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その6
今週のネタはこちら↓
●読売新聞2005年4月4日付から
 4月5日、各新聞は「自民党新憲法起草委員会」(委員長・森喜朗前首相)が4日にまとめた憲法改正案の「小委員会要綱」を、一斉に報じました。記事の大小はあるものの、ほとんどが一面で大きく扱い、他の面で解説や要旨を付記するという力の入れよう。それらを読むと、とうとう衣の下の鎧がその本当の姿を現した、という感じです。 メディアの世界では、産経新聞とならんで保守的であるといわれる読売新聞までもが、二面の解説欄で、
 自民小委要綱
「新憲法」保守色濃厚
と大見出しを打っている始末。それほどに、後ろ向きの改憲案なのです。さらに読売を見ていくと、四面の政治面にも関連記事がありました。
新たな権利6つ明記  
自民小委要綱 個人情報、環境など 
<略>新しい権利  知る権利、個人情報を守る権利、犯罪被害者の権利、環境権、知的財産権、司法への国民参加<略> その一方で、国防の責務、(保険料などの)社会的費用を負担する責務、家庭等を保護する責務、環境保護の責務、憲法尊重擁護の義務を新設し、保守層への配慮も見せている。<略>
 まず「新しい権利」というやつを前面に押し出して、こんなにみなさんのための権利を拡大してあげますよ、と言いながら、「その一方で」もっとキツイ責務や義務をちゃんと裏に用意しておく。とてもうまく考えたつもりでしょうが、でもなんともミエミエ。こんな程度のやり口、いまどき「振り込め詐欺」だって使いませんよ。
 それにとっても笑えるのは(ホントは笑ってなんかいられないんだけど)、「憲法尊重擁護の義務を新設」ってくだり。どこをどう突っつけば自民党(!)からこんな文言が出てくるんでしょう。
 いままで、憲法をいじくり回して無理な
解釈に解釈を重ね、とにかく非戦憲法を骨抜きにしようとケンメイだったのが自民党じゃなかったんですか?それが「憲法尊重」だなんて。こんな程度の言語矛盾、気づいていないとすればめっちゃくちゃだし、気づいた上での提案ならば、あまりに国民をバカにしていますよね。
 この他にも、家庭を大事にしろだの国を愛せだの和の精神を持てだの、この要綱には
「余計なお世話」が多すぎるのです。そんなの、国家に強制されてすることではないでしょっ!個人がそれぞれに考え行動すればいいことじゃないですか。なるほど、「日の丸・君が代」を強制する東京都教育委員会は、この自民案のお先棒かつぎだったわけですね。
 でも、よーく気をつけていないと、
ジワジワと地方からもこんなムードが広がって来そうです。もう少し、目を大きく開けときましょうよね、みなさん。
イラスト
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