独走状態の安倍官房長官。
あの「日本の植民地支配と侵略に、痛切な反省とお詫びの気持ち」を表明した95年の村山富市首相(当時)の談話について、最初は「認めがたい。個々の歴史は、後世の歴史家の分析に任せるべき」との意見を表明し、決してあの戦争の日本の行為を「侵略」とは認めなかった。ところが、それに対して各所から批判の声が聞こえだすや「歴史的に内外に発表した文章で、その精神はこれからも続いていく」と、なんとも歯切れの悪いあやふやな意味不明の言い訳に終始した(9月11日の3候補討論会での発言)。
これが「闘う政治家」(著書『美しい国へ』より)というのだから困ってしまう。都合の悪い部分はごまかしてシラを切るのが、闘う政治家なのか。
そういえば「靖国参拝をいつ行ったか、行ったかどうかさえも言明しない」と、ここでも批判を受けそうなことには口つぐんでいた。なんとも形容しがたい「闘う政治家」なのである。
同じネオコン仲間の麻生氏(小泉首相に外務大臣就任を要請されたとき「こんな右翼でいいのかなあ」と思わず口走ったというエピソードは有名)でさえ、「侵略といわれてもやむを得ない」と不承不承ながら認めているというのに、安倍氏、まったく往生際が悪い。
こんな人が首相になったら、「前言訂正首相」または「言い訳総理」もしくは「ひた隠し総裁」として名を残すことになるかもしれない。
しかし、この3氏の顔ぶれを眺めていたら「やっぱりダメだよなあ」という深〜い溜め息が出てきてしまった。
この3氏に共通するキイ・ワードに気づいたからだ。
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