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レポートno016
100年先をのことばに共感!


 北区赤羽会館で開催された「映画『にがい涙の大地から』上映&監督のおはなし」は、1時開場にもかかわらず30分前からロビーに人が集まりはじめたため、予定より10分早い開場となりました。会場の収容人員600人に対して400人程度だろう、との主催者(映画と講演のつどい実行委員会)の予想を裏切って、1時30分の開会時にはほぼ満席となり、それ以降も来場者があったため、用意した資料が足りなくなってしまいました。

 「憲法改正手続きのための国民投票法案や共謀罪、そして教育基本法の改正法案をめぐる国会の状況について、ぜひ、来場者に知って欲しい」との実行委員会の思いから、上映前の20分を使い、自由法曹団(憲法の問題をはじめ、人権や労働者の権利を守る活動をする弁護士の団体)から弁護士さんに来ていただき、現状についての報告をお願いしました。当日来てくださったのは、33歳のさわやかなイケメン弁護士さんでした(写真がないのが残念!)。国民投票法についての簡潔なレジュメを使っての報告で、20分という短時間にもかかわらず、わかりやすいものでした。

 映画「にがい涙の大地から」は、ご存じの方もいると思いますが、第2次大戦で日本軍が作った化学兵器を中国に遺棄してきたことにより、60年後の現在、中国で深刻な被害が起きていることが題材のドキュメンタリー映画です。映画に登場するリュウミンという女性の笑顔とは無縁のような生活に象徴される、非常に深刻な問題です。唯一の救いは、損害賠償を求めた裁判での勝訴の場面での笑顔ですが、それも日本政府の控訴によってたちまちにして消えてしまいます。アメリカには莫大な税金を「思いやり」支出しているにもかかわらず、自らの過去の過ちに対しては徹底的に冷淡な政府の姿には怒りしかありません。同時に、この加害の問題が決して過去のことではなく、現在の私たちにも関わっていること、この政府の姿勢を変えることができるのは私たちなのだと思いました。

 監督・海南友子さんのお話は、この映画を撮るにきっかけとなったリュウミンとの出会いから始まり、戦争の問題、憲法の問題についてわかりやすく、明快な言葉での内容でした。特に「100年先をイメージして今できることをコツコツやること」という言葉が印象に残りました。憲法改正しようという状況や、弱者が切り捨てられる社会の現実などに対して、そういう流れを断ち切って、すべての人が豊かに生きられる社会が実現している、その社会をイメージしてそのために今私にできることは何だろう、と考えて行動することが大切なのだと思いました。

 回収したアンケートでも海南さんのこの「100年先を」との言葉に共感した、との感想が多数寄せられていました。今回会場に足を運んでくれた600人の人ができることをしていけば、それはほんとうに大きな力になる、と思いました。 今回の企画は、東京地評女性センター連絡会、東商連婦人部協議会、東京母親大会連絡会、新婦人都本部という、労働組合や業者団体の女性組織と、女性団体でつくる「9条大好き!東京女性連絡会」が事務局となった「映画と講演のつどい実行委員会」が主催しました。
thanks1

女性たちの横のネットワークが、
この様なイベントを実現、成功させたのですね。
またイベントを企画した折には、情報をお知らせください。
三戸さん、ありがとうございました!

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