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'06.12.27
2006年を振り返る


 本日(12月26日)、東京は大雨です。いつもの年なら、真冬のこの時期、東京ではカラリと晴れて冷たい風が吹き抜ける、いわゆる西高東低の冬型の天候のはずです。でも今年の冬は何かおかしい。妙に暖かかったり、ジメジメと梅雨のような雨が降り続いたり。みなさんの地方ではいかがですか?
 毎年、暮れには思うのです。来年こそはいい年であって欲しい、と。2006年の年の瀬は、ことにその思いが強い。2006年という年が、戦後日本のとてもはっきりとした転換点であったと、いつか、私たちの子どもの世代に怒りを持って認識されるかもしれない、そんな恐れに襲われるのです。2006年、私たち大人は、その転換点を阻止できなかった---。
 かつて『戦争を知らない子供たち』という歌がありました。今の子供たちが、いつまでも「戦争なんか知らない子供たち」であり続けて欲しい、そう願わずにはいられない、この年の暮れなのです。

 さて『今週のマガジン9条』は、年末・年始合併号です。盛りだくさんでお送りします。
 まずは、「この人に聞きたい」に、江戸文化研究家の田中優子さんの登場です。お正月らしいテーマ「日本の伝統文化」についてお聞きしています。
 合併号目玉企画はコレ!「国民投票ガチンコ対論」。長文ですが、冬休み中にじっくりお読みください。
 「伊藤真の手習い塾」は、「憲法改正手続法(その4)」です。国民投票法の問題点について、すっきりわかりやすく解説してくれています。
 「冬のオススメ本」は、冬休みに読みたい本を、スタッフと読者から16冊、紹介しています。
 「今週のキィ・ワード」は、「2006年の回顧」(その2)。問題だらけの2006年。ちゃんと覚えておきましょう。
 その他「みんなのレポート」「モバイルアンケート」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「みんなの9条」も更新しています。
 次の更新は、1月10日(水)です。

 それでは、みなさん良いお年を! 2007年もよろしく!
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'06.12.20
12月15日を忘れない


 とうとう教育基本法が改定されてしまいました。私も幾度となく国会前へ足を運びました。寒風に肩をすくめ、細かな雨に眼鏡を曇らせながら、それでも暗雲の国会を睨みつけていたのです。
 同じように集まる人たちが、日を追って増えていきました。いつもの年配者たちに混じって、勤め帰りでしょうか、スーツ姿のサラリーマンやマフラーをしたOL、学生の一団なども、次第に目立つようになりました。多い日は5000人以上もの人たちが、夕暮れの国会前に集まって、改定反対のシュプレヒコールを挙げたのです。
 それでも、私たちの声は国会には届きませんでした。大手メディアも、法案通過日(12月15日=この日を忘れまい)を除いては、ほとんど報道することもありませんでした。権力を監視するという、メディアが本来持つべき任務を放棄したのです。私は雨に濡れながら、唇を噛んでいました。
 この悔しさを繰り返したくない。憲法改定の日を記憶することだけは、なんとしても避けねばならない、そう強く思うのです。

 今週の『マガジン9条』、プレ合併号ですが、盛りだくさんの更新です。おまけもあります。
 「この人に聞きたい」には、池田香代子さんの2回目です。教育基本法「改正」案は成立してしまったけれど・・・。勇気の出るメッセージが届いています。
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、憲法改正手続法(その3)です。護憲派の中でも議論が分かれる「メディア規制のあり方」について。
 「世界から見た今のニッポン」は、前回に引き続き、在日のドイツ人、クラウス・シルヒトマンさんのコラムです。
 「今週のキィ・ワード」は、「2006年の回顧」の前編です。どんどん振り返ります。
 その他、
 「モバイルアンケート」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」も更新しています。
 合併号企画の「国民投票法案」予告ページもあります。
 「アピール9」「みんなの9条」は、無料でダウンロードできる、オリジナルデザインのブックカバー、年賀状、ポチ袋を用意していますから、楽しんでくださいね。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.12.13
新自由主義


 師走ももう半ば。気の早い人は、年賀状を書き始めたり大掃除に取り掛かったり。しかし、今年の冬はいつもより厳しい感じがします。このままでは年を越せない、と嘆く声があちらこちらから聞こえてきます。
 格差はますます拡大傾向。ワーキングプアと呼ばれる低賃金労働者の急増で、消費はいっこうに回復しません。いくら懸命に働いても年収200万円にも満たない層が、もう一千万人を超えたという説もあります。その一方で、ブランド品を買い漁るような数%の金持ちたち(セレブなどという薄気味悪い言葉の層)に富が偏在し始めてもいるのです。
 この二極分化を、安倍内閣はこれからも推し進めようとしています。それが彼らの言う「新自由主義」なのです。2世3世のお坊ちゃま政治家たちで占められた安倍内閣に、この痛みは分かるはずもないのでしょう。

 さて、今週の『マガジン9条』は、
 最大の山場をむかえた「教育基本法改定」反対! 大特集号です。
 「この人に聞きたい」は、2本立てです。まずは、作家で翻訳家の池田香代子さんの登場です。『11の約束―えほん教育基本法』を作った池田さんに、「改正」の目的についてお聞きしました。
そして高橋哲哉さんの第3回目です。「来るところまできてしまった日本」を立て直すには、どうすればいいのか? どちらもロングインタビューですが、じっくりお読みください。  「森永卓郎の戦争と平和講座」は、2006年を振り返って、最大(最悪)の変化は、安倍首相の登場だときっぱりと言っています。
 「今週のキイ・ワード」は、「小さな政府」と「美しい国」。怒りを込めて、自民党のデタラメ振りに切り込みます。これでもみなさんは、まだ支持しますか?
 その他、「教育基本法反対緊急アピール」「みんなのレポート」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「マガ9モバイル」も更新しています。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.12.6
国会周辺に冬の気配


 いつもより遅いとはいえ、東京でもいまや紅葉の真っ盛り。あ、こんなところにも、と思うような場所で真っ赤に色づいた木々の葉を見かけます。しかし、北国ではもう厳しい冬。吹雪の映像がテレビニュースで流れています。
 国会周辺にも、冬はやってきています。
 枯葉を舞い上げる木枯らしの中に、立ち尽くす人たちがいます。連続して行われている「教育基本法改定」や「防衛省昇格」などに抗議する人たちの集会やデモです。その人たちのコートの裾を、風が吹き抜けます。
 それでも、抗議をせずにはいられない。そう思う人たちが増えています。今週も6日、7日と、国会議事堂周辺で抗議の集会やキャンドルデモが続きます。厳しい警官隊の規制に遮られて、声は厚い国会の壁の向こうには届かないかもしれません。
 けれど、私も列の端に立つつもりでいます。

 さて、今週の『マガジン9条』は、
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、憲法改正手続法(その2)です。「国民投票運動」について考えます。「世界から見た今のニッポン」は、日本在住のドイツ人から見た、9条の世界的価値について。「今週のキイ・ワード」は、右傾化する理由や状況について、海外ニュースの記事を引用して、論じます。「教えて!山田先生」は、番外編として読者から寄せられた質問や意見について、山田先生からの回答を紹介します。「アピール9」は、「マガ9オリジナルいわゆるエコバッグ」の登場です。どうぞよろしく、ごひいきに。
 その他、「教育基本法反対緊急アピール」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「マガ9モバイル」も更新しています。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.11.29
みんなの9条


 嬉しいことに私たちの『マガジン9条』が生みだした『みんなの9条』(集英社新書)の売れ行きが、好調のようです。みなさんは、もう買ってくださいましたか?
 なんといってもこの本の魅力は、「えっ、こんな方がこんな発言をしてるんだ」と新鮮な驚きをもって読むことが出来るという点でしょう。あまりこれまで公には発言なさっていなかった方たちが、従来の「護憲論」とは一味違ったそれぞれの「憲法観」を述べている。
 目からうろこ、の部分がたくさんあったと思います。
 本当に、いろんな「憲法観」が語られています。積極的護憲論、消極的護憲論、何か不都合があるの論、理想は守るべき論、ないよりまし論、歯止め論、カッコいいじゃん論、まったく様々な面白さです。
 ぜひ、広めてください。小さいけれど、大きな希望。9条を守るための大切なツールになると思います。

 さて、今週の『マガジン9条』は、
 「この人に聞きたい」に映画監督の片桐直樹さんの登場です。ドキュメンタリー「戦争をしない国 日本」を先日発表した片桐監督に、映画をつくった動機や9条への思いをお聞きしました。
 「今週のキイ・ワード」は、支持率低下中の「安倍内閣」。デタラメ内閣の内実を暴きます。
 「教育基本法反対緊急アピール」には、新たに池田香代子さん、読者からの反対アピールを掲載しています。その他、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「マガ9モバイル」も更新しています。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.11.22
沖縄の選択、住民のあきらめ


 沖縄知事選が、自公推薦候補の勝利で幕を閉じました。選挙の幕は降りたけれど、米軍基地をめぐる様々な交渉や闘いは、これから新しい幕開けを迎えることになります。
 それにしても、なんという悲しい選択を、日本は沖縄の人たちに押し付けてしまったのでしょう。基地との共存とそれに付随する経済援助か、それとも、基地の重圧から逃れ穏やかな島を取り戻すのか、という究極の選択。
 本来ならば、私たち本土の人間が答えなければならない問いを、沖縄という小さな島の人々に代わって答えよ、というのです。自分たちは米軍の傘の下を享受しながら、そのツケを沖縄に支払わせる。それが、私たちの日本という国家の在り方です。
 知事選の結果は、決して自民党と公明党の勝利なんかではない。国家から見捨てられようとしている住民がやむを得ずに選択させられた、経済という名の甘い劇薬---。

 さて今週の『マガジン9条』は、
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、審議の進んでいる「憲法改正手続き法」について。塾長がこれから数回にわたり、争点や問題点について解説してくれます。「世界から見た今のニッポン」は、日本の核兵器保有をめぐるリーダーたちの発言は、世界のメディアからはどのように見られているのでしょうか? ドイツ・アメリカの新聞から読み取ります。
 「今週のキィ・ワード」は、「戦争の出来る国」。絵空事ではなく、現実になりつつある。その予兆が、あちこちに現れています。
 その他、「緊急アピール」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「マガ9モバイル みんなのアンケート」も更新しています。

それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.11.15
子どもたちの未来は?


 まさに私たちの国は壊れかけています。新聞を開くたびに、テレビニュースを見るたびに、それを感じてしまうのです。
 人が死ぬ。小さな命が消えていく。子どもたちが、息絶え絶えの悲痛な言葉を書き残して、去っていく。大人たちは「責任」という足かせを振りほどけないまま、自らの命を絶つ。大人の身勝手な理屈の前に、幼い子どもたちがなすすべもなく殺されていく。
 メディアも混乱しています。良心的なジャーナリストたちは「自分たちの報道がいじめや死の連鎖を生んでいるのではないか」と悩んでいます。「しかし、報道しなければ、大人たちは事件を隠し続ける」とも悩みます。
 教育基本法改定、などという前に、まず教育や子どもたちの未来について、そして、それらを報じるメディアのあり方について議論し、早急に解決策を打ち出すのが先決です。

 さて今週の『マガジン9条』は、「この人に聞きたい」は、高橋哲哉さんの番外編をお送りします。教育基本法改定について、名古屋公聴会での意見陳述での原稿ですが、なぜ教育基本法改定が問題なのか、戦後歴史と併せて明快にされています。
「今週のキィ・ワード」は、「教育問題」と「核保有論議のまやかし」。今必要なのは、教育基本法の改定ではなく、何なのか? について、具体的に論じます。
「みんなでディスカッション」は、新テーマが2本登場です。
 その他、「緊急アピール」「みんなのこえ」「マガ9モバイル みんなのアンケート」も更新しています。

それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.11.8
おかしな改憲表明


 ついにソフトな仮面を脱ぎ捨てたようです。衆院補選2勝で安心したのか、安倍首相が「任期中に憲法を改正」と表明したのです。しかし、なぜか日本のメディアにではなく、米英のメディア(米CNNテレビ&英紙フィナンシャル・タイムス)においてです。
 あまりにタカ派では選挙に不利と、中道への路線転換を装っていた安倍首相ですが、超右派のブレーンたちからの反発が強く、ついに「改憲表明」をせざるを得なかった、というのが真相のようです。でも、ここでもなんだか日和見風で、国内メディア相手では刺激が強すぎるから、とりあえず海外メディアでぶち上げておいて、ちょっと日本国内での反応を見てみよう、という思惑がミエミエです。
 まず初めに、私たち自国民に向けてきちんと説明するのが筋でしょう。外国メディアを優先するということは、やはり、疚しいところがあるからに相違ありません。こんな手法は認められません。

 さて今週の『マガジン9条』は、「世界から見た今のニッポン」中国から。日本と中国が手をつないで、平和的台頭を目指せないかと、提案しています。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、草の根の平和パワーにすっかり感激した塾長が、9条の心を世界に発信しようと、熱く語っています。
「今週のキィ・ワード」は、「嘘」。あちこちで、「嘘」が飛び交う今日このごろを、するどく批判します。
その他、「緊急アピール」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「マガ9モバイル みんなのアンケート」も更新しています。
 なお、「この人に聞きたい」は、高橋哲哉さんの第3回目を予定していましたが、来週号にて掲載します。

それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.11.1
死ぬなっ!


 いじめ自殺が止まらない。死んではいけない、なにがあっても死んではならない。しかし、こんな言葉が届くのならば、死を思いとどまらせることもできるだろう。「死ぬなっ!」という悲痛な呼びかけさえも、もう子どもたちの耳には聞こえていない。
 私たちの『マガジン9条』に少しでも関心があって読んでくれていて、だけど生きるのが切なくなっている君たち、もしそんな君がいるのなら、私たちのところへメールをください。
 「死ぬなっ」! その思いを書いてください、死を思いとどまるために。

 さて『今週のマガジン9条』は、
 まず「教育基本法改定」についての緊急アピールが目次トップにあります。是非、お読みください。
 「この人に聞きたい」は、高橋哲哉さんの2回目です。「今、21世紀の靖国神社が準備されようとしている」と指摘されています。
 「森永卓郎の戦争と平和講座」は、安倍政権を「安倍サブマリン」と見立てた森永さん。果たしてその理由は?
 その他「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「マガ9モバイル みんなのアンケート」も更新しています。「今週のキイ」はお休みです。
 なお、臨時ニュースとして「マガ9」発のサプライズもあります! 乞うご期待。
 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.10.25
教育基本法が危ない


 衆議院補欠選挙での勝利を追い風にして、政府与党は今国会の最重要課題として「教育基本法改定」を強行するつもりのようです。
 なぜ今「教育基本法」を変えなければいけないのでしょうか。自民党は「戦後教育の失敗を改め、日本再生への第一歩」のためだと言っています。
 しかし、戦後の「戦火なき繁栄」を、日本国憲法とともに支えてきたのは、現行の教育基本法ではありませんか。この法律のどこに問題があるというのでしょう。問題がなくとも変える。すなわち、「改憲の先駆けとしての教育基本法改定」としか考えられないのです。
 これを許せば、すぐに「共謀罪」や「防衛庁省昇格法」「自衛隊海外派兵恒久法」などの危険な法につながり、やがて「改憲」「核武装」へと前のめりに突き進んで行くことになるでしょう。
「愛国心」を強制するこの改定を、なんとか阻止しなければ。

 さて今週の『マガジン9条』は、
 「この人に聞きたい」に『靖国問題』や『教育と国家』の著書であり、哲学者の高橋哲哉さんの登場です。教育基本法改定、靖国の国営化、9条改定は同一問題だと指摘します。
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、沖縄へ研修旅行に行ってきた塾長が、沖縄にこそ、憲法の最先端がある、と言っています。その意味は?
 「今週のキイ」は「非核三原則」と「核武装論」について。政治家たちよ、非核三原則を堅持しているといいつつ、核武装を議論するとは、矛盾しすぎではないか?
 「マガ9モバイル みんなのアンケート」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」も更新しています。
 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.10.18
核武装論は断固拒否


 北朝鮮の核実験の衝撃が、いまだに私たちの国を覆ったままです。せっかくの秋晴れが、切ない。
 それにしても許せないのが、その衝撃をまるで悪用するかのように飛び出してきた中川昭一自民党政調会長の「核武装論議必要論」です。
アメリカのメディアなどで最近繰り返されている「日本韓国台湾・核ドミノ論」を、私たちはついに笑い飛ばせぬところまで来てしまった。
 しかし、それだけは絶対に認めるわけにはいきません。核は悪魔の発明。その悪魔と心中しようとする政治家が実際に現れたことを、私たちは厳しい現実として受け止め、そして拒否します。

 さて『今週のマガジン9条』は、
 「今週のキイワード」は、「周辺事態」と「日本核武装論」。ついに飛び出した「核武装論」。それも安倍首相の側近な人の発言だけに、首相も与党もやっきになって「非核三原則」堅持を持ち出し、打ち消してきましたが・・・。
 「みんなのレポート」は、「原子力と核」について。私たちの足元にありながら、実は何も知らなかったことを、反省しつつ、水島さつきがレポート。
 その他「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「マガ9モバイル みんなのアンケート」も更新しています。
 今週は、ちょっと更新コンテンツが少ないですが、ただいま年末企画も進行中ですので、ご期待ください!(と、書いちゃった)
 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.10.11
不気味な黒い雲が


  台風並みの強烈さで列島を駆け抜けた低気圧がようやく去って、久々の秋晴れが戻ってきたというのに、その低気圧以上に不気味な黒い雲が、私たちの上に覆いかぶさってきた。
 まったく、呆れ返るほどの独裁者。自らの地位の保全のためならば、何をやっても構わないと考えているのか。その行為が各国の反発を招き、最終的には自分の首を絞めかねないことに、裸の王様は思いがいたらない。怖い。
 そしてその愚かな行為が、隣国である私たちの国のナショナリズムを強く刺激し、私たちの口から言葉を奪っていく。これもまた、怖い。
 二重の怖さに、私たちは直面している。だが、考え続け、話し続けることを止めてはいけない。どうすれば、あの国を、平穏に着地させることができるのかを。

 さて今週の『マガジン9条』は、
 「この人に聞きたい」は、映画監督、梁英姫さんの第2回目です。自らが体験した「肉親の帰国事業」のことや、こんな時代だからこそ、憲法9条や理想を持ち続けることの意義を語ってくれました。
 「教えて!山田先生 短期集中軍事講座」の第5回目は、ミサイル防衛(MD)システムの(その2)。最後の砦的存在のPAC3ですが、どのぐらいの性能があるのか? これさえあれば大丈夫なのか? という素朴な疑問についてお聞きしました。
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、先週に引き続き「教育基本法改定」について。この法案では、教育が国家のために働く人の道具にされてしまう! 塾長にじっくり教えていただきました。
 「今週のキイ・ワード」は、「北朝鮮核実験」。もっとも心配な重要問題がついに・・・。
 その他、「モバイルアンケート」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」を更新しています。

 それでは、今週もじっくりお読みください。

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'06.10.04
訪中・訪韓に思うこと


 安倍晋三首相が中国の胡錦濤国家主席と首脳会談を行うため、10月8日に訪中することが決まったようです。小泉前首相の靖国神社参拝問題に端を発した両国首脳会談の中断が、安倍新内閣の発足により、一応の両国の歩み寄りで解消されるわけです。
 しかし、この席で中国側から「靖国参拝中止」を求められたら、安倍さんはどう答えるつもりなのでしょうか。またしても「行ったかどうか、いつ行ったかについても明らかにしない」などと、よく分からない返答で逃げ切れると思っているのでしょうか。
 とりあえず、中国側は安倍さんの様子見で、あまり追い込むような要請はしないだろう、というのが外交筋の読みだということですが、そんなことがいつまでも通用するとは思えません。さらにその翌日には韓国を訪問。盧武鉉大統領とも会談するとか。韓国は靖国問題については中国以上に厳しい姿勢を見せています。ここを乗り切るのはもっときついかもしれません。
 ただただ、墓穴を掘らずにお帰りになることを祈るばかりです。

 さて今週の『マガジン9条』は、
 「この人に聞きたい」に、ドキュメンタリー映画『ディア・ピョンヤン』の監督、梁英姫さんの登場です。映画のこと、家族のこと、北朝鮮のことについてお聞きしました。
 「教えて!山田先生 短期集中軍事講座」の第4回目は、ミサイル防衛(MD)システムについて。どこまで進んでいるのか? どこまで現実的なのか?
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、安倍政権が改革の目玉にしている「教育基本法改悪」の問題点について。
 「今週のキイ・ワード」は、週刊誌の新聞広告から。安倍内閣が発足してわずか数日で、『マガ9』もびっくりの叩きっぷりです。何が起こっている?

 その他、「マガ9モバイルみんなのアンケート」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「アピール9」を更新しています。

 それでは、今週もじっくりお読みください。

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'06.09.27
違憲判決と東京都知事


 「国旗国歌強制」に違憲判決が出ました。とりあえず、ほっとしました。いくらなんでも東京都教育委員会のやり方は酷すぎる、そう思っていたのです。この「国旗国歌法」は、その制定時から政府は「決して強制はしない」といい続けてきたのです。しかし石原慎太郎知事らの東京の教育行政者たちは、そんないきさつは聞いたこともなかったような(ふりをし続けた)のです。
 自分の都合の悪いことは聞かなかったふりをして、一方的に自らの価値観を押し付ける。反対するものは容赦なく処分する。いつも非難する北朝鮮の首領様とどう違うのでしょうか。
 しかも、「今回は地裁判決だから従うことはない。これまでと同じ方針で行く」と知事も都教委も公言しています。少なくとも、上級審で違う判決が出るまでは、地裁判決といえども従う義務があるはずです。でなければ、裁判制度そのものが崩れます。あの知事の差別主義はいまに始まったことではないのですが、そろそろ首相と一緒に消えて欲しいものです。

 さて、今週の『マガジン9条』は、
「森永卓郎の戦争と平和講座」は、安倍政権の元での、私たちの生活は?日本経済は?森永先生が予想します。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、画期的判決といわれる東京地裁の判決について。この裁判の焦点は何だったのか? 判決の根拠は何だったのか? 塾長がくわしく教えてくれています。
「今週のキイ」は、できたてホヤホヤの第90代安倍内閣について。その顔ぶれをみて、やはりこれは・・・。
「マガ9モバイル」3回目のお題は、国歌国旗、強制の違憲判決について。あなたはどう思いますか? 
  そのほか、「みんなのこえ」「みんなのディスカッション」も更新しています。

 それでは今週も、じっくりとお読みください。

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'06.09.20
被災地見舞いより総裁選


 猛烈な風台風が九州を襲いました。自動車が風に巻き上げられて、人家の二階の壁に激突、なんてハリウッド映画のパニックものでしか見たことがなかったのですが、死者もかなりの数に昇ったようです。
 こんなとき、政府与党がしなければならないこととは何か。もちろんそれは、責任ある政治家がすぐさま現地に飛んで、実情を把握し一刻も早い対策を打ち出すということ、それ以外にはないはずです。
 しかしそんな報道はありません。なぜか。
 ひたすら「自民党総裁選挙」に熱を上げているからです。もう当選者が決まっているにもかかわらず、被災者などはそっちのけ、自らの論功行賞目当てのいじましい蠢き。
 悲しいけれど、これが私たちの国の政治家の実態です。

さて、『今週のマガジン9条』は、
「この人に聞きたい」は、小熊英二さんの2回目です。本来の現実主義とは、“いかに戦争を避けるか”であるなど、保守知識層へのきびしい批判を展開してくれました。
「世界から見た今のニッポン」は、イギリスから。日本の首相の靖国参拝問題は、どのように映っているのでしょうか? かなり奇異で不可思議なことに見えているようです。
「今週のキイ」は、ついに本日誕生する新首相について。気がすすまないのですが、やはり安倍氏の不安材料と先行きについて、厳しく批判です。
「マガ9モバイル みんなのアンケート」は、今週もこりずにまたやっています。先週の結果と解説、そして反省もあります。その他「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」も更新しています。

それでは、今週もじっくりとお読みください。

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'06.09.13
美しい国って、どんな国?


秋の気配がしませんか? 気圧配置が秋を告げているようです。そのせいか、政治の世界もうすら寂しい秋模様。もう決まってしまった結果を再確認するだけの儀式。その儀式の中から、もっとも戦前的思考の持ち主が、やわらかな(舌足らずな)弁舌とともにたち現れて来ようとしています。
「憲法改正」「教育基本法改正=教育改革」「小さな政府=福祉政策の後退」「自衛隊海外派兵の恒久化法制定」「強い日本=危うい外交姿勢」などなど。
 どれをとっても不安は増すばかり。国家主義者だった祖父・岸信介元首相そのままの政策を、本気で今の日本に実現させるつもりなのか。たとえばプロ野球の試合開始前の「君が代」斉唱時に起立しなかった、という理由で逮捕されてしまうような国にならないとも限りません。
 そんな国を「美しい国」とは呼びたくない-------。

 『今週のマガジン9条』は、
「この人に聞きたい」に、小熊英二さんの登場です。膨大な量の文献にあたり、日本や日本人、戦後といった言葉の意味や変容を明らかにし、また問い直し続けている小熊さんから見た、現在の改憲論議はどう見えるのか?
 好評連載中の「“短期集中軍事講座”「教えて!山田先生」は、3回目です。今回は、「北朝鮮テポドン発射騒動」で浮かび上がった先制攻撃論について。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、議院内閣制についての3回目です。権力や政治の暴走を防ぐため、憲法が規定している仕組みとは? 
「今週のキイ・ワード」は「自民党総裁選」と「世襲議員」の二つ。安倍晋三氏の「闘う政治家」ぶりについても、疑問を投げかけます。
「マガ9モバイル みんなのアンケート」がいよいよ本スタートです。ちかごろ気になるあの「ことば」について、選択方式で聞いていきます。 投票は携帯電話から。先週の結果発表もやってます。

 そのほか、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「アピール9」も更新しています。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。

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'06.09.06
汚してほしくない、この国を


この原稿を書いている今日(9月5日)、東京は雲ひとつない快晴です。まだまだ直射日光は厳しいのですが、さすがに日陰に入ると秋の気配。街路樹に、もう赤とんぼ(アキアカネ)が止まっていました。蜩(ヒグラシ)が「オシイ、ツクヅク---。オシイ、ツクヅク---」と、去る夏への挽歌を奏で始めています。このまま静かで優しい季節が、私たちの「美しい国」に巡ってくればいいのですが、なかなかそうはいかないようです。
 安倍官房長官は、早々と次期総理大臣に決定したかのような戦前回帰的はしゃぎ振りだし、大臣の座がほしい議員たちは雪崩現象、忠誠競争に励む様は、みっともないとしか言えません。
 美しい季節を、汚してほしくないものです。

 さて『今週のマガジン9条』は、盛りだくさんのボリュームアップ!でお届けします。まずは新コーナー「マガ9モバイル みんなのアンケート」がスタート。初の「ケータイ」との連動企画です。
「この人に聞きたい」は、60年にわたり被爆者治療と核廃絶運動に関わり続けてきた、肥田舜太郎さんの2回目です。
“短期集中軍事講座”「教えて!山田先生」の第2弾は、アメリカの対北朝鮮の軍事力について。
「けんぽう手習い塾」は、議院内閣制についての2回目です。憲法がなぜ議院内閣制を採用しているのか、塾長がじっくり教えてくれています。
「今週のキイ」は、安倍晋三氏が出馬に際して作った「美しい国、日本」と題されたパンフレットの内容について。どうしても見逃すことのできない、数々の政策案について、徹底批判します!
「みんなのこえ」は、「カンパありがとう!」特集です。これまでみなさんからいただいたカンパの収支報告と、「太っ腹企画」へのメッセージ、激励の声を掲載しています。その他「みんなでディスカッション」も更新しています。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.08.30
阻止したいこと


「ようやく秋の気配が」などという記事がチラホラ散見されるようになりました。人間たちが生臭く暑苦しく蠢いていても、季節はやはり巡ります。夕方、少し涼しくなると、中高年らしき人たちがスイッスイッという足取りで、最近流行の「ウオーキング」をしているのをよく見かけます。
私も中高年真っ盛り。やたらと元気のいい中高年政治家さんたちには負けそうですが、それでもついに改憲を政治課題の中心に据えようと言い出した「美しい国の安倍晋三」などに屈するつもりなどありません。
期せずして8月29日の朝日新聞と毎日新聞が、安倍氏の背後にいる危ういブレーンたちのことを取り上げています。日本版ネオコンなのでしょうか。彼らが政治の裏側で好き勝手に跋扈することだけは、なんとしてでも阻止したいものです。

さて今週の『マガジン9条』は、
新コーナー “短期集中軍事講座”「教えて!山田先生」が始まります。改憲、護憲はひとまず置いて、今の軍事について勉強するコーナーです。まずは「北朝鮮テポドン発射騒動」で浮かび上がった日本の防衛に関する素朴な疑問に、答えてくれます。「この人に聞きたい」は、被爆医師であり、被爆者治療と核廃絶運動に関わり続けてきた、肥田舜太郎さんの登場です。「今週のキイ」は、「ビラまき」と「思想表現の自由」について。28日に東京地裁で無罪判決が出た「ビラまき逮捕」。ビラをまいただけで逮捕される事件がこのところ東京を中心に多くなっているその意味は? 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、憲法が位置づける議院内閣制という制度について、塾長が教えてくれています。
その他、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」も更新しています。

ところで、カンパお礼の「太っ腹セット」企画は、予定数に達しましたので終了いたしました。たくさんのお申し込み、そしてカンパ、ありがとうございます! 来週は収支報告および、みなさまからの反響について、ご報告したいと思います。

それでは、今週もじっくりとお読みください。

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'06.08.23
8.15の小泉首相


大騒ぎのうちに、小泉首相の8・15靖国参拝は行われた。 相変わらず見事なまでの、はぐらかし論理。「いつ行ったって批判される。それなら今日行っても同じでしょ?」と彼は言う。「行くこと」を批判されているのに、「行く日時」に問題をすりかえる。「首相が参拝するべきではない」に対する答えが「参拝する日時は適切に判断する」。どう考えても、まともな答えではない。この人、他人の言うことを聞いていないのか、もともと議論できるだけの能力がないのか。  それでも「ブレない首相」への賞賛の声は高い。議論抜きで「愛国」を叫ぶ人たちが、この議論できない首相を支えているということなのか。

 さて今週の『マガジン9条』は、
「今週のキイ」は、「安倍晋三」と「集団的自衛権」。安倍氏が打ち出す、政権構想とは?全面改憲とは? 最近発売された話題の本『憲法九条を世界遺産に』(太田光・中沢新一)についても取り上げています。 それから、まだまだ夏休みモード(?)ということで、スタッフの「夏休みレポート」をお届けします。第1弾は「水島さつきの8・15@広島」です。 その他「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」も更新しています。

 ところでカンパお礼の「太っ腹セット」にたくさんのお申し込みありがとうございました!  手ぬぐい、残りわずかとなりましたが、引き続きよろしくお願いします。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。

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'06.08.9・16合併号
61回目の原爆の日


8月6日、広島原爆の日、です。今年も炎天下、強烈な日差しが照りつける中で、式典は行われました。小泉首相は、その式典に参列しました。しかし、式典後に同じ広島市内で行われた「被爆者代表から要望を聞く会」には、首相の姿はありませんでした。川崎二郎厚労相が対応、被爆者たちの失望を誘う受け答えだったといいます。
 なぜこのように対応に差をつけるのでしょう。靖国では戦死者の霊に涙を流しながら、原爆の被害者たちには会おうともしない。戦死者のみが小泉首相にとっての慰霊の対象であり、戦禍に斃れた市民たちはどうでもいい存在なのでしょうか。
 そして、9日、長崎原爆の日です。
 さて今週の『マガジン9条』は、夏の合併号でお送りいたします。

特別企画「夏のオススメ本」は、一挙に30冊あまりを紹介しています。どの本も、今、読まなくっちゃ、という本ばかり。是非、夏の読書のガイドにしてください。
「この人に聞きたい」に経済から政治、憲法まで辛口の評論家として有名な、佐高信さんの登場です。歯に衣きせぬ物言いで、ズバズバ切っていきます。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、先日の「原爆症認定訴訟」全面勝訴に関するコラムです。核兵器がいかに人間の尊厳に反するものであるか、今こそ一人ひとりが考えるべきでしょう。
「今週のキイ・ポイント」は、「レバノン」。イスラエルの空爆を受け、殺されていくのは何の罪もない市民や子供たち。繰り返される悲惨な戦争を止めることができないのはなぜか?
その他「みんなのこえ」「みんなのレポート」「みんなでディスカッション」も更新しています。
 ところでカンパのお礼ですが、合併号企画として、シールのセットに、「マガ9オリジナル手ぬぐい」を70本限定でおまけしちゃいます。早いもの勝ちのこの企画、カンパ、お待ちしております!  それでは、今週もじっくりとお読みください。

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'06.07.26
根っからのタカ派


梅雨が明けません。明けぬどころか、集中豪雨。各地で相当の被害が出ています。脆弱なこの国の在り方が、国土という物理的な土地にも波及している、そんな気がします。
 天皇の「不快メモ」が、政界にも大きな動揺をもたらしています。その影響なのか、福田康夫氏は総裁選不出馬を表明。一気に安倍晋三氏有利の情勢となったようです。憲法問題などにあまり関心のなかった小泉首相と違い、安倍氏は根っからのタカ派、改憲論者です。あまり勉強しているとは思えませんが。
 私たちのように、日本国憲法、中でも特にその九条の精神を大切にしていきたいと願う者たちにとっては、いよいよ正念場に立たされる時がやってきつつあるということでしょう。負けません。

 さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」に改憲派の論客として、有名な小林節教授の登場です。昔も今も改憲論者ですが、近年の小泉政権における憲法の取り扱い方には、強い疑問を感じていらっしゃると言います。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、多様性を認め合う社会を目指している日本国憲法は、普通の国の憲法より、一段高いレベルにあると塾長は言います。その考え方についてていねいに説明してくれています。
「今週のキイ」は、ポスト小泉独走の「安倍晋三」と、「地方崩壊」について。既にガタガタになっているという実情に、はやく、もっと多くの人たちが、気がつかなくては!
「みんなでディスカッション」には、久々に新しいお題が登場しています。テーマは「小泉総理のどこが好きですか? 嫌いですか?」
 そのほか、「みんなのこえ」も更新しています。それでは、今週もじっくりとお読みください。

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'06.07.19
市民が考え行動する、戦争への抑止力


先週このトップページで、「気分はもう戦争?」と、コミックのタイトルを用い、閣僚や自民党議員たちの「敵のミサイル基地を事前に叩くことを検討」と、熱に浮かされたように口走る、「戦争気分状態」を、批判したわけだが、世論までもが、それを支持し始めているという現象には、既に「集団ヒステリー状態」が現れているのかと、背中が薄ら寒くなるばかり。
 しかしこういう時代だからこそ、「戦争には協力をしない『無防備な街』条例」を、住民が直接請求し、条例の制定を議会に求める住民運動が全国で広がってもいる。国立市では、4362人の署名を集め、上原市長の賛成意見も付け提出され、19日の議会で採決が行われる。これは、日本が04年に批准した国際法、ジュネーブ条約追加第1議定書に基づく考えであり、「国民保護法」が制定されたのと同じ年に、この運動が起こっており、いわば市民からの切実な「戦争回避」のための声である。現実問題として、戦時に巻き込まれるのは、弱い市民なのだから。
 この考え方を広げていくことは、戦争や脅威への抑止力として、今後有効なのではないだろうか。市民から湧き上がるこの取り組みには、注目したい。

 さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」にフォトジャーナリストの広河隆一さんが登場です。パレスチナ紛争を40年近く見続けた広河さんが、戦争とは何か? について実体験から語ってくれました。15日に勃発した、イスラエルのレバノン空爆についても、お聞きしています。
「森永卓郎の戦争と平和講座」は、「先制攻撃という暴挙」について。北朝鮮への厳しい非難や制裁が続きますが、イスラエルの空爆を容認するブッシュ大統領は、何故非難されないのでしょうか。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、憲法13条が保障する、「個人の尊重」その4です。憲法が目指しているのは、多様性のある寛容な社会です。 そのほか、「今週のキイ」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」も更新しています。
それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.07.05
引退


5日未明、テポドン2を含む5発の弾道ミサイルが北朝鮮から発射されました。現時点でまだ詳しい情報は伝わってきていませんのでこの段階での論評は避けますが、憲法9条をめぐる議論では「北朝鮮の脅威」をどう捉えるかが重要なのは間違いなく、今回の事態も無視できないことです。9条を守る立場の「マガ9」としては、「9条で北朝鮮の脅威にどう向き合うか」ということを今後具体的に提示していかなくてはならないと思っています。

 あらためて、タイトルの「引退」のこと。
 3日の夜、中田選手現役引退のニュースが駆けめぐりました。まだ29歳の若さであり、たぐいまれな彼の才能を考えれば、次のW杯に向け必要とされる選手だということは明らかだったので、驚いたし残念に思います。しかし、アスリートの世界では、どんなに秀でた一流選手であろうとも、トップに君臨することができる時間は限られています。選手によってその時間の長短はあるにしても、必ずその座を奪われる時がくるし、現役引退という決断を、誰もが迫られます。そこに、スポーツの潔さや魅力があり、平等性や公平性があるのではと思うのです。

 さて今週の『マガジン9条』は、
 「この人に聞きたい」は、ノンフィクション作家の吉岡忍さんの登場です。団塊の世代こそが、9条の最大の受益者であるという考えから、積極的にアクションを起こしている吉岡さん。その活動についてお聞きしました。
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、「個人の尊重」について。なぜ凶悪事件の被告人に弁護士がつくのか? 裁判制度の基本について塾長が説明してくれています。
 「今週のキイ・ワード」は、「ラブミーテンダー」と「北朝鮮外交」。すでに隠居モードの小泉首相ですが・・・。
 「マガ9的!2006ワールドカップ」は、ホームドイツチームについて。今回が最終回です。「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」も更新しています。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。

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'06.06.28
なかったことに…


鬱陶しい梅雨が、九州地方などに大きな災害をもたらしているようです。ここ東京も、ジメジメと気が滅入ってしまうようなお天気続き。ニュースも天候に左右されるのか、なんだか暗く陰惨なものばかり。日銀総裁までもが、インサイダー疑惑。ああ、心が朽ちていく。
 そんな中、久しぶりに大笑い! あの川渕三郎キャプテンの「言っちゃった」発言です。村上世彰氏の「聞いちゃった」よりもずーっと面白かった。あまりの日本チームの負けっぷりに頭に来たのか、つい「ジーコの次は、オシム」と記者会見で口走り、「あ、言っちゃったね。これ、なかったことに---ならない、よね〜」だって。思わず腹を抱えて笑っちゃいました。
 なかったことにしたい人たちは、フクイさん始めたくさんいらっしゃるようですが、そちらはなかなかそうはイカンザキでしょうね。

 さて今週の『マガジン9条』は、
「世界から見た今のニッポン」は、ロシアの国民投票について。ソ連からロシアへと国が大きく変わるとき、ロシアでは3回の国民投票が行われました。その経験について、語ってくれました。
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、先週に引き続き憲法の本質的価値「個人の尊重」について。事件や犯罪の被疑者、被告人、被害者の人権について、考えてみましょう。
 「今週のキイ・ワード」は、「自衛隊イラク撤退」と「常識論」。小泉内閣が2年半前に行ったイラク派遣は、なぜ行われたのか、今一度、振り返ってみましょう。おまけキイ・ワードとして「撤退」と「撤収」もあります。
 「マガ9的!2006ワールドカップ」は、まさに今W杯のキャッチフレーズ“A time to make freiends”なお話。W杯は、まだまだ続くよ!
 「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」も更新しています。

 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.06.21
決戦は金曜日


どうにもスッキリせず、その上に寝不足で、イライラしながら月曜日の仕事を迎えた方も多いのではないでしょうか。当然、私もそのひとりでした。
 それにしても勝てませんねぇ。いったいどうしてしまったんでしょうか、ニッポン・チャチャチャは。日曜日の真夜中に「突っ込めーッ!」とか「シュートしろーッ!」などという、喚声とも悲鳴ともつかぬ叫びが、あちこちの家から聞こえてきたような気がしました。
 シュートしなければ、オウンゴールでもない限り点数は入りませんよね。日本のシュート数が、圧倒的に少ないような気がするのは、私だけでしょうか。
 闘わなければ勝てません。私たちも、「九条」は闘って勝ち取っていかなければならないのです。相手の失敗、オウンゴールを待っていてはいけません。

 さて今週の『マガジン9条』は、
 「この人に聞きたい」は、コラムニストで編集者の天野祐吉さんの2回目です。「日本国憲法は国を表現する『広告』だ」という天野さんの、憲法そして9条への思いについてお聞きします。
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、先週に引き続き憲法の本質的価値「個人の尊重」について。人権について、どう考えていくべきか。塾長がこの難しい問題について答えています。
 「今週のキイ・ワード」は、「増税」「再チャレンジ」「自衛隊イラク撤退」。ポスト小泉といわれるあの人の、見過ごせないこんなことについても触れています。
 またW杯同時企画「マガ9的!2006ワールドカップ」は、続々とコラム&写真がドイツより到着。これを読むと、W杯が100倍興味深く観られます!

 それでは、今週もじっくりとお読みください。

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'06.06.14
W杯熱


日本中が、いや、世界中が熱に浮かされているような、サッカーW杯が始まりました。普段はサッカーなんかにあまり興味がない私のような人間でも、つい見てしまった午後10時。盛り場は、客足が遠のいてひっそりしていたそうです。
 それにしても、対オーストラリア戦、日本の惨敗ぶりはちょっとショックでしたね。まるで、川口ひとりが10人を相手に戦っているような試合運びでは、勝ち目は薄いよなあ、などと私のようなシロウトにも思えてしまう。そんな試合だった気がします。
 なんだか、最近の日本の政治や外交にダブって見えてしまうような敗戦。つい、そんな見方をしてしまう自分に、少し反省(苦笑)。
 クロアチア戦では、ぜひ、モヤモヤを吹き飛ばしてもらいたいものです。

 さて今週の『マガジン9条』は、
 「この人に聞きたい」は、コラムニストで編集者の天野祐吉さんの登場です。先日、衆議院の憲法調査委員会において、参考人として出席をされた天野さん。ずばり「国民投票とテレビコマーシャル」についてお聞きします。
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、国家と個人について。塾長が自らを「護憲派ではなく、立憲派である」と言うその理由は?
 「今週のキイ」は、近頃気になる「ナンバー(数字)」について。数字から今の日本の姿が見えてきます。

 また今週より、W杯の開催との同時進行企画「マガ9的!2006ワールドカップ」がオープン。テレビ・新聞では伝えない、W杯にまつわる様々なレポート&コラムをお送りします。第1回目は「ドイツサッカーの<奇蹟>と忘れ去られた<過去>」

 他にも、「国会に行ってきました」「みんなのこえ」「みんなのレポート」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」も更新しています。
 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.06.07
嵐の時代にならないために


なんだか書くのが切ないです。
 秋田県藤里町の小1男児殺害事件に絡み、死体遺棄容疑で「水死女児の母親」が逮捕されました。自分の娘と仲良しだった男の子の遺体を捨てた容疑。もちろん、殺人容疑も捜査の視野に入っているといいます。もしこれが事実だったとしたら、こんな悲痛な話はない。
 そして次は、あの村上ファンドの村上世彰氏、逮捕。六本木ヒルズが、音を立てて崩れていくような幻覚に襲われます。
 地域が壊れ、富の象徴が崩れていく。かつて「世紀末」という言葉がありました。しかし、むしろ世紀が始まって間もない今、私たちの国は「巨大な世紀末」に突入してしまったような気さえします。
 そして、さまざまな危険な法案が、私たちを縛りつけようと準備されている。島崎藤村が『嵐』という小説の中で、主人公に「家の内も、外も、嵐だ」と語らせたような時代が来ないことを、切に願うばかりです。

 さて今週の『マガジン9条』は、
 「この人に聞きたい」は、超歌唱家の巻上公一さんの2回目です。世界を飛び回り、人々と交流することから見えてくる、日本の今の問題点、そして私たちが目指すべき新しい理念とは?
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、国民投票法について3回目のコラムです。国民投票法の要否について、よせられる様々な疑問について、塾長がしっかりと答えてくれています。
 「今週のキイ」は、「沖縄」について。異なる二つの視点から考えてみました。沖縄は、もうすぐ「慰霊の日」を迎えます。
 さて、先週告知したように、6月1日国会に行ってきました! その模様をレポートしましたので、こちらもご覧ください。いったい国会はどうなっている!?
 「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」も更新しています。
 それでは、今週もじっくりとお読みください。
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'06.05.31
五月雨


なんだかなし崩し的に「梅雨」に入ってしまったみたいです。
 「梅雨」の雨の降り方について、西日本では「ザーザー」、東日本では「シトシト」と感じるのだそうです。私は東北の生まれで現在は東京に住んでいますので、やはり梅雨はシトシトと、やや湿っぽく感じてしまいます。
 天気に合わせたわけではないでしょうが、最近のこの国の行方も、なんだかじんわりと湿っぽい。ほとんどその中身を国民に知らせることなく、さまざまな危ない法律が国会審議もあやふやなまま通り過ぎていく。
 気付いてみたら全身ずぶぬれ、なんてことにならないように、雨の合間に法案の虫干しをきちんと行なっていかなくてはなりません。

 さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」に、ヒカシューのリーダー、超歌唱家の巻上公一さんが登場です。「これからは、僕らの世代が、がんばらなければいけない」と語るそのわけは? 
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、国民投票法についての第2回目です。いよいよ衆院での議論が始まりますが、国会議員の方々、果たして基本的な憲法の本質についての合意ができているのでしょうか? 
「今週のキイ」は、「愛国心と教育基本法」について。愛国心って学校で教えるものなの? 愛国心って先生が評価するものなの? いつのまにかこんな日本になってしまったことに、疑問と不安を覚えます。
 さて、国会はいよいよ終盤を迎えていますが、最近の天気模様同様、「なし崩し」的に様々な重要法案が提出され、採決されそうな危うさ。そんな「国会に注目!」 のコーナーも今週から設けました。是非、ウオッチしてください。

 それでは今週も、じっくりお読みください。
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'06.05.24
壊れていくもの


厭な事件が続きます。秋田では小学一年生が殺されました。一ヶ月前にも、近所の女の子が変死しているとのこと。轢き逃げのあと放置された小学生もいました。こちらは、命は取り留めたというから、不幸中の幸い。でも、いったいどうしたことでしょう。何がこの国で起こっているのか、不気味な感覚に襲われます。
 大人が守らなければならない幼い命が、大人の手によって壊されていく。どこかが、何かが、狂い始めています。
 それにブレーキを掛けなければならないはずの政治家たちが、かつてこの国に存在したはずの「精神の箍(たが)」とでもいうべきものを、自ら外そうとしている。最近の政治の動きを見ていると、そう思われて仕方ありません。
 
 さて今週の『マガジン9条』は、
 「今週のキイ」は再び「共謀罪」について。読者からいただいた疑問について、調べて答えようとしたところ、意外な結果におどろきました。
 「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、国民投票法について。法案が提案されようとしている今、様々な議論や意見がありますが、塾長の考えをここで、しっかりと説明しています。
 「海外から見たニッポン」は、中国から班忠義さんがコラムを送ってくれました。
 その他、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」も更新しています。 それでは今週もじっくり読んで、ご意見をお寄せください。
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'06.05.17
W杯日本代表メンバーに思う


世の中、もうサッカーW杯日本代表決定!ってことで大騒ぎ。久保がまさかの落選、巻がサプライズ当選、とか、まるで首相公選もかくやと思えるほどの熱狂振り。ニュース番組も新聞も、これがほとんどトップニュース。なんだか大変なことになっていますよね。
ここまで期待を背負わされて「お国のために」戦わなければならない選手のみなさんが、ちょっと気の毒です。プレッシャーに押しつぶされることなく、ぜひ楽しんで戦ってきてほしいものです。少し気をラクに持ったほうが、いいプレイができるんじゃないかなあ、などと、あまりサッカーに興味のない私などは思ってしまうのです。でも、勝つとやっぱり嬉しい。
だから----、「教育基本法」や「共謀罪」でも、ぜひ勝たなくっちゃ。

さて今週の『マガジン9条』は、
「今週のキイ」は人物に焦点をあて「今週のキイ・パーソン」。で、あの懐かしい「YKK」です。小泉改革とは何だったのか? について鋭く切り込みます。 
「森永卓郎の戦争と平和講座」は、話題の「在日米軍再編」関連の経費負担をはじめとする、日本がアメリカに対して行おうとしている「応分の負担」について。私たちの税金の行き先が、これだとあまりにも悔しい。

その他、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「アピール9」「ブログはじめました。」も更新しています。

それでは今週もじっくり読んで、ご意見をお寄せください。
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'06.05.10
「共謀罪」に反対します


楽しみにしていたゴールデンウィークも、終わってしまえばなんとなく寂しい。そんな気分で、仕事に復帰した方々も多いことでしょう。
長いお休みの間、政治のほうも一時休戦状態にあったようですが、またガタガタといろんな思惑が蠢きだしました。あの戦前の「治安維持法」の再来か、といわれている悪法「共謀罪」もいよいよ頭を見せ始めたようです。もう数度にわたって廃案になっているいわくつきの法律だというのに、まったく懲りない人たちです。これだけ何度もゴリ押ししてくるのは、それだけの理由があるからなのでしょう。
それは、改憲へつながるレールの下ごしらえ? 改憲に反対する勢力に「デモや座り込みの相談でもしようものなら、一網打尽の逮捕だぞっ!」とほくそえむ連中の黒い笑いが見えるようで、ゾッとします。
私たち『マガジン9条』は、この「共謀罪」にはっきりと反対します。

さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」に、自衛隊の実情に詳しいジャーナリストの半田滋さんの2回目です。地域住民の意思を無視し、在日米軍再編が合意されましたが、この強行な姿勢の意味とは? そして自衛隊はどうなるのか? お聞きしました。
「今週のキイ」は、「共謀罪」について。『マガジン9条』がこの法案に反対する理由はここにあります。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、「スッキリ症候群」におちいっている人必読のコラムです。
その他、「みんなのこえ」「みんなのレポート」「みんなでディスカッション」「アピール9」「ブログはじめました。」も更新しています。

今週は連休ボケをふっとばす内容です。じっくり読んで、ご意見をお寄せください。
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'06.04.26
もうじき5月


街で、初々しいリクルートスーツ姿の若い人たちを、よく見かけるようになりました。新入社員たちが、少し緊張した顔で行き交っています。もうじき5月、やっと研修期間も終わり、会社内での配属先が決まって緊張度もいっそう高まっている時期なのかもしれません。自分のあの頃を思い出して、つい、ガンバレヨ、と声を掛けたくなってしまいます。
木々の緑がその濃さを増すように、あの若者たちもすぐに戦力として仕事の第一線に立つことでしょう。
勝ち組負け組などという厭な言葉が幅をきかせていますが、そんな言葉に惑わされることなく、自分の道を進んでください。「あの日の自分」に、そう語りかけている「今の自分」が、ここにいます。
そういえば、寺山修司に『われに五月を』という歌集がありましたね。  
さて今週の『マガジン9条』は、いつもよりボリュームアップでお送りします。
まず、新連載「今週のキイ(鍵)」が始まります。「時事ネタ」でズバリ、世相を切っていきます。
「この人に聞きたい」に、自衛隊の実情に詳しいジャーナリストの半田滋さんの登場です。2年にわたるイラク派遣で、自衛隊は現地で何を行ってきたのか? 派遣の本当の目的は何だったのか? についてお聞きします。
「海外から見たニッポン」は、持続可能なスウェーデン協会・日本代表のレーナ・リンダルさんに、コラムを寄せていただきました。
そして、「おまけ絵本」が1年ぶりに新作登場。 その他、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」も更新しています。

それでは今週と来週、じっくり読んでお楽しみください。
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'06.04.19
沖縄基地問題と憲法


沖縄が揺れています。まさに、日本のツケをこの島だけが払わされているような、そんな成り行きです。
普天間基地の危険性は、いまさら言うまでもありません。隣接する沖縄国際大学への米軍ヘリの墜落事故が、如実にそれを物語っていました。だから、その基地をもっと安全な場所へ。しかし、その移転先とされた名護市辺野古にも、人々は暮らしているのです。妥協案は、滑走路を2本にし、ヘリや飛行機が民家の上を飛ばないように少し角度をずらす、ということ。
風や雨、天候のことなどまるで考慮に入れていない。米軍がこれまで行政や住民のこのような要請をいかに無視してきたか、それもまるで考えてはいない。すべてお金で解決しようとする日本政府。「苦渋の選択」という都合のいい言葉で受け入れを決めようとする自治体行政。
本当にこの国に、憲法は生きているのでしょうか?

さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」に脚本家、演出家、コピーライターの鈴木聡さんの第2回目です。数々の名コピーを残してきた鈴木さんが考える、無関心層へのアプローチの方法、日本としてのかっこいい胸の張り方について、語っていただきました。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、愛国心とは? 自分たちができる平和のための国際貢献とは? について、塾長ご自身の実体験に基づく話も織り交ぜながら、わかりやすく解説してくれました。
「海外から見たニッポン」は、『中国人の愛国心』著者、王敏さんの第2回目。「日中外交と中国における9条の認知度」について。インタビュー形式でお聞きしました。

その他、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」も更新しています。

それでは、今週もじっくりお読みください。
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'06.04.12
「新生」民主党に期待


民主党のゴタゴタに、やっと一応の決着がついたようです。あのコワモテの小沢一郎氏が新代表とのこと。さて、「新生」民主党は、いったいどんな方向に進むのでしょうか。
報道ではほとんど触れられていなかったけれど、代表選直後の記者会見で、小沢氏は「日本国憲法に添って考えていく」というような発言をしたとのことです。(会見に出ていた記者から筆者が直接聞いたのですから、発言内容に間違いはないと思います)。
これが事実なら、小沢氏のスタンスは以前とは相当違っている、と言えるでしょう。「発言のニュアンスから、小沢氏は、現状では九条は基本的には変える必要はない、と考えている」、とその記者は述べていました。となれば、民主党自体の憲法についての方向性も、前原代表時代とは違います。
九条についての対立軸が、これではっきりしてくるといいのですが。

さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」に脚本家、演出家、コピーライターの鈴木聡さんの登場です。高校生の時から、「少しでも政治的な匂いのするものには近づかないようにしてきた」という鈴木さんですが、今回は「なぜ僕たち世代が語りにくいと感じてきたか」の理由についてなど、おおいに語っていただきました。
「世界から見たニッポン」は、日本の大学で教鞭をとる王敏さんから見た、今の「日中関係」について。インタビュー形式でお聞きしました。

その他、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「アピール9」「ブログはじめました。」も更新しています。

では、今週もじっくりお読みください。
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'06.04.05
民主党の行方は?


民主党、なんだか凄まじいことになってきました。いったいどうなってしまうのでしょう。やはり、あまりに考え方が違う人たちの寄せ集め、いずれこうなる運命だったということでしょうか。
かつて当サイトでも、憲法問題などを軸に、もう一度きっちりと再編を考えるべきだ、という意見を掲載しました。それをやるいいチャンスが巡ってきたのかもしれません。そうでなければ、私たちにとって選択肢があまりに狭められてしまう。ほとんど自民党よりも右に傾いていた軸足を元に戻して、本来のリベラルな考え方を党の中心に据えるべきでしょう。
また、民主党内のリベラル派が社民党や共産党とも率直な話し合いをしつつ、第三の勢力を創設する可能性を探ってみるのもいいでしょう。もはや「憲法問題」については、既成の「二大政党論」では対応できなくなっているのは明らかなのですから。

さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」は、川田龍平さんの第2回目です。憲法9条への思いと、これから私たちはどう憲法と向き合うべきかについて、語っていただきました。
「森永卓郎の戦争と平和講座」は、先日国会で承認された18年度の予算案について。緊縮財政のなか、防衛費と経済協力費はどうなったのか?これらのことから政府の方針について、読み取ります。
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、60年間日本が平和だった理由について。 安保があったから? それとも9条があったから? さまざまな角度から、伊藤塾長が反論も交え答えています。

その他、「みんなのレポート」「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「アピール9」「ブログはじめました。」も更新しています。

では、今週もじっくりお読みください。
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'06.03.29
あなたの街に、春は来ましたか?


花便りが各地から届く季節になりました。でも春は、ちょっと寂しい季節です。家族や親しい友人との別れの時期でもあるからです。
 
面白い本に出会いました。『9条 どうでしょう』(毎日新聞社刊)です。その中の、内田樹さん(神戸女学院大学教授)という方の文章の見出しがこうです。「憲法がこのままで何か問題でも?」   
さて、この問いにあなたならどう答えますか? 花吹雪の中で、考えてみてはいかがでしょうか。
 
さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」は、現在松本大学で教鞭をとる傍ら、エイズや人権問題について全国で講演活動を行っている川田龍平さんの登場です。
19歳の時に「実名公表」を行い、原告団の一人として闘った川田龍平さんは、「日本国憲法がなければHIV訴訟の裁判は起こせなかった」といいます。川田さんにその経緯と憲法についてお聞きしました。
「9条的シネマ考」は、『山の郵便配達』(1999年・中国)を題材にコラムが届いています。戦争も憲法も出てきませんが、「平和とは何か?」を改めて考える機会となるでしょう。
その他、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」も更新しています。

では、今週もじっくりお読みください。
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'06.03.22
春分の日なので


毎週水曜日更新の『マガジン9条』は、毎週火曜日に更新作業をしています。
今週は、火曜日が春分の日で祝日につき、作業はお休みとさせていただきました。
ということで、今週の更新項目は、「この人に聞きたい」と「けんぽう手習い塾」のみとさせていただきましたが、ご了承ください。
「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」については、3月29日(水)号でまとめて更新いたします。

更新項目はたった二つですが、読み応えはたっぷり。
まず、「この人に聞きたい」は、『護憲派のための軍事入門』の著者、山田朗さんの第2回目です。改憲派は、「現実を見たら、9条を改定し自衛隊を自衛軍に」と主張しますが、軍事拡大を続けた結果の未来図は、果たして描けているのでしょうか? 現実的に考えて、自衛隊をどうすべきなのか。日本と周辺の軍事事情に詳しい、山田先生の意見を伺いました。
好評連載企画「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、脅威論に振り回されないために、日本が国防のため軍隊を持つことのデメリットについて、しっかりと論じてくれました。改憲派がよく使う「戸締り論」についても、わかりやすく反論されており、必読です。

それでは、今週も『マガジン9条』をじっくりとお読みください。
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'06.03.15
ユーウツな春


春がようやく姿を見せようとしています。少し、ウレシイ。でも、春が憂鬱な方たちも多いのではないでしょうか。花粉症の季節でもありますからね。クシュンーッ! それに、世の中もなんだかユーウツです。

政治はもう末期症状。偽装建築・ライブドア・官民談合・米産牛肉の4点セットに加えて、米軍再編に伴う岩国市での住民投票(これはエライッ!)、伊藤公介元国土庁長官の口利き疑惑、日銀による量的緩和解除、麻生外務大臣の放言連発等々、問題は山積みだというのに、大事なことはすべてそっちのけで、いまだにメール問題でゴチャゴチャ。で、ぜーんぶスルーの予算案成立。本当にこんなことでいいのでしょうか? ついでに、WBCアメリカ審判にも腹がたつ。

自民党がチルドレンに占拠されそうな気配だったのが、実はその前に民主党はすでにお子様党になっていたというお粗末。
おーいっ!もっと頑張ってくれよーッ! と呼びかけたいのですが、いったい誰に呼びかければいいのでしょう。

ちょっと憂鬱な、春、です。

さて今週の『マガジン9条』は、
「この人に聞きたい」は、近著『護憲派のための軍事入門』で、わかりやすく日本の軍事力について紹介している、明治大学教授の山田朗さんが登場です。現状の軍事状況について正しく知ることから、改憲の論議を行うべきであるとのスタンスに立ち、湾岸戦争以降、変化する日本の軍備や増大する予算や装備がどのようにして決められていくのか、について具体的に語っていただきました。
「世界から見た今のニッポン」の第23回はドイツから。日本文化と国際政治学を学ぶ学生さんよりレポートが届いています。日米同盟と9条とのジレンマに迷う日本外交と9条の問題について触れています。
このほか、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」もそれぞれ更新しています。

それでは今週も『マガジン9条』をお楽しみください。
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'06.03.08
春一番


関東地方にようやく「春一番」が吹きました。確かに3月6日は、かなりほこりっぽい風が、街を吹き抜けていきました。「春一番」といえば、キャンディーズのメロディーがふっと浮かんできてしまう私は、やはり古いでしょうか?

泣いてばかりいたって 幸せは来ないから

 私たちのアンケート投票の結果は、すべて先週お知らせしたとおりです。それは、私たちにとっては、とても厳しいものでした。でも、閉ざされていた議論の扉を、少しだけ開けることができたような気もしています。子供っぽい口ゲンカではなく、冷静にお互いの意見を聞き合う。その第一歩になれたのなら、それはある意味で成功だったといえるかもしれません。

少し大人になって 出かけませんか 
もうすぐ春ですねえ 恋をしてみませんか-------

さて今週の『マガジン9条』は、
「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、「独立国だから独自の軍隊で守る、自衛権があるのは当然」という改憲派の論調に対して、憲法、法律の理念もふまえ、するどくわかりやすく、伊藤塾長が反論してくれています。か〜なり長いですが、是非最後までお読みください。平和をつくる具体的な提案となる、「集団安全保障」の考え方についてもよくわかります。
「世界から見た今のニッポン」は、アメリカから。オハイオ州で「第9条の会」をつくり、憲法9条を世界中に広める運動をしている、元アメリカ軍のパイロットであるオーヴァビー教授のコラムです。
活発な議論が行われている「みんなでディスカッション」には、6つ目となる新テーマが登場しています。
このほか、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」もそれぞれ更新しています。

それでは今週も『マガジン9条』をじっくりお読みください。
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'06.03.01
2年目がスタートしました


  『マガジン9条』を立ち上げたのは、2005年3月2日(水)でした。それから毎週水曜日、更新し続けてきました。というわけで、今回でめでたく2年目に突入です。1年間のご支援、本当にありがとうございました。
  ネットのシロウトたちが集まって、「なんか最近キナ臭いよね。いろんな方に呼びかけて、何かを始めてみない?」と、お気楽モードで開いた『マガジン9条』でしたが、ここまで続けられるとは、正直なところ、私たち自身も思ってはいませんでした。スタッフ全員が仕事を持っているボランティアたちです。大きなことなどできません。だから、肩に力を入れず、これからも楽しみながら続けていくつもりです。
  それにしてもこの1年、この国の動きは、ますます危険水域に入り込んだような気がします。国民投票法案が具体化して、憲法論議がこれからもっと高まるでしょうし、それが「小泉最終劇場」に花を添えることになってしまうかもしれません。
  小さな力ながら、私たちはそれらの動きにキチンと反応し、批判していきたいと思っています。どうぞこれからも『マガジン9条』に力をお貸しください。
  カンパもよろしくお願いいたします。

  さて今週の『マガジン9条』は、
  「この人に聞きたい」には、かつては右翼団体メンバーで「愛国パンクバンド」のボーカリスト、今は作家の雨宮処凛さんの2回目です。改憲を声高に叫ぶ若者たちは、何を考え、どこへ行くのか。自らの苦しかった体験とも重ねながら、語ってくれました。
  そしてお待たせしました! 05年12月28日から06年2月1日まで約1ヶ月間行った「マガ9版国民投票」の結果発表です。つつみ隠さず全てをお見せいたしますので、どうぞよろしく。
  そのほか、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「アピール9」も更新しています。

  それでは今週も『マガジン9条』をじっくりお読みください。
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'06.2.22
平和ということ


  日曜日、近所の公園に梅林があるので、久しぶりに散歩がてら梅見に出かけました。残念ながら花はまだ二分咲きほど。それでもうっすらと梅の香りが園内に漂って、春が近いことを教えてくれました。
  雨が降り、日が照って、鳥が鳴き、花が開き、蜂が蜜に誘われ、やがて、待ちかねた春です。異常気象が言われてはいても、それでも季節は巡ります。四季が美しいこの私たちの国が、揺れながらもいつまでも美しいままに続いてほしいと、梅の香の中を歩きながら、心から「平和」を噛みしめていました。
  美しい季節が来ます。
  永田町もヒルズも議事堂もテレビも新聞も、しばらくは見たくない---、などと思ってしまいました。

  さて今週の『マガジン9条』は、
  「この人に聞きたい」には、かつては右翼団体メンバーで「愛国パンクバンド」のボーカリスト、今は作家の雨宮処凛さんの登場です。当時右翼活動をやっていた理由と、その後の平和活動についてお聞きしました。
  「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、「軍隊を持っていないと攻められる」という改憲派の論調に対して、憲法の理念もふまえ、するどくわかりやすく、伊藤塾長が反論してくれています。
  「今週のツッコミ」は、1年間の連載期間を経て、今回が最終回です。みなさま、長い間、読んでくださってありがとうございました! ツッコミ人は、さらにバージョンアップ(?)して、再登場の予定ですのでお楽しみに。

  このほか、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」もそれぞれ更新しています。
  なお、大変お待たせしちゃっていますが、「マガ9版国民投票」の結果発表は、来週3月1日(水)(1周年記念号)にて行います。

  それでは今週も『マガジン9条』をじっくりお読みください。
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'06.2.15
ようやく春の足音が


  三寒四温、ようやく春の足音が、少しずつ聞こえ始めたようです。小さな庭の梅の蕾も、うっすらと赤く膨らみ始めました。けれど、雪国では悲報が続きます。秋田県の乳頭温泉では、雪崩によって死者まで出ました。暖かくなると、もっと雪崩が増えます。災害が起きないよう、祈るしかありません。
   秋篠宮妃が3人目を身籠った、という話題が「春を告げる暖かなニュース」というニュアンスで報じられています。また、トリノ・オリンピックがこのところのテレビのトップ。暗いニュースばかりだから、メディアがこれらに飛びつくのも分からないではありません。でもねぇ、もっと大事なことがあるのではありませんか? と思ってしまうのは、私だけなのでしょうか?

  さて、今週の『マガジン9条』は、
  「この人に聞きたい」は、平和運動をグローバルな視点と規模で展開している、きくちゆみさんの第2回目です。日本にいながらにしてできる、アメリカの戦争をストップさせる運動について。きくちさんが実際に行ってきたことや、今後の具体的な提案についてお聞きしました。
  「森永卓郎の戦争と平和講座」は、ホリエモンをはじめライブドア経営陣の起こした一連の事件について。森永さんは、メディアと国民の熱狂も含め、「戦争への道」に至る共通点について、言及しています。
  「今週のツッコミ」は、報道の自由があるにも関わらず「ご慶祝ムード」一色のメディアのおかしさと、その裏でひたひたと進行している政治的な意味について、ツッコミ人が鋭く本質を語ります。
  このほか、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」もそれぞれ更新しています。

  それでは今週も『マガジン9条』をじっくりお読みください。
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'06.2.8
寒気団がやってくる

 またしても日本列島がすっぽりと寒気団に飲み込まれたような寒さです。雪国のみなさんは、豪雪とまたもや悪戦苦闘の毎日だと思います。ほんとうに、頑張ってください、とだけしか言えない自分が切ないです。(これを書いている私も雪国育ちですから、その辛さは骨身に沁みています)。
  でも、寒気団は別の意味でも押し寄せています。「万世一系」とか「国体」とか、ほとんど戦前回帰かと思われるような言葉が、私たちの心を震え上がらせます。いつの間に、こんな言葉が復権してしまったのでしょうか。言葉がひとり立ちすると、次はそれが現実となって現れます。すでに「天皇の靖国参拝を」などと、天皇の政治利用にまで言及するような、とんでもない政治家まで出てきてしまいました。
許してはなりません。戦前の自由のない寒さに立ち戻ってはなりません。
  いずれ、春が来ます。春の暖かさで、こんな古い寒さを溶かし去ってしまいたいものです。

  さて、今週の『マガジン9条』は、
  「この人に聞きたい」は、環境や平和運動をグローバルな視点と規模で展開している、きくちゆみさんの登場です。元外資系銀行の債権ディーラーという経験から「経済と市場とアメリカの戦争」の関係や、私たちにできる具体的な提言をしてくれました。
  「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、「9条を変えて軍隊を持ったからといって、必ずしも戦争をするわけではない」という改憲派のご意見への反論です。
  「今週のツッコミ」は、麻生太郎外相の発言をめぐって、国内外がまたもや騒然。それにしてもこの人は、憲法99条に違反していることを気がつかないのでしょうか!? ツッコミ人も唖然としています。
  このほか、「みんなのレポート」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」もそれぞれ更新しています。

  それでは今週も『マガジン9条』をじっくりお読みください。

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'06.2.1
ご参加ありがとうございました!


  昨年末、12月28日(水)からスタートしました『マガジン9条版 国民投票(みんなのアンケート)』ですが、本日10時をもって締め切りました。本当にたくさんのご参加、ありがとうございました。
  1ヶ月で3万5千通を超える投票数もさることながら、「投票理由」や「国民投票企画」についてのご意見も、450通ほどいただきました!
  送られたご意見は、それぞれの立場から、それぞれの選んだ理由を、真剣にかつマジメに書かれたものがほとんどです。9条を変えた方がいいと思っている人も、変えない方がいいと思っている人も、その考え方や理由は2通りではない、ということがこれらを読むと非常によくわかりましたし、私たちにとっても興味深いものばかりです。
  これまであまり意見を交換することのなかった「自分とは異なる9条についての考え方」にじっくりと耳を傾けることは、「9条を擁護する立場から、今後、どうすればいいのか」を考える、おおいなるヒントになると考えております。
  ということで、近々、これらのご意見を全て、『マガジン9条』において紹介する予定です。併せて投票結果の分析についても、きっちりと、包み隠さずに、全てを紹介していきます。 お楽しみに!

  さて、今週の更新は、
  「9条的シネマ考」は、戦争も憲法も出てこないけれど、「平和な暮らしとは? 豊かな人生とは?」をしみじみと考えさせてくれる映画『チャーリング・クロス街84番地』です。「世界から見た今のニッポン」は、ドイツ・ベルリンから。東西冷戦から壁崩壊、そしてヨーロッパ統合と大きく変わる社会に生きてきたカトリン・ハドバさんにとって、憲法9条がどのような存在なのでしょうか?
 &nbsp「今週のツッコミ」は、今年に入ってから止まることのない、様々な不祥事について。なぜこんなことになってしまったのか? その根本原因について、するどくツッコミます。「みんなのレポート」は、「映画人9条の会」主催による「護憲派のための軍事勉強会」の模様をレポートしています。その他「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました」も更新しています。

  それでは、今週もじっくりお読みください。

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'06.1.25
「ホリエモン・ショックとメディア」


  とにかく凄い騒ぎになっていますね。ライブドア、堀江貴文社長逮捕。街には新聞の号外が舞い、メディアは蜂の巣をつついたようなてんやわんや。でも、なんだか釈然としません。時代の寵児だ改革の旗手だともてはやしたのは、テレビを筆頭とする当のメディアだったじゃありませんか。
  特に、テレビの罪は大きい。ワイドショーは言うに及ばず、バラエティ番組にまでホリエモンを引っ張り出して、ライブドアの株価の高騰に手を貸したのですから。堀江社長を批判するなら、まずそんな報道(?)を繰り返したことを訂正・謝罪してから始めるべきではないでしょうか。
  そしてなにより、「勝ち組・負け組」という「格差社会」を作り出す風潮にワルノリした己の不明を詫び、それを推し進めた政府与党の政策をチェックできなかったことに対する反省を聞きたいものです。

  さて、今週の『マガジン9条』は、
  「この人に聞きたい」は、ソウル・フラワー・ユニオンのヴォーカリスト中川敬さんの第2回目です。95年、阪神淡路大震災の瓦礫の中から生まれたユニットやうたについて。また9条の言葉を守るだけでなく、今後どう活用していくべきなのか、について語っていただきました。
  「伊藤真のけんぽう手習い塾」は、今年は「憲法9条の目指す平和主義について」。まずは改憲派の「国民の命や財産を守るために軍隊は必要」という意見について、じっくり丁寧に反論しています。
  「今週のツッコミ」は、「偽装・牛肉・ライブドア」問題について。小泉さんがどう切り抜けるのか? に注目が集まりそうですが、ツッコミ人もどんどん切り込んでいきますよっ。
  このほか、「みんなのこえ」「みんなでディスカッション」「ブログはじめました。」もそれぞれ更新しています。

  ところで、「マガ9版国民投票」は、締め切りまであと1週間となりました。まだ投票していない人は、是非ご参加を! この機会に『マガジン9条』を知らない、というまわりの人にも呼びかけてください。投票理由についてもお寄せくださいね。
  では今週も『マガジン9条』をじっくりお読みください。

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'06.1.18
曲がり角の年


  年が明けても、なんとなく憂鬱な動きや事件が止まりません。愉快で可愛い犬の年のはずなのに、獰猛で不気味な野獣が牙を剥こうとしているような気がしてならないのです。
  幼児誘拐、大豪雪での死者急増、イラン核疑惑、イスラエルのシャロン首相重態、小泉後継争い激化、突如あの山崎拓氏が出馬に意欲、相変わらずの靖国論争、前原民主党党首の集団的自衛権容認発言(受け入れられなければ代表選に出馬せず、とも言う)、改憲へいたる国民投票法案の現実化、女系天皇問題(側室[つまりお妾さんですよっ!]容認というおぞましい議論も)、さらには耐震データ偽造事件で自民党伊藤公介元国土庁長官に疑惑、等々----。
  何年後か何十年後かに、「2006年は、本当に曲がり角の年だったんだなあ」などと、人々に暗い記憶として残るような年にだけはしたくないと思うのですが。

  さて今週の「マガジン9条」は、「この人に聞きたい」は、ソウル・フラワー・ユニオンのヴォーカリスト、中川敬さんの登場です。中川さんは音楽や言葉を通じて、「非戦」を伝え続けています。「これは闘いやから」とロック魂そのままに、熱くかっこ良く語っていただきました。
 &nbsp「今週のツッコミ」は、今週末に行われる、沖縄の名護市長選について。辺野古の基地移転問題が焦点となるこの選挙は、日米軍事関係の将来の方向性を決める重要な選挙ですから、みなさんも注目してくださいっ!少子化対策についても一言。  &nbspその他、「みんなのこえ」「ブログはじめました。」も更新しています。

 &nbspそれでは今週も「マガジン9条」をお楽しみください。

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'06.1.11
あけましておめでとう。


  本年も『マガジン9条』をよろしくお願い致します。憲法改定問題がなにかと話題に上るようになってきた昨今、私たちも心して編集にあたらなければと、気を引き締めております。

  さて、昨年末から開始した「マガジン9条版国民投票(みんなのアンケート)」は、現在のところ、ごらんのような状況になっております。
  投票開始直後から「同じ人が何回でも投票できるシステムになっている」というご指摘が、複数の方からありました。そのため「正確な集計ではないので、誤解を招きかねないから、投票を中止すべきだ」というご忠告もありました。
  この企画を考えたとき、編集部内でも「重複投票を厳密に防止するために、登録制などを考えよう」という意見もありましたが、より多くの人たちに参加してもらうことを最優先し、現行のようなシステムにしました。
  結果として「一人一票」というルールが、一部の人たちによって破られてしまったことは残念であり、編集部の認識の甘さも大いに反省しなければなりません。しかし、「ネット社会」では、ここに示されている結果が一つの現実であることもまた、間違いのない事実です。その点は、「9条擁護派」の人たちも大いに学ぶべきでしょう。

  現在、300通を超える読者からの投票理由についてのメールが届いており、大変興味深く読ませていただいております。ありがとうございます。編集部では、この投票状況についての「見解」を全データとともに、きちんとした形で発表したいと考えております。(重複投票についても、どのくらいあるのか可能な限り追跡調査し、参考データとして公表する予定です)。
それまで、くれぐれも真摯に、ルールを守ったご参加をお願い致します。

  さて今週の『マガジン9条』は、「この人に聞きたい」には、舞台やテレビ、映画などで活躍中の渡辺えり子さんの第2回目です。「今週のツッコミ」は、ツッコミ人がお正月休みにじっくり考えたことについてお送りします。その他、「ブログはじめました。」では、昨年行われました「映画 日本国憲法」のシンポジウムの模様についてレポートしています。
  それでは今週もお楽しみください。

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