今週の「マガジン9」

 今回の戦争法案の強行採決が、いかに憲法と世論無視でデタラメであるか、ということにつては、今週の「風塵だより」に詳しいのでそちらを読んでもらいたいと思いますが、それにしてもどうしてこうもとんでもない政権を私たちは誕生させてしまったのか…。安全保障には軍事力の増強が不可欠と考え、メンツを気にして国立競技場建設工事の変更ができず、中長期的に物事が考えられないので原発再稼働への道を進む…こんな思考回路の議員たちを、国会に送り込んでしまった主権者国民も反省しなくてはいけない点もありますが、送り込んだのが我々なら、引導を渡すのも我々ですから、やはり一刻も早く、彼らには政治家を辞めてもらうしかないのではと思います。

 それを現実化するためには、一つはクオータ制を含む、選挙制度改革ではないかと考えています。今の選挙制度で当選した国会議員たちが、自らが不利益になるような選挙制度に作り替えるわけがない、とも言われ、それはその通りなのですが、しかしやり方によってはできると思うのです。最高裁は、一票の格差がある現行の選挙制度は違憲状態だとの意見を出し、制度の変更を強く勧告しています。また国会議員の女性の占める割合の低さは、国際社会からも問題視され、安倍首相自ら2030(2030年までにあらゆる分野において、女性のリーダーを30%以上にする)を唱えてもいます。既に「政治分野における女性の参画と活躍を推進する議員連盟」も立ち上がり、「クオータ制を取り入れる」法案提出に向けての準備も進められているようです。

 今の永田町は、ほぼ「クーデター」によって、安倍独裁軍事政権にのっとられているとも言える状況なので、この先、適正な選挙が行われるのかどうかも怪しくなってきましたが、私たちが主権者である限りは、あらゆる選挙で(各地で行われる地方選挙も含む)、今回の戦争法案に賛成した議員には、投票はしない。そして平和を作ることに尽力する新しい議員を誕生させる。そうやって「平和」を作る努力は、途切れることなく続けなくてはいけない…ここでがっかりしたり、諦めてしまうのではなく。そんな思いを新たにした7月15日です。

(水島さつき)

 

  

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