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みんなのこえ

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071226up

12月19日から25日までに届いたご意見から

●伊藤真のけんぽう手習い塾(その57)について

TTさん(25歳・男性・徳島県)

【現場の人間に降伏さえ許さない悪魔のような発想】

伊藤さんは、「核ミサイルが飛んでくるような緊急事態でもミニ議会を開いて議決するというくらいの徹底的した民主的統制を貫徹することが」と言ってますが、まさに命を無駄遣いする行為です。現場の判断に任せる余地は必ず残すべきです。
何故なら、それは「降伏する」や「撤退する」という選択肢さえ奪っているのですから。

この発想は、まさに悪魔の思想です。
軍人というものを人間としてみていない、恐るべき発想です。
護憲派はまるで一般市民だけが善人で、軍人は悪魔のような目で見ますが、まずはその異常とも言える思想から脱却しない限り、護憲の割合は減りこそすれ増えはしないでしょう。

●伊藤真のけんぽう手習い塾(その57)について

木井 雅巳さん(21歳・男性・東京都)

【けんぽう手習い塾第57回について】

質問です。
「軍人出身者はいっさい政治家になれないという規制は厳格に守られなければなりません。自衛官出身者が堂々と国会議員になってしまうような感性をもっている日本で、こうした厳格な文民統制が可能かも疑問」とありますが、世界中を見渡すと元軍人の政治家はいくらでもいます。
例えば、韓国では男子は全員徴兵されます。
すなわち、韓国では男性政治家は全員元軍人です。
元軍人でも文民統制は十分可能ではないでしょうか。

●伊藤真のけんぽう手習い塾(その57)について

河馬園長さん

【伊藤真塾長の「(厳格な文民統制の為に)軍人出身者はいっさい政治家になれないという規制は厳格に守られなければならない、という主張について。」

私が佐藤正久参院議員の立場ならば、「その様な規制は日本にも世界にも存在しないし、もし存在するならば、日本国憲法第14条並びに第44条(人種、信条、身分、門地、教育等によって差別してはならない)に反する。」と反論します。

翻って世界を見るならば、軍人出身だがパレスチナ暫定自治協定調印に導き、ノーベル平和賞を受賞した故イツハク・ラビン・イスラエル第5代首相や、元ドイツ軍大尉ながら、『荒れ野の40年』と題され、「過去に眼を閉ざす者は、未来に対してもやはり盲目となる」という趣旨の名演説をしたヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー・元ドイツ大統領も、冒頭の"規制"に従えば、政治家になる資格がないということになります。
加えて、現在のドイツ大統領であるホルスト・ケーラーも元ドイツ軍少尉です。

しかし、これでは塾長の、「少なくともドイツの軍隊のように…」という前文の発言に矛盾します。

●伊藤真のけんぽう手習い塾(その57)について

十文字(衆愚代表・ブラックサンタver.)さん(32歳・男性・千葉県)

【『平和と憲法を問いなおす・長谷部恭男著(ちくま文庫)』を左手に持ちつつ、伊藤真塾長へ質問する事を許されたい。】

質問A.
改憲派が、「国家が崩壊すれば、人類は"万人の万人に対する闘争"に陥る。
故に軍隊が国家を守り、警察が国内を守ることは、個人・少数派を守ることと同義である。大体、天皇制を守る為に軍隊があるというのはどこのどいつだ」
と主張したら、塾長はどう反論されるでしょうか。

質問B.
塾長は9条に基づいた将来の選択肢を、
 1.自衛隊による自衛
 2.非暴力による抵抗
のみに区分していましたが、長谷部氏は、
 1.穏和な平和主義
 2.パルチザン戦(群民蜂起)の遂行
 3.非暴力不服従(及び服従・チキン的態度)
 4.「善き生き方」としての絶対平和主義
 5.「世界警察」、そして「(世界)帝国」
の5つに区分しました。
このうち、塾長は群民蜂起について今まで言及されてません。
しかし長谷部氏は、群民蜂起論は憲法学では主流の立場だと発言しています。
群民蜂起論は軍隊を否定し個人に武装選択権を委ねる、故に9条と整合することは素人でも分かります。
果たして群民蜂起に瑕疵があるのか、塾長の回答をお聞きしたいと思います。

●デスク日誌(その35)について

TY生さん(67歳・男性・三重県)

【「優しい国であれば、それでよい」と素敵な言葉があった鈴木耕氏の文章と関連して】

12月17日、日本はイージス艦によるミサイル迎撃実験に成功した。
実験総額は約60億円で、弾道ミサイル迎撃(BMD)システム配備費用は1兆円、他に維持費も要る。
BMD の開発や配備に伴い、武器輸出3原則が緩められ、米国に飛んでゆくミサイルを迎撃するために、集団的自衛権行使を可能にすることが目論まれる。
果たして反撃を受け、破滅の危険性が高い軍事超大国米国に、ミサイルを発射する国があるのかと首を傾げる。

ミサイルが飛び交う事態は核戦争である。
日本を攻撃した国にとって、資源がなく破壊され放射能で汚染された国を占領支配する利益は何なのか。

疑心暗鬼を基本にしたBMD計画推進は、福田首相のアジアの国と心と心が触れ合う共鳴外交や六者協議の目的と矛盾する。

世界で日米以外は推進しないBMD計画は、壮大な税金の無駄使いだ。
防衛相は、命はお金に代えられないとの意見を述べたが、国民の命や生活を守るには、ミサイルの飛ばない平和な環境構築と弱者の救済政策が肝要だ。

●デスク日誌(その35)について

かぜさん(54歳・男性・神奈川県)

【強い日本ではなくて優しい日本を】

真の強い人は自己抑制ができる人だと思うし、私が連想する人物はインドのマハトマ・ガンディです。
すなわち、この世の矛盾を破壊する暴力ではなく、「非暴力運動」で変革しようとすることこそ、真の自由を得ることだと思います。
なぜなら、力によるならば、必ず反撃させることを頭に入れてなければ安心できません。
たとえで言えば、イスラエルの分離壁のような状況では、絶えず不安な精神であり、人間不信を助長し、健全な精神を疎外すると思います。

●デスク日誌(その35)について

平和を愛するキリスト者さん(48歳・男性・東京都)

【聖なる怒りは社会に必要だ。】

自民党内で「保守派の総結集」を目指して、新しいグループを立ち上げた中川昭一議員を中心としたグループは自民党内の最右翼で、彼らの目指すのは強い日本であり、大国主義、覇権主義、そして国民の権利を公の名において大きく制限する右の全体主義的な国家主義国家日本であることは明白です。
戦前の体制への回帰といったところでしょうか。

かってこういった勢力は少数だったのですが、近年、若い世代を中心に勢いを増しているように思います。

終戦から62年、戦争体験が風化し封じ込められていた大国主義、国の名誉欲、支配欲がまた頭をもたげてきているみたいで懸念を感じえません。

世界に冠たる国を作るとか、安保理の常任理事国になるとか、そんな余計なことはしなくて結構。
そんなことより平和で他国民を殺さない日本を。小さくて、静かで、優しい国を目指す方が自他共に幸せだと思います。

長井まみさん(40歳・女性・千葉県)

【絵本】

合同出版からでた、『イマジン9』を紹介して下さい。
先日書店で手にしたところ、9条の新しい視点、世界的な視点がとてもよくまとめられていました。
子どもたちにも話しやすくなりました。
よろしくお願いします。

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