マガジン9
憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。
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みんなのこえ
vol.266
101222up
12月15日から21日に届いたご意見から■伊藤真のけんぽう手習い塾リターンズ について
吉田 三蔵さん(76才・大阪府)
1票の格差について
私は常々この格差について不満を持っています。
裁判官は頭の良い人たちですが、この一票の格差についてどう思っているのでしょうか?
私達は1票は1票で良いのではと考えておりますが、どうしてこのようなことがおこるのでしょうか?
■やまねこムラだより について
じゅんさん(43才・男性・北海道)
やまねこさん復活、うれしいな。
これからまた、素朴なんだけども、熱く、こころに沁みる言葉をつぶやいてください。以前もでしたが、今後も毎回楽しみにしています!
■B級記者どん・わんたろう について
Tassaさん(海外)
ポルノ規制は言論弾圧に最適な隠れ蓑
今回の条例もそうですが、ポルノ規制は言論弾圧に最適な隠れ蓑になってきていると思います。
ウィキリークスが2年前にリークしたものに、オーストラリア政府の児童ポルノ規制法によってブロックされたサイト一覧がありました。その中には、全く無関係なサイトが数多くありました。
なので、この条例が濫用されないよう、どういう作品がどういう理由で禁止されるのかを都に公表させるべきだと思います。
■B級記者どん・わんたろう について
ミュウタントさん(男性)
裁判員制度
愚民ではないとしても、裁判員制度には反対します。権力のいいなりになる可能性は大きいし、冤罪に加担させられる恐れは大です。
■B級記者どん・わんたろう について
かぜさん(57才・男性・鳥取県)
裁判員制度は早急に停止し、解散してください。
わたしはこの制度の反対者です。
理由は「死刑制度」に反対で憲法違反だと思ってます。
今回の裁判はこの制度の流れから当然予想されたことです。市民感覚は善でもあり、悪でもありますから、あなたのように、市民感覚を持ちあげるのは、危険だとおもいますね。
こちらの新聞でも被告にされた人の笑顔の写真が載っていましたが、これじゃこの制度の推進派を喜ばしているだけです。
この制度の目的は 治安教育を国民にすることです。被告の人権を守るのが目的ではありません。
秘匿の義務は一生あるなんて、無理です。しゃべるなといわれれば、しゃべりたくなるのが、正常な「市民感覚」です。
■B級記者どん・わんたろう について
森正樹さん(47才・男性・東京都)
死刑廃止派への疑問
ひょっとすると被告は有罪かもしれないが、冤罪の可能性がある以上、「疑わしきは罰せず」の原則が鹿児島地裁の裁判で貫かれたのは妥当だと思います。
しかし、85%の国民が死刑制度自体には賛成なのを、廃止派はどう考えるのでしょうか。存置派の国民は愚民なのでしょうか。
圧倒的多数の国民が死刑支持なのは、被害者が命を奪われているのに比べ、犯人は獄中とはいえ生きられるのは不公平なのに加え、犯罪が起きるのは社会の責任で、どんな悪人でも正しく導けば悔い改めて更生するという、死刑廃止論の背景にある性善説的な見方に嘘くささを感じるからではないですか。
美達大和『死刑絶対肯定論―無期懲役囚の主張』(新潮新書)によると、大半の殺人犯は反省などしないが、死刑囚になって初めて罪の深さを悟るそうです。
人間は自分には甘く、自己を正当化するのがいかに容易いかを我が身を省みて知っているから、国民は死刑を支持するのではないでしょうか。
■雨宮処凛がゆく! について
ドグラ☆マグラさん(27才・女性・東京都)
秋葉原事件に思う
私も事件が起きた頃は、マスコミの報道を見てこれは労働問題だと思ってたけど、実際に加藤の書き込んだ掲示板を見て、この人は正社員でも友達がいないままなら事件を起こしていただろうし、もし彼女がいれば派遣だろうと失業中だろうと気にしないだろうな、という気がしました。
彼を支配していたのは「将来暮らしていけるのだろうか」という不安ではなく、「こんな一人ぼっちの生活が、いつまで繰り返されるのだろうか」という恐怖だったと思います。愛の欠如というか、根源的な、リビドー的な苦しみだったと思います。
人は、自己を映し出す「他者」の存在があって、初めて自分を客観視することが出来ます。拘置所の中でも一人ぼっちで過ごしているのだとしたら、加藤がそれ以上考えを発展させる事は不可能でしょう。
■雨宮処凛がゆく! について
北沢寛さん(44才・男性・東京都)
ホームレス男性に熱湯をかけた少年
あるシンポジウム参加者の言葉として引用されていた「大人の意識が、子どもに反映してるんです。まず大人が、差別してるんです」に対し、職場でのこっそり閲覧にもかかわらず、「その通りだ!」と声をあげてしまいました。かねてから私が考えていることとまったく同じ意見だからです。
このお湯をかけた少年も含め、いじめ問題は子供の世界(子供の定義はともかく)、教育界だけでの問題ではなく、大人の世界が確実に影響を及ぼしているのは間違いないと私は確信しています。マスコミの謝罪会見などは悪影響を与える「いじめのGOサイン」の一つに他ならないと私には思えるのですが。
■雨宮処凛がゆく! について
sakusakuさん(男性・北海道)
雨宮さんに感謝です。
雨宮さん、ありがとうございました。
秋葉原の事件に関しては、当時かなりマスコミに騒がれ、加藤被告の生い立ちや「自動車工場の派遣」、「転職を繰り返していた」など様々な情報が無尽蔵に飛び交っていました。
それが裁判になった時には、マスコミの扱いがとても“軽く”なった印象がします。確かに、マイナスのイメージ情報をマスコミが流し続けることにも疑問があるので、それはそれでいいのかもしれませんが。
雨宮さんのようにレポートをしてもらえると、我々は、様々なことを考えるきっかけになります。現代社会では、自分が欲しい情報は積極的に取りにいかなければなりませんね。
■松本哉ののびのび大作戦 について
おかんさん(女性・海外)
スクワット最高!
スクワットと言えば、デンマークのクリスティアーニャ解放地区(Freetown Christiania)!
規模が違います。街全部が独立してるんです。そこではデンマークの法律も関係ない。パリ・コミューンというか何というか山城国一揆状態。
実はデンマークで最大の観光資源になってるのですが、日本のガイドブックにはなぜか載ってない。現デンマーク政府はそこ一帯を潰そうとしてるのですが、今んとこ国民のクリスティアーニャ支持に阻まれてるんだとか。
松本さん、もしまたヨーロッパに行くようなことがあればぜひ!
■みんなのこえ について
TY生さん(70才・男性・三重県)
Vol.262のTY生さんへという表題と関連して
《財政難等の理由で将来米軍はアジアから撤退するそうです》と述べるが、自由と民主主義を守るためと標榜して何回か戦争までした米国が将来アジアから撤退する考えがあるのであれば、沖縄が民主的手段で表明した民意を無視してまで普天間基地移設を辺野古にもってくるのにこだわっているのか説明がつかない。
私が改憲に反対するのは、日本が武力をもって戦争に参加できる国にしようとしているからだ。国際紛争はあくまでも話し合いで解決すべきもので、そのためにも国連が創設された。現在の国際社会で他国を侵略すれば大きな経済制裁を受けて、侵略国の経済秩序は維持できない。また、国家間の経済の相互依存が深くなっている状況で、これを破壊する侵略行為が行なわれるとは思えない。
自衛隊は専守防衛の組織にすべきです。日本の安全保障のために東アジア共同体を追求すべきで、中国は東アジア共同体を日中が協力できる分野と12月15日に公明党に話している。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
四十万さん(女性・東京都)
都の青少年健全育成条例について
冒頭の「今週のマガジン9」にあるように、この条例について、行政による「表現の自由の制限」や「芸術活動への弾圧」という観点ばかりが強調されるが、子供の権利からの意見が乏しいように思う。
アニメやマンガ、ゲームなどで子供や子供に見える登場人物がセックスの対象になる表現が社会的に認められている呆れた人権感覚の国が現代日本であるが、条例に反対する業界や知識人達は、子供が有害情報に簡単にアクセスできる現状に目を背け、性表現と社会的責任について議論しようとしていないと思う。
自由に表現する権利を問うなら、子供が娯楽産業のワイセツ表現の対象にされない権利を同時に考えるべきではないだろうか。
世界に誇れる日本のアニメやマンガなら、表現の道義的責任も問われるべきだ。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
にむさん
実はデフレではない?
日本の現状について、「デフレが様々な問題の原因だ。より緩和的な金融政策でデフレから脱却しよう」という意見がありますが、これは違うと思います。
デフレというのは、全ての物価が一様に下落していく現象です。しかし、現代の日本で生じているのは個別の財やサービスの相対的な価格の変化ではないでしょうか。例えば1990年からの個別の財・サービスの物価動向を見てみると、工業製品の価格は著しく下落する一方で、サービスの価格は上昇した後、横ばいになっています。このような相対価格の変化をデフレと呼ぶのは厳密には適切ではないかもしれません。
診断を誤れば処方箋を誤ることになります。日本はバブル崩壊以降、長期にわたって緩和的な金融政策を行いましたが、「デフレ」から脱却することはできませんでした。むしろ低金利状態が続くことで、ケインズが指摘した「流動性の罠」が生じて金融政策の効果が無くなっていたのではないでしょうか。
■その他、感想、ご意見、ご要望 について
十文字(衆愚代表)さん(35才・男性・沖縄県)
「マガジン9」の執筆陣は、本当に平和主義や安全保障、そして立憲主義について考えられているのですか?
私が先週の「マガジン9」で一番注目していたのは、「誰が劉暁波氏のノーベル平和賞授賞式について論ずるのか?」でした。
結果は、全員完全無視……。最悪も予想していましたが、愕然としました。
雇用・生存権専門の雨宮処凛氏や松本哉氏、朝鮮半島問題専門のキム・ソンハ氏が、劉暁波氏を論じない所まではまだ理解できます。
しかし、劉暁波氏のノーベル平和賞受賞に到るまでの話は、民主化の推進。基本的人権の尊重や思想信条の自由。体制に対する非暴力闘争等、平和主義者ならば拘らざるを得ないテーマが目白押しです。
さらに、もし劉暁波氏らが起草した「08憲章」が中国の新憲法となった時、東アジアの安全保障体制は劇的な変化を迎えることは間違ありません。
その様な最重要テーマだと考えていた私としては、皆様の価値観が全く理解できません。各々が好き勝手に「平和の為に」ご高説を披露された挙句、全員が肝心要の事象に背を向けるとは、本末転倒です。
いよいよ年の瀬です。
みなさんの2010年は、どんな1年でしたか?
「マガ9」も今年最後の更新は、
ボリュームたっぷりの合併号でお届け。
お正月休みの方もそうでない方も、
ゆっくりじっくりお読みください。
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- おしどりマコ・ケンの「脱ってみる?」
- 川口創弁護士の「憲法はこう使え!」
- 中島岳志の「希望は商店街!」
- 伊藤真の「けんぽう手習い塾」リターンズ
- B級記者、どん・わんたろう
- 伊勢崎賢治の平和構築ゼミ
- 雨宮処凛がゆく!
- 松本哉の「のびのび大作戦」
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