マガジン9
憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。
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みんなのこえ
vol.330
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4月18日から24日に届いたご意見から■雨宮処凛がゆく! について
shibaさん(40才・女性・宮城県)
被災家庭
石巻地区で教員をしております。
震災以来、たくさんの奨学金や補助金の申請が来ました。いずれも震災で「主たる生計主を失った生徒」や「家や仕事を失った」という条件が多いです。「もともと母子家庭」「もともと非正規雇用」の人は、どこにもひっかかりません。
私の知っている生徒は「母子家庭」で「母親は非正規雇用」でなんとか生計を立てていました。住んでいたアパートは全壊ですが、部屋が2階だったために部屋自体には問題なく、大家さんも「いずれ直す」というのでそのまま住み続けました。建築制限が解除されてからやっとリフォームの値段がわかり、再建は無理ということがわかりました。結果、アパートは取り壊し、新年を前にその親子は住居すら失いました。10月では仮設の申込も締切られていたと聞いてます。
幸い転居できるアパートが見つかり、路頭に迷うことはありませんでしたが、他にもそういう家庭はあるのではないかと思うのです。
■雨宮処凛がゆく! について
sakusakuさん(男性・北海道)
社会制度の古さ
雨宮さんの言葉で言えば「世の中、偏見に満ちた思い込み」によって、今の日本社会はできています。まったく、その通りでしょう。今の日本の社会制度は、高度成長社会が前提となっていたのです。だから、現在の日本社会には全く合っていない。成長社会が終わった時、その先の日本を政治家が考えず、対処療法しかせずいたことが、雨宮さんの感じるような偏見につながっていると思います。「偏見」は現在に合っていない制度の為、「思い込み」は、それを盲目的に運用するしかない官僚の為に存在するんだと思います。これからは、私達一人一人が覚悟を持って決断し、実行するしかないのです。
■雨宮処凛がゆく! について
井指 昌世さん(59才・男性・神奈川県)
平等という名の差別
「震災父子家庭。の巻」を読んで現在のこの日本の状況が如実に現れているのではないかと思いました。
役人が一度決めたものは全て正しく、例外は認めない。たしかに自治体なり政府なりの決めたことが朝令暮改であってはならないが、そもそもその決め事が置かれた状況にそぐわない時、それでも金科玉条のごとく杓子定規に守らなければならないのか。
戦争中、70歳の人に赤紙が来て何かの間違いだろうと問い合わせたら「お上のやることに間違いは無い」と戦地へ送られたという話を聞きました。
その頃と何も変わってないような気がする。
■雨宮処凛がゆく! について
木村浩さん(55才・男性・東京都)
思い込みに支配された世の中
雨宮さんの言うように世の中は思い込みでできている、という話。その中におさまっていて良かった、そこにおさまるようにこれからも生きていきたい、と思っている自分です。
しかし、いつそこにおさまっていることが出来ない状態になるかもしれない。地震が、原発が、事故が、犯罪が、病気が、自分の愚かさが、…それらによって、いつ自分がそんな前提から外れてしまうかもしれない、せめて選挙に行こう、せめて知ろう、せめて質素に生きていこう、それくらいしかできない、申し訳ない自分です。
■松本哉ののびのび大作戦 について
ドグラ☆マグラさん(29才・女性・東京都)
感想
民主主義なんて、しょせん歴史が浅いですからねえ。日本は鎌倉時代から江戸時代まで、ずっと武士の世だったんですよ。そう考えると、最初に院政をひっくり返した平清盛はすごい男だと思います。平家一門が貴族達からの侮辱を受けながらもじりじりのし上がっていくさまを見るとやたらに血が騒ぐし、親子や兄弟間で権力争いが起こるのを見ていると、人生の重さと切なさを感じてしみじみします。うちのご先祖は源氏らしいけど、平清盛を見始めてから平氏が大好きになりました。
私は憲法9条の改憲には反対だけど、右翼でなくても「国を守る」という事を考えずにはいられない世になったなと思います。国防っていうとつい軍隊とか国土の侵略と思いがちだけど、グローバル化や経済戦争という目に見えない戦争の元で日本人の精神が侵略されている事が問題なんだと思います。
■B級記者どん・わんたろう について
小池 隆夫さん(62才・男性・埼玉県)
冤罪を生み出すものは
袴田事件に触れて冤罪の恐ろしさを改めて感じます。被害者感情を最大限重視することはわからなくはないのですが、行き過ぎると警察や検察の強引な捜査やねつ造を生む動機にもなりかねません。
袴田事件の再審が開始され、袴田さんの名誉が回復されることを願います。埼玉に住む私には「狭山事件」の石川さんの再審開始が進まないことにも、胸を痛めています。機会があれば「狭山事件」についても書いていただきたいと思います。
死刑制度についても学校の授業で取り上げるようにしているのですが,死刑制度の問題点を子どもたちに考えさせ、理解させるのには相当な困難が伴います。情報が被害者側に偏って発信され続けている日本のメディアの状況も影響しているのではないでしょうか。「どんわたろう」さんのコラムいつもしっかり読ませてもらっています。
■時々お散歩日記 について
penko0900さん(52才・女性)
集団自殺するのは・・・
お身内のご病気心中ご察しいたします。愛するものが病気になってしまう。悲しいです。
仙谷さまは、そういったことが起きても悲しまず、悩まず、どーんといっちゃうのでしょうね。でなければ、原発動かないと集団自殺なんてこと言えません。別の意味で悲しいです。こんなにひどいこと言ってるのに引きずり降ろされないなんて、鉢呂さんはすぐに引きずり降ろされたのに。おかしいです。日本で自殺やいじめがなくならないのがわかる気がします。こんなにひどい事言う人がのうのうとしてられるのですから。短絡的すぎますか?
■時々お散歩日記 について
アリの一穴主義さん(42才・男性・大分県)
再稼動
大飯原発再稼動問題にはには同じく心をいためています。しかし最近になって、大飯原発の再稼動が難しいと感じはじめた推進派の連中が、反対派の少ない愛媛の伊方原発に目をつけはじめたと聞いて不安がつのる毎日です。自分もふくめて、311以降と以前では原発に対する知識や考え方も国民全体で変わってきたと思いますが、ここまで動かしがたい現実をみせつけられると、今まで無関心であったツケがまわってきたと反省しきりです。
■みんなのこえ について
多摩散人さん(65才・男性・神奈川県)
TY生さんとの論争の中間まとめ(その6)
私の記憶によれば、今までに日本が国連PKOに参加したのは、施設(工兵)部隊がほとんどであり、その他の平和維持活動でも輸送の後方支援や戦闘行為が終わった後の機雷の除去などだった。武力行使によって平和を作り、維持する仕事をして来たことは一度もない。日本は、外国軍が危険を冒して作ってくれた「安全」の中で「安全な仕事」だけをしてきた。日本は9条のおかげで戦死者を一人も出していないなどと言う人がいるが、安全な仕事だけして戦死者を出さないのは自慢にはならない。むしろ、危険な仕事をサボって来た恥ずかしい証拠になるだけだ。こんなことを続けていれば、世界は、日本には責任ある平和創出、平和維持の仕事は初めから期待しなくなってしまい、自衛隊員は、自分たちは9条に守られているから危険な仕事は与えられないと思い込み、そういう人しか自衛隊に入らなくなってしまうだろう。そんな軍隊は、いざという時には何の役にも立たない。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
めぐぱぱさん(男性)
ミサイル
北朝鮮ミサイルの発射報道で政府の対応が取りざたされていますが、私は自衛隊の危機管理能力の方が心配です。マスコミで報道の範囲では、沖縄上空に飛来しなかったので確認が出来なかったとのことですが、失敗や事前告知以外のコースへ飛ばすことを想定していなかったということです。これは政治家よりも現場を指揮する自衛隊幹部の能力不足でしょう。天文学的なコストをかけて配備してもまったく使い物にならない玩具であることを証明してしまいました。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
TY生さん(72才・男性・三重県)
渡辺周防衛副大臣の発言を考える
4月15日、渡辺周防衛副大臣はフジテレビの番組で、「日米である程度役割分担していったときには、集団的自衛権は避けて通れない話になる」また「北朝鮮や中国という脅威が隣にある」と述べ、集団的自衛権の行使について「与野党が議論を始めるときだ」と語った。
この渡辺周防衛副大臣の話で、具体的な事例となるのは、北朝鮮や中国を相手に米軍と自衛隊の武力行使を伴う作戦となる。
果たしてこのような事態が起こりうるのか論理的に考えてみる。
米中関係については2月16日の朝日新聞が、米中の経済の一体化は進み、対立が深まれば、互いの利益にならない、両大国は共存共栄への関係構築に踏み出そうとしている、と報道。
北朝鮮のGDPは韓国の約40分の1で、軍事力についても装備の遅れ、燃料の欠乏があり、長距離運搬手段も未熟である。ミサイル発射時に北朝鮮を訪れた西側の記者は「貧しくて小さな国」と評した。かような国が軍事超大国米国に攻撃をするだろうか。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
ばっちゃさん(66才・女性・愛知県)
山口県立大学の安渓遊地さんのブログで祝島レポートが紹介されていました(http://ankei.jp/yuji/?n=1666)。 当事者ならではの説得力があります。他にも反原発とは何なのか、今の流れに対しての根源的な示唆があると私には感じられました。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
向かい火さん(42才・男性・東京都)
TPPについて(その22)
よく日本のマスコミは韓国に遅れを取るなという事でTPPなどの新自由主義的(新帝国主義的)な政策を煽っています。
その韓国は1997年の通貨危機以降、新自由主義的な政策を行っていますが、2009年の絶対的貧困率は14.4%、2009年の人口10万人当たりの自殺死亡者は28.4人で2位のハンガリー(19.6人)を大きく上回りOECD諸国の中で1位、2012年3月の失業率は韓国政府の発表では3.7%ですが、日本の基準で失業率をカウントすると10%弱あるのではないかと言われていて、また、テレビである韓国の方が韓国政府の失業率の発表は嘘で、実際には20%近くあるのではないかと仰っていました。韓国では大卒の約半数が就職できない状況らしいです。
新自由主義的な政策を行えば生き残った企業の国際競争力は高くなるかもしれませんが、国民の暮しは悲惨な事になります。新自由主義的経済は経済的強者の金儲け、蓄財のために多くの国民を犠牲にする経済だと思います。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
宮坂亨さん(43才・男性・長野県)
野球とサッカー
最近はどうか知らないが、甲子園の高校野球とか見てると、エースで4番のキャプテンが優秀な選手のチームというだけで、勝ちあがったりしてた。サッカーじゃ一人の選手が活躍するだけではいい成績は得られないだろう。
カリスマ的ヒーローを求める時代は終わった。トップダウンよりボトムアップだ。そのためにもフェアな情報公開が必要だ。スポーツだけでなく社会の仕組みも変えていく必要がある。インターネットはその変革を助ける。
民衆が歴史創造の主体となって、よりよい社会を作り上げるために積極的に「世直し」に手を出せるようにしたい。
今週の「マガジン9」は合併号でお届けです。
じっくり読んで、ご意見・ご感想などお寄せください。
また、ゴールデンウィークには各地で、
脱原発関連をはじめとするたくさんのデモやイベントが。
参加・企画してのご感想なども、ぜひ。
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