Kanata 大学を休学して2010年2月から1年の予定でコスタリカに滞在。日本の大学では国際学部に所属し、戦後日本の国際関係を中心に勉強をしている。大学の有志と憲法9条を考えるフリーペーパー「Piece of peace」を作成し3000部配布した。
大統領選挙が終わり、やっと日常生活にも慣れてきました。今は、大学の外国人向けのスペイン語のクラスに通っています。いろんな国からいろんな境遇の人たちが来ています。例えば、奥さんの仕事のためにコスタリカに住んでいるというトルコ出身の人や、就職する前に遊びついでにスペイン語も勉強しているというアメリカ人など。コスタリカにスペイン語を勉強しにくる外国人は、アメリカ人も多いのですが一番はドイツ人らしいです。ドイツからなら、スペインに行った方が近いと思うのですが、なぜコスタリカに学びにくるのか? 今度その理由を、ドイツ人留学生にたずねてみたいと思ってます。
大学は構内がとても広く、自然がいっぱいです。時には、大学構内の木にナマケモノがいることもあるそうです。芝生なども多く、学生カップルがたくさんいます。
大学の構内。お昼ごろはこういった場所で本を読んだり、おしゃべりをしている学生がたくさんいる。
すべての人、というわけではありませんが、目が合うとニコっと笑って「Hola!」と挨拶してくれる人が多いです。それだけでほっとして、元気の出る素敵な習慣だと思います。特にスペイン語がまだまだしゃべれないわたしのような人にとっては、ほんのすこしですが関わりを持てる瞬間です。
言葉がうまく話せないことと方向音痴なため、外に出る際に市街図のようなものが欲しいなと思って、友人に聞いてみたところ、「コスタリカ人はほとんど地図を使わない」とのこと。こちらの住所はみんな「どこどこから南に何mと西に何m」といった感じで、分からなければまわりの人に聞くのが当たり前なのだそうです。
先週の日曜日には市場に連れて行ってもらいました。色とりどりの果物や野菜、魚介類がたくさん売られていて、とても活気がありました。買う時はがっつり交渉して、納得いかないと絶対買わないというかんじでした。おもしろいかたちをした果物やそれをその場でジュースにしたものなども売っていました。
これがプラタノという果物で、青い状態でも食す。バナナに似ているがバナナより大きく、角ばっている。
グアナバナという果物と体格のよい男性。ちょっと形が似てるかも(笑)。果汁は白く、甘くておいしい。
この間クラスメイトと食べた昼食はこんな感じです。一番よく食べるのはお米で、日本のお米とは違うパサパサしたタイプですが、炊いて食べます。手前に写っているのは豆で、これもよく食べます。そして奥に写っているのがバナナに似ているのですが、プラタノというものです。家でもほとんど毎食お米で、たまにスパゲッティーやピザを食べることがあります。
手前がフリホーレスと呼ばれる豆。奥が米。その右がプラタノ。
クラスメイトと昼食の写真。
今は大学と家との往復をしている生活なのですが、街の中心部に行くと安いDVDを路上で大量に売っている人々がいます。コスタリカ人の友人によると彼らは隣の国のニカラグア人だということです。内戦や経済の問題などでコスタリカに来て仕事をしている人も多いそうです。そのほかには、物乞いをする人、アルコール中毒でふらふらしている人、家を回ってお金をもらい歩く人もいます。「仕事はたくさんあるのに、彼らは楽をしてお金を得ようとしている。」とコスタリカ人の友人は言っていましたが、決してそうした暮らしも楽だとは思えません。貧しい人たちを見ることも多いですが、「コスタリカだから貧しい人たちがいる」というふうには思っていません。どこの国にも、日本にも貧しい人たちは存在します。でも、それを当然のことだと思わず、どちらの方が貧しいなどと比較するのではなく、彼らの状況を見つめ、「なぜこういう貧しさがあるのか」ということについて、じっくり考えることが大切なのだと思います。彼らの生活と「国家」(制度や思惑やその歴史など)とがどう、つながっているのかということも、調べていきたいと思っています。
このように、貧しさについて考える時、貧しさがどこにでも存在するのと同じように、きっと平和もどこにでも存在するのだと思います。ここ、コスタリカでも、「平和」を見つめていきたいです。
黄色いきれいな花が咲いている。花を近くで見ると、ツツジのような形をしている。
最近は雲が多く、夕方になるとかなり涼しいと感じることが多いのですが、3月が一年で一番暑くなるそうです。コスタリカ人やアメリカ人などは、毎日ノースリーブなどを平気で着ているのですが、日本人のわたしには今の気温では上着がないと肌寒く感じます。これから3月にかけて、どんどん太陽が強くなってくるのが楽しみです。
ご意見募集