全国的に良いお天気に恵まれた今年のお正月。コートもダウンもいらない、ちょっと心配になるほどの陽気でしたが、厳しい寒さの中で過ごすよりは、気持ちがどことなくゆるんで幸せな気分にもなります。
年末年始のお休みを利用して、沖縄まで辺野古の座り込み抗議の応援に行ったり、都内にあるシェルターや公園で年越しをする方たちを見回ったりと、精力的に活動を続けていたスタッフもいたのですが、私はと言えば、パソコンも立ち上げず、新聞も見ないというなんとも呆けた三が日を送っていました。
「情報を入れなければ、知らなければ心穏やかに過ごせるのでは」怒濤の2015年の年末は、さすがに心身共に疲れてしまい、正直そんな気分でもあったのです。確かにそうでした。情報を入れないことは、とても楽ちんでした。
ふと、先の大戦の前、市井の人たちをとりまく空気は、どうだったのだろうか、と思いを馳せてみました。大日本帝国憲法のもとでは、国民主権ではなく、婦人参政権もないわけですから、今とはずいぶん状況が違います。しかし、戦争へと突き進む国のやり方に違和感を持ち、戦争プロパガンダではない情報を求める人たちは、確かにいたはずです。しかし、抵抗した人は次々と拘束されるわけですから、気づいた人々も知らないふりを通したのかもしれません。
さて、昨年、マガジン9にご支援くださった方の人数は、のべで2800人。これまでで最もたくさんの方たちが、カンパに参加してくれたことになります。500円のサポータ―会員や、一口1000円からのカンパ、てぬぐいやブックレット、DVDをお求めくださったわけですが、そういったアクションは「より知りたい、もう知らないふりはできない」ということの現れだと感じています。(いただいたご支援は、マガ9活動費として大切に使わせていただいております。カンパによる合計金額については、後日改めて報告をいたします。)
急速に変わりつつある世の中の空気を敏感にキャッチして、何かおかしい、このままではダメだ、と考える人たちが、私たちマガジン9の読者であり支援者なんだと感じています。一人でも多くの「気づいた人たち」の輪を大きく広げていけるよう、今年もマガ9らしさを大切にしながら、「平和と自由」を追求していきたいと思います。今年もよろしくお願いします!
(水島さつき)