安倍政権が衆院選挙後、支持率を上げ続けているというNHKの世論調査の結果が、ニュースで流れていました。イスラム国事件は最悪の結末を迎えたわけですが、それでも政府の対応には納得できると答えた人が過半数を占め、安倍政権の支持率もまた上がりました。
世の中には一つの事象に対しても、人によって様々な見方をするものだし、それが多様性だとも頭では理解しているつもりです。しかしそれでも「なぜなんだろう?」とモヤモヤします。日本人が完全にテロの標的になった外交の失敗、アベノミクスも成功していない、増税もされるが社会保障費は減らされる、東京電力福島第一原発の事故による汚染水の処理もまったく終了しないまま、過去最悪の汚染濃度の数値が東電から発表されている…こういう事態の中、なおも世論の支持を受けているということですから。
そんな中、2月5日付けの朝日新聞朝刊に「国民投票参院選後に 首相、憲法改正へ意欲」との見出しが1面にありました。憲法改正発議に向けたスケジュールについても「今月末にも憲法審査会で具体的な議論を始める、来年の通常国会で憲法改正原案をまとめ、来年夏の参院選後に与党で2/3以上の議席を確保し、国会発議を経て国民投票へ」と具体的なロードマップが示されていました。
これまでにも、首相が憲法96条の改正を言い出した時はありましたが、世論の大反対を受けて、それを取り下げました。憲法9条の改正についてもしかり。しかし、今回は何か様子が違ってきているような気がしています。
ヨルダンはついに戦争を始めました。国内に目を向けると、「テロに巻き込まれた邦人の救出には、武装した自衛隊の出動ができるようにしておかないと、まずいのではないか」「世界がイスラム国と闘っている中、日本は人道支援だけでいいのか」「親日のヨルダン軍が血を流しているのに、日本は助けなくていいのか」といった声が、もっともらしく聞こえてきます。
日本はどこに行くのか? 我々はどこに向かっているのか? 2月1日以降、本当にわからなくなりました。
(水島さつき)
自分の周りの人達が世間から比べると少数派ってだけですよ。
ここで,世間は何もわかってないバカばっかりだ!ってなると,活動家のように尖鋭化していくんでしょうね。