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みんなのこえ

vol.154

080917up

9月10日から16日に届いたご意見から

■この人に聞きたい 寺脇研さん について

れいこさん(60才・女性・東京都)

教育

不登校の子どもたちが、いかに苦しんできたか、そして、いじめられながらも休むことができない子どもたちがいかに多いかを考えると、寺脇さんの発言はとても貴重です。
いじめられながらも学校へ行き続けた人が20代になってから神経症を発症をしている例はたぶんあまり表に出ていないと思いますが、相当数になると思います。事件になって認識されることは氷山の一角でしょう。
不登校児の親として、そしてフリースクールのスタッフとして過ごしてきたものの一人として、いまだに学校信仰がはびこり、ますます悪化している現状を憂うばかりです。

■伊藤真のけんぽう手習い塾 について

たんぽぽさん

武装した自衛隊員を海外に出すな

アフガニスタンでペシャワール会の伊藤さんが襲撃されたのを受け、民生支援を守るために自衛隊員を海外に出すという考えは現場日本NGOの声を聞いていない。
アフガニスタンで欧米のNGOは武装した兵士が見守りながら民生支援をしていたが、伊藤さんが襲撃されるよりも何年も前から何度も襲撃されていたそうだ。武装していたらやられる前にやれという心理が働き、かえって危険が増す。
武力よりも信頼のほうが安全のために必要だ。伊藤塾長がおっしゃっているように戦争を支援していたことがばれて日本への信頼が落ちたのだ。もうこれ以上信頼を落とさないために、給油は延長するべきではないし自衛隊員を派遣するなんてとんでもないことだ。
多国籍軍によって罪のない人たちの命がたくさん奪われている。この事実を与党の人たちは無視しているのだろうか。ブッシュ政権よりの情報しか耳に入らず真実を見抜けないのだろうか。

■伊藤真のけんぽう手習い塾 について

十文字(衆愚代表)さん(33才・男性・千葉県)

“敵意ある聴衆”として、市民的非暴力防衛論に敵対する…「日本人は九条の敗北を抱きしめられるのか?」

まず、侵略により現体制が崩壊したとき、付随して社会保障も崩壊する。市民の具体的な生命と財産に対する打撃は想定不能であろう。
加えて、九条第一項の「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求」や、憲法前文の「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意」という日本国民の思いすらも侵略は蹂躙する。
「非暴力の手段を事前に用意する」という事は、厳しく言えば「九条の敗北の可能性」を暴露しているといえよう。

その時、身も心も踏み躙られてもなお、日本人は九条の残骸を抱きしめ、非暴力防衛を実践できるのだろうか。
内田樹氏は著書『9条どうでしょう』でこう指摘する。
「平和憲法を護持しているときに侵略されたら、日本は二度と平和についてのいかなる理想論も信じない歴史上最悪のリアリストになって甦るだろう。日本がそのような国になることは侵略した当の国を含めて世界にとっての悪夢なのである。」

■森永卓郎の戦争と平和講座 について

なこまさん(33才・男性・東京都)

今回の記事にたいする反論

森永氏は、いつから社会主義/共産主義信奉者になったのでしょうか!?あまりにも現実経済社会から遊離した、空想的願望ではあるまいか。
確かに投機的資本主義、架空資本が全世界を取り巻いているなか、指摘のような価格下落現象があるのでしょうが、それが「金融資本主義」の没落とは考えられないのです。
生産活動と遊離した資本の規模なるものの架空性が証明されても、それが収縮しやがてあたらしい社会が来る、などというのはやはり現実の経済のあり様や、富裕層の存在を無視ないしは軽視しているとしか言い様がありません。

■雨宮処凛がゆく! について

終盤の魔術師さん(36才・男性・福岡県)

派遣労働について

私はイデオロギー的には自他共に認める保守派の人間ですが、その立場で派遣労働問題について述べたいと思います。
04年の法改正以来、製造業の派遣が認められ、派遣労働者が劇的に増えていったことは説明するまでもありませんが、問題は派遣労働者が食っていけないような給与水準だということです。これを解決するには給与を上げるしかありませんが、現在一部の大企業を除き、その余裕は国にも企業側にもありません。これが現実です。派遣労働の安い給与を前提として現在の日本経済は成り立っているのです。
じゃ、どうすればいいのか。その方法はただひとつ。正社員の給与を下げ、その分を派遣社員に回すしかないでしょう。戦後一貫して労動者の権利獲得を主張してきた労働組合が、派遣労働者から見れば実はひとつの権利集団になっていることを、気づくべきでしょう。左翼系の人々がよく口にする平等主義こそ、こういうところで発揮すべきと思いますが。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

クレヨン伯爵さん

「自民党は一度、下野すべき」(9/3号の巻頭言)か

昔、吉田茂さんが、「憲政の常道」論として、第一党の内閣が総辞職後は「当然野党の第一党が首班となって」次に組閣すべしと主張、世論も支持した由(片山内閣崩壊後でご自身が野党第一党首の時。五百旗頭真「占領期」ヨリ)。
天皇からの「大命降下」だった首相選びが初めて議会に委ねられた民主主義の揺籃期、そんな"正論"がまだ力を持つ手探りの時代でした(但し結果は氏の主張通りにならず)。
私も現代人ゆえ「数は力」に(悪法も法で)幾分毒され「下野すべき」と言い切る自信がなかったのですが、この吉田説を読んでそうか、それでいいんだ、政権なんてそれくらい鷹揚に持ち回ればいいのだ!とすんなり納得した次第です。
ただ政権交代はいいけど民主党が定数削減(→護憲政党壊滅)に執着し始めたので要注意、マガ9もそのへん油断めされるな。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

ナインマンさん(男性・徳島県)

最近思うこと

 構造改革大歓迎。憲法改正やればいい。本当に国民のためになるのならやるべきだ。でも、改憲派の意見で今の日本国憲法より優れた意見を聞いたことがない。
 内需をおろそかにした企業や外資の優遇政策を改めたり、輸出産業の喜ぶ円安政策、景気のいいうちに見直すべきだった低金利政策、年金と健康保険の一元化、国や企業よりの司法、調べていた国会議員が殺された特別会計。こんな構造改革なら大歓迎だ。
 抜本的税制改革、構造改革しなければいけないのは分かる。でも自民党にはその資格がないことを思い出してもらいたい。田舎の土建屋も農家も一般人も見放して、今や公明党しか支持母体のなくなった自民党は誰が党首になっても与党の資格なしだ。民主党の党首選がないことを非難するなら公明党の党首選のことも言うべきだ。腐っても立派な議員もたくさんいる自民党は一度下野し、本当の構造改革のために政界再編を目指して欲しい。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

TY生さん(68才・男性・三重県)

庶民は一時的なムードに幻想をもたず、政党の行動を系統的に見つめよう 見つめる基準は、憲法9条・13条・25条の規定『人間の尊厳を大切にせよ』である

自民党は選挙の顔を変え人気を回復し、早い時期に総選挙に打って出ようとしている。しかし、選挙の顔を替えても、今までの悪政は帳消することは出来ない。
労働者派遣法を改定し、労働者をとても弱い立場に追い込み、前途に希望の持てない労働者を多く生んだ。非正規雇用は本年第1四半期34%、1737万人になる。
2005年制定の障害者自立支援法は、施設利用料の一割負担や給食費の負担で、利用者が1カ月働いた工賃の1万2千円がほとんど手元に残らないケースが生まれた。利用者の生活意欲を殺いだ、これが自立支援か。
2006年には後期高齢者医療保険制度の法律を強行採決した。労働経済白書によれば2001年度の企業の労働分配率は75・1%であったが、2006年度は10億円以上規模の大企業の場合53・3%に下がる。逆に株主配当率は上昇し2001年度の5%程度から2006年度は20・2%に上昇した。
これらを見れば誰のための政治だったかが歴然としてわかる。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

森正樹〔アジア人同士戦わず〕さん(45才・男性・東京都)

護憲派の反省点

アメリカの衰退・中国の台頭・多極化という今後の国際環境で、どう日本の安全を守っていくかという問題意識において、護憲派は改憲派に後れをとっていると思う。
護憲派は米軍さえ撤退すればアジアが平和になるように言ってきて、北朝鮮の核開発や中国の軍拡のような事態は想定しなかった。雑誌「ラチオ」5号の特集「中国という問題群」の阿南友亮氏の論文によると、中国の軍拡は確実に続くそうだから、日米さえ軍縮すればよいような主張はもう通用しない。常識的にはアメリカ衰退後・安保撤廃後は改憲が必要だろう。
それでも九条を維持しようとするなら、かつて孫文らを支援したように中国の体制内改革派・民主化勢力を支援し、親日派と太いパイプを築くことによって、良好な日中関係を実現できることを示さなければいけないし、何より重要なのは、歴史上であれ現在であれ、強大な軍備に頼らない安全保障を実践している国の例を挙げてモデルにすることだろう。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

大野正朋さん(65才・男性・鳥取県)

マガジン9条について

毎週楽しませてもらっています。
世情は異常です。とにかくとりあえずは政権交代ではないでしょうか。
そこから9条を守っていく道が開けると思います。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

ふくざわ ゆきちさん(男性)

「政治的不公平な放送」と「受信料」

NHK報道で、
1.政府与党に、時間・回数・扱いで比重が重い
2.重要問題での一部意見・少数野党の軽視・無視
などが目立ちます。
インド洋給油活動でも、「野党側は、安保理での決議がない『など』の理由で」の「解説」で、「憲法違反」の理由と政党は「など」として、憲法上の問題が無視されました。

「公正・公平」は放送法の条件です。
放送局には、放送法にもとづいた放送の、NHK受信者には受信料支払いの義務があります。
民法の「双務契約での『同時履行の抗弁権』(533条 双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる )」で、放送法違反部分の受信料支払いは、拒むことができます。

政治的不公平な報道には、受信料支払いの保留・不購読・不買運動に、法律上の根拠があります。

連休の終わりに飛び込んできた米大手証券会社破綻のニュース。
日本は、アメリカは、世界はどこへ行くのか。
たくさんの方のご意見・ご感想をお待ちしています。

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ご意見募集

・この人に聞きたい ・伊藤真のけんぽう手習い塾 ・森永卓郎の戦争と平和講座

・伊勢崎賢治の平和構築ゼミ ・伊勢崎賢治の15歳からの国際平和学

・雨宮処凜がゆく! ・鈴木邦男の「愛国問答」 ・こども医者毛利子来の『狸穴から』 ・岡留安則の『癒しの島・沖縄の深層』

・どーなってるの?!米軍再編 ・マガ9対談

・週間つぶやき日記 ・やまねこムラだより ・マガ9レビュー

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