いしざか けい 1956年愛知県生まれ。 故手塚治虫氏に師事し、漫画家デビュー。漫画、エッセイの他、 著書に『学校に行かなければ死なずにすんだ子ども』(幻冬舎)など。 山中恒氏とのコンビでの児童文学作品も多い。『週刊金曜日』編集委員。 『マガジン9条』発起人の一人。
14歳の男の子がいます。彼が選挙権を持つようになるまで後6年ですが、その前に9条を変えられてしまうのではと、とても心配しています。 9条を改悪するということは、子どもの未来をいまの大人が勝手に作った枠組みに押し込んでしまうということ。この国が正規の軍隊を持つようになった時、戦地に送りこまれるのは若い人たちです。徴兵制が現実のものになる危惧もあります。なのに、子どもには未来の当事者でありながら、参政権のない現在は異議を申し立てることもできない。ひとりの母親として、とても憂うつですね。もし、自分の子どもが戦場に行くことになったらと、夢にうなされることもあります。
「想像力が弱くなった国民につけこんで、 政治権力はたくみに世論を誘導する」。 インタビューを行ったのは、6月の終わりでしたが、 石坂さんの言葉は、まさしく今の状況を 鋭く言い表しているのではないでしょうか。 次回は、これからの日本の行方について、さらに伺っていきます。