さまざまな重要(問題)法案の陰に隠れてしまって、メディアでもまだあまり取り上げられていませんが、本日(11月20日)最高裁大法廷にて、重要な判決の言い渡しがあります。2012年12月に行われた衆院選に対する選挙無効訴訟の、最高裁判決です。衆院選挙直後、伊藤真さんら弁護士グループが中心となって全国で訴訟をおこし、8高裁・6高裁支部で違憲状態、違憲違法、違憲無効の判決が出たために、最高裁へと申し送りとなりました。広島高裁と広島高裁岡山支部では「もはや憲法上許されない」などと判断して、国政選挙では戦後初となる「選挙無効」の判決を言い渡すなど、注目を集めました。その最高裁の判決が、いよいよ出るということです。
この「一人一票」の問題は、マガ9でも度々取り上げ、インタビューやコラムを掲載してきましたが、簡単に言うと、主権者である私たちの権利である選挙権は、平等でなければならない。その原則が守られていない選挙で選ばれた国会議員が形成する国会には、国権の最高機関としての正当性の根拠がない、とは伊藤真さんもインタビューで語っていたことです。
さてそのように考えると、今の安倍政権のやっている「やりたい放題」についても、根拠がきわめてあやしくなるということです。安倍自民党は、選挙での大勝を受けて、今のような強気な政権運営をやっているわけですが。
これまで何度も言及してきた「選挙制度改革」をやらないと、もうどうにもならないのではないでしょうか。今の選挙システムで当選した議員たちだから、あえて自分の立場を苦しくするようなことは決してしない、とも言われてきましたが、司法がこれだけ厳しい判決を出しているわけですから、一人一票の大原則をゆがめている小選挙区制度の廃止、さらに言えば、あまりにもいびつな男女比を是正するためのクオーター制の導入などを、選挙制度改革の項目に入れていくべきではないでしょうか。
訴訟を起こしてから1年未満という、異例のスピード審理となった最高裁の判決に注目したいと思います。本来は、イデオロギーとは関係のないところで考えるべき「大原則」ではありますが、あまりにも国民の意向とはかけ離れた安倍自民党の「暴走」を止める一撃にならないものかとも、期待しています。
(水島さつき)
>本来は、イデオロギーとは関係のないところで考えるべき「大原則」ではありますが、
>あまりにも国民の意向とはかけ離れた安倍自民党の「暴走」を止める一撃にならない
>ものかとも、期待しています。
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結局、「投票価値の平等に反する状態にあったが、合理的期間内に是正されなかったとは言えない」として、選挙は違憲状態だったとの判断を示しましたが、選挙無効の訴えは退けられました。
「選挙制度改革」を希求する側としては現状を踏まえたうえで、「違憲」を根拠にするだけでなく、改革を行ったことで享受できるメリットを国民に提示し、国民の総意を得られる様に運動を展開しなければならないでしょう。
もちろん、イデオロギーとは関係のないところで考えるべきシロモノだというのが大前提ですが……。
さて、安倍自民党の「暴走」を止めなければ、それが「暴走」だという共通認識を国民に広めなければなりませんが、「凄まじい極右政策」「戦前回帰へひた走る」等と脅し文句を並べても、一般国民には有効ではないようです。
「読売新聞社が10月4日から6日に電話方式で行った定例全国世論調査によると、安倍内閣の支持率は67%でした。」とあるように、アベノミクス評価が支持率を押し上げた現実を直視したうえで運動を展開すべきでしょう。
今朝のニュースで、この訴訟の最高裁判決が、午後に出ると聞きました、私はそんなには期待していませんでした、現行選挙法の「一人一票と言う平等性」を欠いた事については「憲法違反である」位の「決定」は、何とか出るかもしれないとは思っておりましたが、「前回の選挙は無効」までは、現内閣が進まんとする方向を理解している「最高裁判所」が、それを押し止めようとする事は、よほど勇気のある判事が過半数以上居ない限り不可能と、残念ながら確信しておりました、最高裁はいまや法務省の一機関に過ぎなくなっている、という感じすらあります、誠に残念です。
一般庶民はアホノミクスで賃金上がらず物価だけ上がって生活が苦しくなった。
追い打ちかける消費税増税。
誰も評価してませんよ。アホノミクスなんて。
ただの古典的ばらまきで大企業の儲けが増えただけ。
それを大企業スポンサーに従順な御用マスコミが賛美して
その、たくみな誘導にひっかかった人が多かっただけ。
2013衆院選は、アホノミクス選挙と命名したいくらい。
郵政民営化選挙に匹敵する、マスコミの悪誘導が際立った選挙でした。