オスカー・ワイルドの伝記映画があって、ワイルドを破滅に追い込んだアルフレッド・ダグラス卿をジュード・ロウが演じている。ホモセクシャルには縁がないので、それとはっきりいえないが、何ともいえない眼差しでワイルドを魅惑する青年だ。新作のキャスティングで悩んでいたジャック・アノーが、待ち合わせの場所に現れたジュード・ロウの眼差しを一目見て「これだ!」と決め、映画“Enemy At The Gate”が出来上がったというから、ともかくも、すさまじい目つきをしている。狙撃者にふさわしいといえば、これ以上はない目つきだ。相手役はエド・ハリス。彼もまた鋭い目つきで、まるで冷徹な表情が地であるかのように演技ができる俳優だ。