もう誰も小泉サンに文句を言える議員がいなくなってしまった自民党。その自民党にくっついていくしかなくて、まるで存在感がなくなった公明党。そして、今回の内閣改造に思わず「エール」を贈って顰蹙(ひんしゅく)を買っちゃった前原代表が率いる民主党。
日本に政党政治なんかなくなっちゃったんじゃないかと思える惨状ですが、ここにきて、妙な動きが出てきました。
さすがに、このままじゃ日本のアジア外交はめちゃくちゃだあ! と感じた(のかどうか)与野党議員たちが集まり、なんやかんやと蠢きだしたというわけです。でもさ、このメンバー、えっ? と思う人がたくさん入っています。
約130人が参加したということですが、あの小泉首相側近中の側近といわれてたのに干されちゃった感じの山崎拓サン、もう役目は終わったってことですかね。それに、なぜか今回の改造内閣では外されちゃった福田康夫サン、トンと噂に上らなくなった鳩山由紀夫サン、このところ徹底的に無視されてどうしていいのか分からなくなってイライラしてるみたいな神崎サンや冬柴サン。いやあ、超ゴーカなメンツじゃありませんか。
なにしろ、小泉首相、麻生外相、安倍官房長官と、揃いも揃ったタカ派トリオが、そのまま揃って靖国参拝をやりかねない情勢ですから、心配になるのも無理はありません。
しかし、本当にこの議連、首相参拝に待ったをかけられるのでしょうか? それにしては腰がすわっていない。だって、「国立追悼施設」建設準備への調査費すら小泉サンに無視されたままなのに、それに強く抗議する様子もないのです。真剣に作る気があるのかどうか、疑問ですよね。
とすれば、何のためにこの議員連盟を作ったのか?
もう答えはお分かりのはず。そうです。結局は次期総理の座を巡る争いへの思惑が渦巻いているだけなのです。それは、自民党の新憲法案を読めばよく分かります。
『自民党新憲法案』
第二十条(信教の自由)
3 国及び公共団体は、社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超える宗教教育その他の宗教的活動であって、宗教的意義を有し、特定の宗教に対する援助、助長若しくは促進又は圧迫若しくは干渉となるようなものを行ってはならない。
ちなみに、現行憲法では以下のように簡潔に書かれています。
『日本国憲法』
第二十条(信教の自由)
3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
どうですか? まあ、自民案がソートーひどい文章である、という批判は先週も先々週もやりましたし、くどいので止めておきます(しかしそれにしてもヒデー文章だよなあ! 又は、と、若しくは、のオンパレードだぜ)。
この条項に対して、公明党を含め与党は正式な批判をしていないようです。まあ、仕方ないかなあ、というところなのでしょう。
これを読めば、またしても自民党お得意の「どうとでも解釈できる曖昧文」であることが分かりますよね。特に「社会的」「習俗的」というのは、どうとでも解釈できます。靖国神社へ行こうがどこへ参ろうが、「社会的習慣だもんね」で逃げられます。だから、そこを批判しないということは、根本的な靖国参拝批判ではなく、とりあえず、それにかこつけた政治運動だと捉えられても仕方ないのです。で、実際にそうなのでしょう。
つまり、小泉独裁体制で冷や飯を食わされた面々が集まったってことです。それでも、キチンと靖国参拝批判をするのであれば、その意義も認められるでしょうが、これまた極めて曖昧モコビーバーオリーブ(このギャグ、かなりのお年の方しか分からないだろうなあ)。
やはり小泉後を狙ったパフォーマンスとしか受け取れないでしょっ。
この政治的なアセリは、特に公明党に顕著なようです。
で、次のツッコミです。
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