北朝鮮が7発の弾道ミサイルを発射した7月5日の数日前、読者のAさんから編集部にこんなご意見が寄せられました。
「以前テポドンが日本の上空を通過した時、私はまだ小学生であったと記憶しています。とても恐怖を感じました。
憲法9条を改正しようと言う動きの根本的な原因の一つに、このような恐怖に対して、9条を持つ私達は無視するか、言葉だけの抗議をするしかないということがあると思います。『マガジン9条』は、北朝鮮がテポドン2号を発射準備している現在進行中の事実とどのように向き合うのか、期待しています」
Aさんのご指摘の通り、9条を変えてはいけないと主張する側にはなんとなく、北朝鮮の「脅威」から目をそむけてしまう傾向がありました。
しかし、現実の問題として、2度にわたってテポドンを発射し、拉致事件や不審船うろうろ事件をおこし、核保有国を表明している隣国に対して、これを「脅威」「不安」と感じないとしたら、それこそ不自然です。
北朝鮮の「脅威」を正面から受けとめる。その「脅威」に対して、軍隊を持ったほうが安全なのか、持たないほうが安全なのかをはっきりさせる……Aさんに「期待」されるまでもなく、この態度決定は必要です。 |