自民党のデタラメぶりが、ここにきて際立っている。
「郵政選挙造反組の復党問題」「道路特定財源の一般予算化」など、小泉改革の継承を旗印に掲げたはずの安倍晋三首相の腰砕けぶりはハンパじゃない。すべて、来年夏の参議院選挙の票集めのため。恥も外聞もかなぐり捨てての妥協の産物。
特に、道路特定財源のガソリン税では、いわゆる道路族議員に押し切られて、「真に必要な道路は、これからも作り続ける」と書き込んでしまった。
つまり、「これからは無駄な道路は作らず、ガソリン税などを道路予算に特定するのではなく、一般財源化して他の目的にも使う」ための改革だったはずなのだが、道路族議員の巻き返しにあい、「必要な道路は作り続ける」と表明してしまったわけだ。典型的な妥協の産物。
これを「改革の第一歩」などと強弁する安倍首相、恥ずかしくはないのだろうか。
いったい誰が「真に必要かどうか」を判断するのか。地方出身議員の選挙エゴで判断は左右されることになるのは明らかだ。
筆者の故郷は東北の田舎である。ここにも高速道路ができた。年に何度か里帰りした折に、この道路を車で走ってみる。前後にほとんど車がいない。対向車もポツリポツリ。この高速道、「真に必要な道路」だったのかどうか。
この道路に並行して一般国道が通っている。ここもあまり通行量は多くない。
これをもう少し整備拡充すれば、高速道など不必要だったのだ、と地元の人たちさえ言うのだ。
ではいったい誰が何のために必要としているのか。 |