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レポートno008

「改憲・強権・再編---この1年。小泉政治の行方とメディアの責任」というテーマで、日本ジャーナリスト会議創立50周年を記念して集会が開かれました。80人が定員という会場は、廊下まであふれる混雑、120人を超える参加者で、ほとんど酸欠状態の満杯、大盛況でした。それだけ、この1年、小泉さんの強権政治や右傾化に危惧の念を抱く人が多かったという証拠でしょう。

講師の方々は、長元朝浩(沖縄タイムス東京支社長)、角南源吾(テレビ朝日報道局報道企画部長)、半田 滋(東京新聞社会部記者・防衛庁担当)、北村 肇(司会・週刊金曜日編集長)の4名です。

長元氏は、沖縄の置かれている現状、そして米軍再編に伴う基地移転の問題、さらに、沖縄と本土(この言葉は嫌いですが、と言っていましたが)の、報道の温度差、などについて、ある種の切なさをまじえながら、淡々と報告してくれました。聞く人たちにはジンッとくる話もたくさんありました。

半田氏は、主に自衛隊の制服組が何を考えているのか、そして、その制服組の意向さえきちんと聞くこともなく暴走する、小泉政権の危うさなどを、ほんとうに危機感を込めて語ってくれました。現実に、日常的に自衛隊員と接触している現場記者の言葉にはずっしりと重みがあり、会場も静まり返って聞き入っていました。

また、テレビ製作の現場からの、角南氏の報告は、それこそ権力の介入をどう防ぐか、そして、今回の選挙報道への疑問や反省、なかなかに苦渋に満ちたものでした。

さらに、司会の北村氏は、かつて毎日新聞記者であり、「サンデー毎日」編集長でもあった経験をまじえ、現在のサラリーマン(これは差別用語かなあ、サラリーパーソンというべきかな、と言いながら)化した現場記者たちの覇気のなさを、「みんなヒラメ化して、上のほうの意向ばかり気にして出世のことしか考えていない。それが、メディアの衰弱の最大の原因ではないか」などと警告を発していました。

会場からの質問状にも答えていましたが、あっという間の、熱気に満ちた2時間半の集会でした。このような催しがあったら、また覗いてみたいな、と感じさせる集会でしたが、それにしても、各講師の語る言葉には、日本が進みつつある方向への恐れが、とても大きくなりつつあるという危機感があふれていました。こんな会を積み重ねて発信して批判していかなければ、小泉的強権政治は続いていってしまう。なんとか歯止めをかけなければ、という思いが会場に満ちていました。

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今年は選挙報道を中心にメディアへの批判も大きくありました。しかし
こうして当事者たちの声を聞く機会を持つこともまた、私たちに必要なことです。
あきらめないで批判を続けることの大切さ、
それを訴えようとする熱い思いも伝わってきました。
リッキーさん、ありがとうございました!

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