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レポートno002

「しゃべり場☆9条大集会」が、9月4日に甲府市で約150人の観客を集めて開かれました。若者の5分間スピーチと、ベテランコーラスグループ「多摩じまん」のコンサートという異世代・異色の両者をあえて組み合わせ、とかく敬遠されがちな話題を日常感覚で考えようと有志が企画したものです。
 「僕は世界中の人と仲良くなりたいので、相手のことをよく理解し交流の輪を広げたい」と語ったのは小学5年のY君。
 今夏、広島平和記念式典に参加して初めて「戦争」を肌で感じたという中学2年Cさんは、今現在も戦火に苦しむ人々へ思いを馳せ、自分にできることをするのが今を生きる者の役目だと述べました。
 大学法学部4年のI君は、「基本的人権には国民主権と戦争放棄が不可欠で、戦争になれば国民は主権者ではなく服従者になり基本的人権は抹殺される。三大役者揃い踏みの日本国憲法は、平和な社会に向けてのマニフェスト」と訴え、計5人の若者が自分の言葉で9条や平和への思いを語りました。

 これら若者のアピールに対して会場から意見や質問が寄せられ、「日本が外国から攻撃されたらどうするか」との難問にも、「攻撃されたら、ではなく、攻撃されないように堅い信頼関係を話し合いによって築くべきだ」「日本は9条がある限り攻撃されないと思う」など当意即妙の受け答えをする若者たち。会場からは思わず拍手が。
 新鮮でストレートな若者の意見に耳を傾けた後は、元山梨大学副学長の伊藤洋氏が、日本国憲法に関わる戦後史について解説する一コマもありました。

 第2部、「グループ多摩じまん」のコンサートは、大日本帝国憲法から日本国憲法までの流れを、政治家などの実語を挟みながら風刺の利いた歌とメッセージで綴り、さらに今また国民の多くが無関心でいるうちに憲法改正されかねない危うさに警鐘を鳴らしました。最後に新曲『私は忘れない』を観客と合唱して多摩じまんの13人がステージを去った後も、心に焼きつく歌詞はいつまでも残っています。

 フリーディスカッションの時間が短く、若い来場客のナマの声を聞けなくて残念だったとの反省を踏まえて、再度、若者と大人世代のコラボレーション討論会を開き、知らないうちに9条が変わってしまったという不幸を招かないよう、これからも地域で活動を続けます。

<イベントを終えて>
 私は山梨在住の9人の肩書きを持たない女ばかりで立ち上げた、「9条の会インやまなし」の一員です。周辺から9条の大切さを呼びかけていく、9条行脚活動をしています。今回のイベントは、「多摩じまん」のコンサートを山梨で開きたいと熱望していた有志と、若者といっしょに9条のイベントを開きたかった「9条の会インやまなし」の有志が合体して、実行委員会を作って始めました。
 普段、反戦平和関連の講演会・学習会に来るのは決まって団塊の世代から上の人が多く、それでは9条の窮状をいくら訴えてもなかなか若い世代に運動が広がっていかないので、これから予測される憲法改正の国民投票を見据えて、抗するには若者との連帯が何より必要であるとの認識から、多世代が集うしゃべり場を企画しました。
 しかし結局実行委員会そのものに若者に参加してもらうことはできなくて、課題として残りました。若者側に、おばさん世代に引きずられるという恐れ感覚があったようです。残念ながら……。
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若い人にも9条の輪が広がってほしい、
どうしたら若い人が参加したくなるイベントになるのだろう?
と、こころを砕いている吉井さんが、
最初のイベントレポーターになってくださいました。
ありがとうございました!

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