自民党三役の政務調査会長には、中川昭一氏という(安倍氏と一緒になってNHKを脅した)党内きってのタカ派をお友達人事、そして、閣内には高市早苗氏や松岡利勝氏(この人の利権にまつわる噂は、安倍政権の危うい火種になるかもしれないと、一部では囁かれている)などの超右派、さらには首相補佐官の一人に山谷えり子氏というこれまた、ジェンダーフリーバッシングの先頭に立った強烈な右派人脈を配置。
しかしこのあたりの方々、野党の攻勢にたえられるだろうか?
安倍内閣は、これらを見るだけでもはっきりと右に舵を切った、と言えるだろう。
あるジャーナリストからの情報によれば、前回の外相就任時に自らを「こんな右翼でいいのかなあ」と言ってみせた麻生太郎外相でさえ「最近の若い議員たちの右旋回振りにはついて行けない」と嘆息したというから、今回の組閣の裏側では、止めようもないネオコンたちの、恐ろしい事態が進行しているのかもしれない。
通常国会が始まるとすぐ「教育基本法改正」の審議に入るだろう。その担当補佐官が前述の山谷氏なのだ。
暗澹たる気分にならざるを得ない。
初入閣にベッタリ笑みを浮かべて喜んでいた高市早苗氏もまた、問題のある人物である。
この人、「家族の絆を大事にする」というのが信条とかで、たとえば、民法改正による夫婦別姓などには大反対。「結婚して夫婦が別の姓を名乗ると、家族の絆が壊れてしまう」のだそうだ。
ところがこの人、同じ森派の衆議院議員・山本拓氏と2004年にめでたくご結婚。なのに、いまだに高市姓を名乗り続けている。んっ?
戸籍上はどうなっているのか知らない(知りたくもない)けれど、実際の活動は旧姓使用で行っているのだ。おかしくないか?
あれほど別姓に反対しておきながら、自分が結婚するやいなや、キャンキャン吠えまくっていた別姓反対を、すっかりどこかへ置き忘れ。こんないい加減な人に、大臣なんかさせていいものだろうか。
それも、これまでほとんど関心など持っていなかった沖縄問題を担当するという。沖縄の人たちをどこまで踏みつけにすれば気が済むのだろう、自民党という政党は。
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