畠山理仁の「永田町記者会見日記」:バックナンバーへ

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フリーランスライター 畠山理仁の「永田町記者会見日記」~首相官邸への道~【第12回】

畠山理仁●はたけやま みちよし/1973年愛知県生まれ。早稲田大学在学中の1993年より週刊誌を中心に取材活動開始。1998年、フリーランスライターとして独立。興味テーマは政治家と選挙。米国大統領選、ロシア大統領選、台湾総統選など世界の選挙も取材。大手メディアが取り上げない独立系候補の活動を紹介した『日本インディーズ候補列伝』(大川豊著・扶桑社刊)では取材・構成を担当した。 昨年9月18日、記者クラブ加盟社以外にも開放された外務大臣記者会見で、フリーの記者として日本で初めて質問。今年1月22日には、東京地検からの事情聴取直後に開かれた小沢一郎・民主党幹事長の記者会見を、iPhoneを使ってゲリラ的にインターネットで生中継し注目される。twitterでは、 @hatakezo で日々発信中。

2010年4月23日@東京地検ホームページ

「司法記者クラブに所属していない一定の記者についても参加することができる定例記者会見等を開催することとしました」
(東京地方検察庁)

 ついに東京地検の記者会見に参加できるかもしれない。
 4月22日19時前。私はツイッターのタイムライン上に驚きのニュースを見つけた。18時45分に共同通信が配信した「検察もオープン化、記者会見」という速報だ。たった一行の速報記事だが、「最高検が全国の地検と高検に対し、フリーランスの記者も参加する会見を開くよう通知」したのだという。
 私は目を疑った。「通知だけで実現されないんじゃないの?」と、すぐに東京地検に電話をかけたが、広報官はすでに退庁。残念ながらその日は事実関係を確認できなかった。
 翌23日、東京地検のホームページに掲載されたのが上の文言だ。
 私の頭には、2カ月半前に東京地検の広報担当者と電話で交わした会話が思い浮かんでいた(主に2月2日〜4日。当時ツイッターでつぶやいた会話のまとめはこちら→http://togetter.com/li/17226)。
 これはやりとりの「一部」にすぎないが、今読み返しても悲しい。司法記者クラブに所属していなければ会見に参加できないどころか、発表資料のコピーさえももらえない。もっと悲しいことに、「会見に参加したい」という「要望書」を手渡そうとしても「会う必要があるんでしょうか?」と電話で断られる。まるで“司法記者クラブ員にあらずんば人にあらず”と言われているような気がした。
 実は私は「要望書」を東京地検の地下一階にあるローソンで書いた。同じ建物、エレベータを上がるだけなのに、私の申し出は電話で断られてしまった。そのため後日、記者会見の案件を担当する谷川恒太次席検事(当時)宛てに、切手を貼って要望書を郵送した。ものすごい遠回りだ。ちなみに切手の絵柄は「ラブレターをもらい目がハートマークになっているドラえもん」。まさかその手紙が実を結んだのだろうか(谷川氏は3月に最高検に異動。4月5日に宇都宮地検に異動)。
 それはともかく、東京地検の記者会見に参加するための事前登録申込みは5月11日締切だ。地検側が求めている条件はなかなか厳しいが、まずは申し込んでみる。
 はたして私は東京地検の記者会見に参加できるかな?

2010年4月28日@twitter

「5月12日(水)18時〜。記者クラブを飛び越え、市民にも開かれた“オープンな亀井大臣会見”を開きます」
(「亀井大臣オープン市民会見」有志)

 誠に勝手ながら、以前予告した“面白い試み”の告知です。

 2010年5月12日水曜日。18時から東京都内において、亀井静香金融・郵政改革担当大臣と大塚耕平内閣府副大臣を招いての「オープン市民会見」を開催します。
 主催は金融庁の亀井大臣記者会見に出席している「記者クラブに所属しない」フリーランスのジャーナリスト・ライター有志。定例の「亀井大臣記者会見」を拡大する形で行います。
 なにが「オープン」かというと、会見場に入る参加者を「記者クラブ」どころか「記者」とも限定せずに、公募による「一般市民」とするところです。そして一般市民には「直接大臣に質問」していただきます。また、当日は有志によるUstream中継も予定していますので、そうしたページ経由で大臣に質問を投げかけてみても面白いかもしれません。
 つきましては、会場に来ていただく一般市民の参加者(合計70名程度)を、フェアかつオープンに一般公募します。応募者多数の場合は抽選となります。ご了承下さい。

 我々は「個人による動画撮影はダメ」「ネット中継は前例がない」などと不粋なことを言うつもりはありません。カメラ、ビデオ、録音、メモ取り、Webサイトやブログでの公開、Ustreamやニコニコ生放送での中継も可能です。ただし、他の参加者のご迷惑とならないよう、常識の範囲内、ご自身の責任のもとに行って下さい。
 募集要項の詳細告知ページは、近々(今週中?)、ツイッターでつぶやくつもりです。応募はそちらの「参加申込みフォーム」から申し込んで下さい。応募締切は5月6日を予定しています。
 記者クラブのみなさんも、よかったら取材に来て下さいね〜。

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厚い扉がついに開かれるのか! 
東京地検の記者会見のオープン化と果たしてそこに
畠山さんが参加できるのか、大注目です。

畠山さんの「つぶやき」も読んでね!

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