争と平和講座 について
コバタカさん(39才・男性・福島県)
原発の平和利用について
「原発とどう向き合うか」を読ませていただきました。だいぶ前の記事になりますが今も考えに変わりはないでしょうか。
私も原発事故後に森永さんの考えを聞いて嫌いになった一人です。でも、この記事を読んで少しだけ好きになりました。それは今まで電気を使ってきておいて原発が爆発したと放射能に汚染された福島の食品を食べないというのはおかしいといってくれていたからです。
でも原発は安全に利用していくという考えには共感できません。結局は安全性よりも経済性を優先しているのだと思います。私は地震が来るたびに、またフクイチが崩壊し再臨界を起こすのではないかと怯えながら生活しています。でもお金がないので引っ越すことも出来ません。人間には原子力を安全に利用していくことは不可能だと思います。いまでも経済界からの圧力によりフェアな安全評価はなされていません。そして何より、いまだに福島県民は原発に怯えながら福島で生活しているのです。
■森永卓郎の戦争と平和講座 について
松尾匡さん(48才・男性・福岡県)
スウェーデンはもう導入
立命館大学の松尾匡です。
スウェーデンはもう1993年以来インフレターゲットを導入しています。
スウェーデン国立銀行サイトより
http://www.riksbank.se/en/Monetary-policy/Price-stability/Adoption-of-the-inflation-target/
ちなみにこちらもどうぞ
http://matsuo-tadasu.ptu.jp/essay__121124.html
■森永卓郎の戦争と平和講座 について
N.Sさん(18才・男性・大阪府)
自民党憲法改正草案について
今、日本人の精神は、左に寄っています。なぜなら、日本国旗を持って歩いているだけで「危ない人だ」などと思われるのです。他国では自国の国旗を持つときに何の躊躇いも持つことはないそうです。左翼のあなたからみたら、自民党は極右のようにみえるかもしれないですが、普通の右翼だと思います。ですから、憲法解釈について、もう少し中道的見地にたち、勉強してから情報を発信してください。
今回の憲法改正草案でいう「公益」というのはスパイ活動のことではないでしょうか?今日本はスパイ天国と言われています。これは必ず日本の国益を害しているため、スパイ同士の活動などを規制しようとしているのだと思います。
■雨宮処凛がゆく! について
多賀恭一さん(男性・新潟県)
もうすぐ総選挙。に思う。
総選挙を前に民意に思いが至る。
日本の過去20年は、小沢一郎が推し進めた小選挙区による2大政党制が民意を反映しないことを証明した。小選挙区を廃止し、完全比例代表制を実現すべきだ。
■雨宮処凛がゆく! について
ヒロユキさん(42才・男性・熊本県)
感想です
今回の衆院選事前調査、自民有利。自分も暗澹たる気分になりました。この国がこうなったのは自民だけではなくそれを選んだ国民にも責任があると思います。自分は選挙区は第3極、比例は民主に期日前投票しました。ここ熊本は一区から五区まで全て自民の勢いなのでそれを阻止したい思いです。でも本当の変化は今から始まるのかなという感じもします。
■雨宮処凛がゆく! について
虹んさん(40才・兵庫県)
主役は国民!
日本を取り戻す…それは「失われた20年」をサバイブしてきたロスジェネの自分たちを含む、一般の名もなき人々にこそ当てはまる言葉だと思う。
どこまでも淡々と日々を生きる「一個人」の取り組みこそが真の意味でこの国を、自分たち自身を変えていけるということを、あの未だ“派閥まみれ”の人々はどう考えて、どう見つめ直せると言うのだろうか。国盗り合戦のゲームではない、目の前の生身の人間を本当に人としてただ当たり前に見られる政治家の誕生こそ私は望んでいる。
なんにしても生きていかなければならないのだから、一票を入れてそれで終わりではなく立ち上がるべきは市民の方で「政治の主役も市民、国民、個人一人一人」だということを繰り返し訴えていかなければならないと思う。
目覚めた明日にもう何十年分も蓄積した生活の痛みが残りませんように、祈るような気持ちで期日前投票に向かいました。
■パンにハムをはさむニダ について
osunekoさん(男性・北海道)
日本に徴兵制は無理
最近の武器戦車などは、「ハイテクコンピューター」だから、「頭」もいる。韓国で徴兵制があるのと、教育熱・学力が高いのとの関連性は多分このことであろう。
日本で徴兵制やるなら、全員大学の理工学レベルの修了する「頭」がいる。だから、コストもかかるし無理。ただ、徴兵制にならないために、「自衛隊を認め、感謝しよう」という心がけは必要である。
■立憲政治の道しるべ について
鳴井勝敏 さん(71才・男性・青森県)
衆議院の選挙改革−政治の巧妙な不作為
『政治の側には、憲法上の平等原則を徹底する姿勢が汲み取れません。違憲状態が続いても、立法不作為が生じても、誰も責任を取りません。責任を感じている政治家の姿が、国民の目に映りません。「最高裁判決を放置して何が悪い」という曲がった論理が通用しては、国民の憲法感覚も麻痺してしまいます。法の支配が色褪せ、国会と裁判所の権威を失墜指せてしまいます』と南部さんは述べる。
その源を考えてみた。平等感覚の希薄な世襲議員。憲法99条(憲法尊重擁護の義務)を見たとも聞いたこともないという公務員。元々憲法感覚を持ち合わせていない国民。加えて、政治家の余りにも軽い言動。私には教育現場で人権教育を蔑ろにしてきたツケと映る。今回の総選挙、右往左往する主権者の姿を見るに付けそのことを実感する。
「数」にものを言わせる政治は憲法が標榜する立憲民主主義とは異なる。とても危険だ。
■みんなのこえ について
多摩散人さん(66才・男性・神奈川県)
集団安全保障だから平和が守れる(その1)
【北京】中国外務省の洪磊(ホンレイ)副報道局長は3日の定例記者会見で、米上院が日米安全保障条約の尖閣諸島への適用を確認した国防権限法案の修正案を可決したことについて、「断固として反対する」と述べた。洪氏は「米国は(尖閣問題で)一貫して特定の立場を取らないと表明してきた。米国には言行一致を期待する」と述べ、米国が介入しないよう強く求めた。
これは、2012年12月4日の「読売新聞」のインターネット版の記事です。日米安保が、日本の安全にとって、残念ながら最後の拠り所であることが分かるでしょう。集団的自衛権の行使は、日米両国の信頼関係を高め、日本の万一の事態に対する最大の抑止力になるのです。日本はそれに対して、相応の対価を支払わなくてはならない。自民党の石破茂氏が言うように、「自分にとってだけ都合のよい同盟は存在しない」のです。9条などは、もともと誰も守ろうとしていません。もっともっと破ればよいのです。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
国民さん
護憲派の国防論を聞きたい
北朝鮮の拉致と核武装。中国による尖閣諸島への侵略。
国民が直面している脅威に対して、改憲派は日米軍事同盟の強化と自衛隊の強化、核武装の検討で対抗する事を国民に提案しています。
護憲派は北朝鮮・中国の脅威に対してどのような対策を国民に提案するのでしょうか。そろそろマガジン9でも、本気で自分たちの国防論を展開しませんか。
日本国民は平和を望んでいます。侵略や拉致の脅威から日本人を守ってくれる平和を望んでいるのです。護憲派はまだ何の提案もしていないように見えます。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
仕事しま専務さん(43才・男性)
憲法改正
自民党の憲法改正案は、明らかに徴兵制を合憲化する意図がみてとれますが、是非はともかく、このことを政治家は詭弁を弄し、そんなことにはならないと言っています。徴兵制が合憲になるか、違憲のままかの話が、ぼかされています。多くの国民が知らずにいます。ぜひ話をつっこんで、YESかNOを聞き出していただきたいです。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
森正樹さん(49才・男性・東京都)
尖閣問題に関する党派性を超えた議論が望まれます
尖閣問題で残念なのは必要以上に中国の肩を持ち、日本政府・アメリカを批判する人が少なくないことです。尖閣は基本的には日本領だという立場に立って、平和・領土を守る方策を考えるべきです。
棚上げに戻せればよいですが、中国が日本の実効支配を崩して係争地化を狙っているのは明白で、できれば武力は使わず、でも本気で尖閣を奪おうとしています。
安倍新政権が中国に強硬姿勢を取るならそれを貫くべきですが、平和慣れした国民や財界・護憲派に非難されて腰砕けになるのを危惧します。また中国はアメリカの関与を嫌っているうえ、有事になればアメリカは中国と戦うか日本を見捨てるか選ばねばならないから、アメリカ陰謀論は的外れです。
現状のまま推移すれば、中国が偽装漁民を上陸させて戦争寸前になるのは多分時間の問題だから、尖閣問題に関する党派性を超えた議論が望まれるし、同じ日本人なのに改憲派に好戦主義のレッテルを張るのは止めるべきです。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
ごりりんさん
日本維新の会
戦争を実際に経験した人々が少なくなってきたため、その本当の恐さを、平和に対する理解を若者たちは忘れています。ただ、流行に流されているような気がします。これは、日本人自体にいえることですが。
自民党と民主党が今まで2大政党として存在し続けた意味を今一度確認してもらいたいです。
これまでの日本の歴史を尊んだ上で少しずつ変化を取り入れてもらいたいものです。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
sakuraさん(68才・女性・東京都)
自民党憲法改正
誰も明日に全面改正するとは言わない。
徐々に、ほんの少しずつ、気がつく人が少ないように。そしてある日、遅かった事が分かる。そうならないように、しっかり見張り、声をだそう。
東日本大震災後、初めての衆院選が終わりました。
自民党の圧勝、そして再びの政権交代。
この結果を、私たちはどう受け止めるのか。
そして、ここからどうしていくのか。
何もかもが、正念場です。
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