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7月25日から7月31日までに届いたご意見から
今週は、鈴木邦男さんやコラムへの意見、
選挙結果についての感想もいただきました。
銀狐さん(56歳・男性・北海道)
鈴木氏の憲法改定についてのお考えには、多くの部分で賛同するところがあります。
たしかに、右翼・左翼、あるいは保守・革新といわれる両勢力からは、現行憲法に対する建前論が吐き出されるだけでありました。
現行憲法は、天皇の戦争責任を問わず、としたように、なによりもアメリカ政府の世界戦略の中から必要とされたという本質をみすえることが必要です。
そのような現行憲法が出現する歴史的背景を踏まえたうえでの、天皇制の存在理由など、現行憲法が内包する様々な矛盾を指摘議論することが、これまで真剣になされてきたとは思えません。
それは、革新勢力が実は保守勢力と共同歩調をとり続けてきたという歴史の実相を意味し、その議論を避けてきたツケが、現在の護憲運動の脆弱性に繋がっている、と考えます。
かぜさん(54歳・男性・神奈川県)
鈴木さんの「自由のない自主憲法より、自由のある占領憲法を選ぶ」の意見に賛成です。
そもそも右翼とは国際世論よりも国内世論を優先する立場にあります。それゆえに長所と欠点が生じます。もちろん左翼も同じです。
まあ私など「天皇制」という神話に立つ思考がいまだに核になっている人の頭がわかりません。しかし、それを単なる迷信で片付ける思考も問題だと思います。
自民党の「自主憲法」では「公」という曲者の言葉が出てきますが、まるで江戸時代のような思考です。キリシタン弾圧のような連帯責任です。
「公」を叫んで次には世論、そして国家という思考に先導するための軟らかいイメージ作りでしょう。
保守派が「現実的ではない」と主張している9条2項ですが、人間「理想」を掲げ行動しなかったら、一度しかない人生もったいないと思います。それを示しているのが今の憲法です。
好井一夫さん(22歳・男性・滋賀県)
誰が護憲派なのか、真実がわからない。
地下組織的でもいいから、若者がわかりやすいように表にするべきではないでしょうか。でないと選挙に行けません。
早急を要します。一週間後の更新では遅いのです。
半沢英一さん(57歳・男性・石川県)
2005年郵政選挙の結果は、不安定層の相対的安定層に対する反感を、不安定層を造り出した張本人の一人である小泉氏(例えば製造業への派遣労働を解禁したのはこの人)が欺瞞的に利用したことだと私も思います。
しかし小泉氏に投票した不安定層の若い人たちを、「馬鹿」とののしる論調には私も違和感を覚えていました。そこでは不安定層を見下す相対的安定層の差別的姿勢や、小泉改革の正体を一般の人々に分かりやすく説明する努力(能力?)の欠如に対する批判が見あたらなかったからです。
雨宮さんの「馬鹿で無知で貧乏な若者は投票に行くな」といったバッシングに対する怒り(たぶん)は、そういった日本の民主主義者の独善性(私自身もそうでないとは言えない)に対する根本的批判のように思われました。
じゅんさん(40歳・男性・北海道)
うんうん、と、最後までおいしい水を飲み干すように読みました。ヨハナさん、ありがとう。視界が開けた気がします。
平和を愛するキリスト者さん(48歳・男性・東京都)
ヨハナさんが、「国というのもたかだかここ何千年か人類にとりついている幻想に過ぎないかもしれません」と語っていますが、その通りだと思います。
人間が勝手にこの地球上に境界線を引き、国益をもつ国をつくりはじめたのは、人類史の中でみれば、ほんの数千年のことです。
それ以前には国というものはありませんでした。
人類の歴史をみるとその国というのが、国益、自国顕示欲等により戦争の元凶になっています。
南極は現在、南極条約によりどこの国が領有するのも禁止されています。すべての地球上の命あるものの、ものです。南極条約のおかげで南極をめぐって争いは起こっておりません。
主権国家といった考え方ではなく、世界連邦といった考え方にたった方が、何人といった考え方ではなく、地球人といった考え方にたった方が人類にとって幸せではないかと思います。
十文字(衆愚代表)さん(32歳・男性・東京都)
田原総一朗氏の番組の取り仕切り方は確かに偉そうで、いわば支配者的でもある。
しかし、日本の右傾化の原因は社民・共産党の無力さに起因するものであり、田原氏はそれを番組内で曝け出させているにすぎない。
つまり、彼は相手が自民であれ共産であれ、相手にとって問い質されたくない(それ故、国民が聞きたい)ことを常に容赦なく(偉そうに)ぶつける。
田原氏の論法が国民に人気があるのは正にそのフェアな点であり、政治家の加藤紘一氏に、「政治家にとって非常に出るのが怖い番組」といわれるにもかかわらず、その人気ゆえ司会者・田原総一朗の前に、与野党問わず大物政治家が雁首を揃えなければならないのである。
さて、その田原氏に「政権批判だけで、ホントに政権を取る気があるのか?」と社共はよく叩かれるのだが、両党ともヘラヘラして何ら政権奪取の明確なプランを提示した例がない。
社共が問われているのは現実ではなく実現である。
政権批判の時は口角泡を飛ばすくせに、いざ実現力を問われると腰砕けでは、国民の評価は聞くまでもない。
2極論さん(33歳・女性・東京都)
残念ですが、憲法はあまり話題にならなかった選挙だったように思います。
個人的感想としては、護憲候補一覧などを紹介してくれたほうがよかったと思っています。
川田さんの対談は読み物としては面白かったのですが、たとえば都知事選挙のとき、結構護憲派には「票を分散させるな」というような論調がありながら、今回の方がもっと分散してしまったと思うのに、そういう批判は書かれていませんでした。なぜに?
自分は「自分の考えに近い候補より政局をみて投票する」ということには賛成できかねるので、今回の9条ネットなどもいいなと思ったのですが。
結果が出てどういう反応になるのかな?
まゆらさん(18歳・女性・福岡県)
軍隊を廃止しても損をするだけと言うが、損得論で考えるような問題ではないし、世界が軍隊を廃止しようという風潮になるまでどれだけ時間がかかるのか。そもそもそんな風潮が出てくるのか。
物事は誰かが始めなければ始まらないのだから、日本がその先頭に立つべきだ。
確かにフセイン政権下では多くの被害者が出たが、アメリカは「大量破壊兵器を保有している」としてイラクに“正義の戦争”を仕掛けたのに、大量破壊兵器は見つからず、米兵によって民間人が虐待される等の被害を受けた。
それでもアメリカが正しいと言うのか。
どんなに立派な“大義”を並べようと、戦争は結局殺人でしかなく、武力による国際貢献を肯定するということは殺人を肯定することだ。
それでも「軍隊は必要だ、武力による国際貢献も認めるべき」と言うのなら、それは改憲派の妄言だ。
bochi さん(65歳・女性・千葉県)
6.15共同行動の記事に感動! 確かに私もその後、平穏に公務員なんかで時を過ごし、無事に年金生活者になった。
そして今は自由に(懐かしさをこめて)集会にでもデモにでもいかれる。地域で「日本の青空」の上映運動などもしちゃって。
もう自分の命しか失うものはないから最後の課題「改憲阻止」「若者と孫に戦争のない世界を」ということに思う存分(健康に気を使いつつ)取り組みたいし、そのようにできる身分だと実感している。
そして何よりも、現役の世代とともにこれらの課題に取り組みたいと思っているのです。
TY生さん(67歳・男性・三重県)
7月13日付朝日新聞掲載の「朝日・東大共同調査」結果の記事によると、参院選で大きく議員を増やした民主党の候補者は、9条について、63%が憲法を「変えない方がいい」と回答。集団的自衛権行使には反対が59%、「憲法改正で」変更が12%。
議席を減らした公明党は、9条の1項2項は守ると、再三再四言明し、「朝日・東大共同調査」結果では、公明党参院立候補者は改憲理由は「環境権」を盛り込むが87%である。
これらを見れば、民主党・公明党の当選者が「朝日・東大共同調査」で表明した態度を変えない限り、参議院では「9条を変えて集団的自衛権行使可能」とする改憲内容の国会発議はできないと考えることができる。
自民党は歴史的な敗北を喫した。従って歴代政府が守ってきた憲法解釈を、集団的自衛権を研究する有識者懇談会が、憲法解釈変更は可能とする意見書を出したとしても、憲法解釈を変える資格と出来る道理は客観的には何もない。
ななさん(15歳・男性・東京都)
安倍首相が「憲法9条を改正する。」と言ったときはびっくりしました。何で改正する必要があるのか?
今、戦前に近い雰囲気になってるとみんな言ってます。
私もそう思います。恐ろしいです。
改正したらゆくゆくは戦争すると思います。
そんなの絶対に許せない! 国民まで巻き込むな!
アメリカと肩を並べて戦争するという考えが理解できない。
第二次世界大戦から日本が戦争をしてないのは憲法9条のおかげです。これからも憲法9条を守っていきましょう!
森正樹〔アジア人同士戦わず〕さん(44歳・男性・東京都)
将来一部米軍が撤退しても安保がなくなるわけではないから、改憲は慎重にするのがよい。今後世界はアメリカ一極支配から多極化へと不可逆的に進んでいくが、日本は石橋湛山流の小日本主義に徹して大国のパワーゲームには参加せず、傍観していればよいのだ。
専守防衛は軍事的合理性を欠くと言われるが、日本は島国だから、攻めてくる国があれば領海・領空で迎え撃ち、本土上陸を許さない程度の戦力があればよい。
現実には先進国同士全面戦争する帝国主義の時代ではないから、日本人の大半が名前も知らない島をめぐって、中国と小規模な国境紛争の「可能性がある」というだけで、人類の宝である九条を変える気にはなれない。
それに現行憲法でも、自衛隊の装備を、米軍の補完部隊のような内容から個別的自衛権に沿った内容に再編成できるはずだ。
自衛隊の位置付けについては、朝日新聞社が提唱するように、準憲法としての安全保障基本法を策定するのがよいと思う。
堀考信 さん(58歳・男性・静岡県)
今回の参院選挙で取りあえず安倍政権は死に体と成った。
しかし、望みもしない2大政党制が加速している。
ボロ勝ちした民主党には不気味な改憲派が多数いる。
しばらくは「美しい国」皇国の流れは足踏みするだろうが、今後に向けて、我々は大きくつながって、本当の意味で勝たねばならない。
8月に入り、テレビや新聞などでは、
戦争や平和について考える特集企画が多く予定されています。
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