去る2015年12月5日と6日、東京都新宿区歌舞伎町で「おっぱい募金」というイベントが開催されました。1000円以上(推奨)の募金を行った参加者が、一列に並んで衣服をまくり上げたAV女優の乳房を、順次、素手で揉むというものです。イベントの主催者は「スカパーJSAT」で、当日の様子は「BSスカパー」や「スカパー! オンデマンド」で生放送されました。
2日間でのべ7000人あまりが参加し、600万円超の募金が集まったそうです(12月6日集計値)。募金は、「STOP! AIDS」の啓発活動団体を助成する「一般社団法人 未来支援委員会」に全額寄付されることになっています。
このイベントは、ネット上で賛否両論を集めました。「エイズ予防に貢献するなら別にいい」「参加した女性の自由意思は尊重すべき」などと肯定的な意見がある一方で、「女性の“モノ化”の象徴だ」「法律違反」といった反対意見もあり、今後の同イベントの中止を求める署名活動も起きています。国が女性活躍推進法を掲げながら、実社会では根強い女性差別が残っていることを憂う声です。
そこで、セクシャルハラスメントや性犯罪問題などを扱う太田啓子さん(弁護士)と、ジェンダー論に詳しい勝部元気さん(コラムニスト)、マガ9の連載でもおなじみの雨宮処凛さんに、おっぱい募金を通して見えるジェンダーアンバランス社会の問題点について語っていただきました。
「おっぱい募金」の違和感と違法性
編集部 おっぱい募金は2003年以降、毎年開かれてきたイベントで、2016年も開催される可能性があります。このイベントのことを最初に知った時の印象から聞かせてください。
雨宮 もう10何回も開催しているイベントのようですが、私は今回初めて知りました。第一印象は、なんて日本っぽいんだろう……と。スカパーという大手企業の番組としてまかり通るなんて、日本は性に関して異常に無神経です。しかも「STOP! AIDS」キャンペーンの一環にしているので、反対しづらい空気もあります。
勝部 私も知らなかったために、約7000人という規模を聞いて本当に驚きました。調べてみると、年々着実に大きくなっており、警察も黙認の様子。そこに日本の女性蔑視の闇を感じました。案の定、海外からも「時代遅れの女性観」と指摘されていて、女性蔑視の概念が無い「ガラパゴスセクシスト」が平然と幅を利かせている日本の現状に辟易すると同時に、しっかりとノーを言わないといけないと思いましたね。
太田 日本のポルノコンテンツの氾濫は、世界から見ても際立っています。電車の中吊りやコンビニなど、誰もが目にする場にもポルノに関する情報があふれていますよね。インターネットサイトの「LITERA(リテラ)」で、日本のAVが海外で「ジャポルノ(Japorn)」と括って1つのジャンルとして扱われているというのを読んで愕然としたこともあります。海外における日本のイメージとして、車やアニメの他に、アダルトコンテンツを思い浮かべられることもあるんじゃないでしょうか。
編集部 太田さんは、Facebookでおっぱい募金の脱法性について言及されています。一通り、法律家としての観点からお話しいただけますか。
太田 本件の本質にとって最も適切な犯罪類型かどうかはさておき、まず、公然わいせつ罪(刑法174条)に触れる可能性があるだろうと考えています。公然わいせつ罪は「公然と」「わいせつな行為」をした場合に成立する犯罪ですが、ここでいう「公然」とは、“不特定または多数の人が認識し得る状態”のことで、現実に不特定または多数の人が認識しなくても、その可能性があれば足ります。例えば、ほとんど人が通らない道であっても公道上での行為であれば「公然」性は満たすことになります。本件では18歳以上と身分証明できれば誰でも入れる空間で行われていて、かつ実際に多数の参加者が列をなしていて何の仕切りもないという状況でしたから、「公然」性の要件にはあてはまるでしょう。
次の「わいせつ」の要件が問題なのだと思います。条文上は「わいせつ」としか書かれていないのですが、判例で「いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ、普通人の通常の性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するもの」とされています。実際に「わいせつな行為」に該当するかどうかの捜査実務では「性器が見えているかどうか」が分かれ目になっているようですね。性器が見えてさえいなければいいだろうとでもいうような“性器万能主義”とも言うべき現状を私は非常におかしいと思っているのですが。
確かになにを「わいせつ」と捉えるべきかは、時代や国によって違うところはあり、判断が悩ましい場合もあるかもしれませんが、少なくとも現代の日本では女性の乳房の露出は「わいせつ」と捉えておかしくないと私は考えています。例えば子どもに性的虐待の説明をする時に「水着で隠すところは人に触らせたり見せたらだめ」と教えるわけで、女性の乳房はプライベートゾーンだという感覚が当然のものとして、今の日本社会では共有されているからでしょう。
おっぱい募金はそのプライベートゾーンである女性の乳房を公然の場で露出し、しかも参加者が他の人の視線もある中で揉んでいます。これを「わいせつ」でないと言える論拠はないはずです。
公共空間にアダルトコンテンツが出現することの当惑
編集部 2013年までは、おっぱい募金の主催者はパラダイステレビ(リーレ株式会社)というアダルトコンテンツ会社で、番組放映もアダルト専門の有料チャンネルでした。それが、2014年から主催がスカパーJSATとなり、無料のインターネット配信「スカパー!オンデマンド」のコンテンツになりました。より公然わいせつに触れるようになったと言えるのでしょうか。
太田 公然わいせつ罪に該当するかどうか、犯罪が成立し得るかという観点からは、主催者の変更はあまり大きな意味はもたず、とにかく不特定または多数の人の認識し得る環境で行われていた以上、以前から公然わいせつ罪に該当する可能性はあったと考えています。
ただ、社会的な事実として指摘しておきたいのは、主催者がアダルトコンテンツ制作会社からスカパーに代わったことによって、「アダルトコンテンツを見よう」と思っているわけではない人にもこの企画が広く知られることになったということです。アダルトコンテンツ制作会社の企画であり、かつアダルト専門チャンネルで放送されていた際には、企画が「アダルトコンテンツ」という装いをとっていたといえ、興味がない人の目に触れる機会は乏しかったはずです。
ところが一般企業であるスカパーが企画に主体的に関わることになり、内容としてはアダルトコンテンツであるにもかかわらず、「アダルトコンテンツ」が本来存在しないはずの空間にスカパーが引っ張り出したという気がします。具体的には、通常の番組案内とのゾーニングがあいまいになり、番組案内では井上陽水ライブ番組の隣に「おっぱい募金」企画の案内があったとも聞いています。アダルト番組であるはずのものを、公共空間にひっぱりだしたスカパーの社会的責任はとても重いと思います。アダルトコンテンツを公共空間に置いていいかどうかが問われたと考えています。
私はスカパーのカスタマーセンターに意見を送り、コンプライアンス上問題がある、どう考えているのかと問いましたが、「問題はないと思っている。ご意見は真摯に受け止める」といった回答で、具体的な内容ではありませんでした。
編集部 ほかに、どんな法律が関係するのでしょうか?
太田 仮に刑法上の公然わいせつ罪が適用されないとしても、軽犯罪法にも該当する可能性があります。条文にはこうあります。
「第一条 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。(略)二十 公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者」
ここでいう「その他身体の一部」の中には、当然、胸も入ってくることでしょう。警察がその気になれば、取り締まりが可能です。少なくとも警告くらいはできるはず。ただし軽犯罪法は「露出した者」を罰する法律ですから、「おっぱい募金」に参加した女性が対象になり、私としては、本件で最も処罰されるべきは参加女性ではないと思っているので、本質的な処罰になる犯罪類型ではないとは感じるのですが。
編集部 風営法(風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律)は、適用されますか?
太田 こういう企画を直接取り締まる条文は風営法には無いのだと理解しています。ストリップ劇場(風営法2条6項3号)規制の趣旨からすれば同様の規制下におかれておかしくないのではないかと思いますが…いわゆる脱法風俗というのが本件の本質ではないかと感じています。脱法風俗というのは、たとえば数年前から登場した「JKお散歩」など、性風俗まがいのサービスがありますよね。本当に女子高校生と歩くだけなら性風俗とは言えませんが、児童買春の温床となっているという報道もあります。表向きは風営法の条文が規制するような行為ではないけれど、実態をみれば風営法の精神には反している、そういうものが脱法風俗ですね。多様化する性風俗のあり方に法規制が追い付いていないというのが実態かと思います。
勝部 時々、いわゆる「ハプニングバー」に取り締まりが入ったという報道がありますよね。捜査される、されないの差はどこにあるのでしょうか。
太田 おそらくかなり恣意的なのではないでしょうか。さっき、「おっぱい募金」については軽犯罪法の適用がありうると説明しましたし、確かにそうではあるのですが、しかし何か他の犯罪の容疑をかけている人を軽犯罪法で別件逮捕なんていうこともあり得るでしょうから、そう考えるとこの法律の適用をすべきだと強く言いたいわけでもないのです。慎重になるべきだとは思います。
編集部 ポルノコンテンツや性風俗の氾濫については、法律のあり方や運用に問題が山積しているのですね。
太田 そもそも、刑法には法律によって何を守ろうとしているか示す「保護法益」という概念があります。大まかに3つ、「個人的法益」「社会的法益」「国家的法益」に分けられます。
例えば殺人罪であれば人の生命が保護法益で、個人的法益を守ろうとする犯罪として位置づけられているものの典型です。公然わいせつ罪の保護法益は「健全な性道徳や性秩序」というような、社会的法益を守ろうとするものと位置づけられています。そういう側面も確かにあるでしょうが、公共空間に一定の性的表現が存在することによって個人の性的な尊厳が傷つくということへの問題意識はないと思います。要するに、公然わいせつによって個人が精神的に傷つけられるという問題について、ストレートに取り締まるような発想の法律はないのです。
日本社会では、公共空間で性表現をどう扱うか、性差別的、性暴力的な表現物をどう扱うかという議論がまだまだ足りないと考えています。「おっぱい募金」について批判すると、「乳房を揉まれた女性以外の人間は当事者ではない」「触らせた本人がいいと言っているのだからいいではないか」という批判がSNSなどで多く寄せられました。
しかし、これは触らせた当の女性だけの問題ではあり得ません。「おっぱい募金」は、性表現について社会がどう扱うかという社会的規範に関わる問題でした。公共空間におけるポルノコンテンツの氾濫や、性の尊厳について社会がどう考えるかを真剣に問うべきテーマだと私は考えています。
この社会が女性の「性」を、
どう扱っているのかを問いたい
編集部 勝部さんは、WEBRONZAに「『おっぱい募金』を許して良いのか?(上)(中)(下)」と題して寄稿されています。男性でこのテーマについて発言する人は少ない中、なぜ取り上げようと思ったのですか?
勝部 前々から、こうした問題はしっかり意見を述べていこうと決めていました。社会に蔓延する女性蔑視、男女差別について取り上げたのは、2015年のルミネのCMが最初です。男性会社員が一人の女性の容姿をもてはやしたあと、自信がなさそうな別の女性に対して「大丈夫だよ、需要が違うんだから」と言う設定でした。そのせりふが差別的だとTwitterで指摘したところ、炎上状態になって。今回のおっぱい募金も、同じようにTwitterで問題提起しました。すると、私に対する反論がたくさん寄せられたのですが、それゆえ彼らの主張の問題点がとてもよく分かったので、記事を書きました。
太田 私のところにも反論がたくさん来ましたよ。大きく分けると2種類、さっき言ったものですが「触らせた本人がいいと言っている以上何も問題ない」「おっぱい募金に参加したAV女優の自己決定権を侵害するな」という意見と、「おっぱい募金批判は、セックスワーカーへの差別だ」という意見です。
まず、自己決定権を理由に反論してくる人たちは、AV女優の方たちのTwitterを引用して、「『和やかな雰囲気でよかった』『役に立ててうれしい』と書いているのに批判するのか」と言っていました。うれしいこともあったのかもしれませんね。そこは特に否定しません。でも、いくら自己決定権があろうとも、公の場でどのような性表現が許されるかは別問題です。特定の人の目にしか触れない場でのイベントではなく、イベント告知の場やテレビ放映、インターネットなどを通じて、関心のない人の目に触れうる公共性を帯びる空間で行われたことである以上、問題だと言っています。
編集部 WEBRONZAの中で勝部さんは、オックスフォード大学の女子ラグビー部が、摂食障害を支援する団体に寄付するためにヌード写真を発売して社会から称賛されたケースと、おっぱい募金の違いを指摘しています。同じヌードであっても、前者の取り組みであれば、女性の自己決定と言われて違和感がないということですね。
勝部 オックスフォード大学の取り組みは、女性の側に強い問題意識があり、彼女たちが主体的にプロジェクトを完遂させています。まさしく自己決定によって行動したチャリティーだから、社会が認めているのです。それに対しておっぱい募金は、企画を主導する企業の上層部はほとんどが男性で、女性たちは受動的に「参加する」だけであったと聞きます。私は長く健康啓発活動に関わってきましたが、おっぱい募金に参加したAV女優が、エイズ予防の啓発活動をしている姿を見たことがありません。彼女たち自身の強い問題意識で動いているプロジェクトとは思えません。だから、賞賛ではなく批判を生むのではないかと考えています。
編集部 では、もう一つの「セックスワーカー差別」という指摘についてはどう思われますか?
太田 ある意味で古典的な構図です。例えば「売春をする女性を救いたい」という考え方に対して、セックスワーカーの権利擁護活動をする人たちが「その上から目線が、逆に彼女たちを貶め苦しめている」と反論することは、昔からありました。「おっぱい募金」について批判したとき最も念頭にあったのは、こんなことを社会が許していいのか、公共空間でこういうことがあっていいのかという観点でした。おっぱい募金に参加した女性たちが100%自分の自由意思で参加したということであれば、公共空間であのようなことをすることに関わったことについては批判対象にはなると考えています。でも、有名になりたい、売り出したいというような思いがあれば、構造的にはそこにつけこまれてあのような場にいることになったのでしょうから、そう思うとなかなか私は、単純に、「自分の意思でやったのだから批判していい」とも言い切れず、複雑な思いではあります。なんにせよ、参加女性を貶めようとか汚らわしいとか思っていたわけではないので、なんというか、「セックスワーカーへの差別だ」という言葉には虚を突かれた思いだったというのが正直なところです。
雨宮 貧困が進んでいる今、私が知っている中でも、風俗産業に参入する女性は大勢います。でも、その話をするとやはり太田さんと同じように批判されます。自己決定権の侵害だ、セックスワーカー差別だと。おっぱい募金についても、本当は問題だと思いながらなかなか発言しにくい空気があります。
勝部 セックスワーカーやその自助グループの中には、一部のセックスワーカー支援団体に対する批判をする人たちもいます。確かに彼女たちの言うように、「セックスワーカーは救済の対象」と決めつけることは、当事者たちから反発を招くのは必至です。また、いわゆるメサイアコンプレックスのように、自己満足のための支援は、セックスワーカーの問題に限らず、他の社会問題の分野でも逆効果になることは多々あります。でも、個人レベルではそうだとしても、社会的な視点で考えると話は変わります。参加した7000人は個人ではなく集団であり社会の一部ですので、「本人が良いと言っているのだから良い」という次元の話ではありません。おっぱい募金への批判は、「社会として性の氾濫を許すのか」という話であって、セックスワーカー個人の権利を論点にしていません。
太田 社会の文脈において、おっぱい募金がどういう意味を持つか、という発想をとらないのですよね。私は、おっぱい募金は女性全般に対するヘイト表現だと感じています。公然の場で、募金と引き替えに女性の乳房が揉まれていく様は、「女性の身体を物のように扱う、差別的な社会なんだ」ということの表れです。そういうメッセージを発するイベントだということを問題視しています。私の乳房が揉まれたわけではなくても、あれを見たら、同じ乳房を持つ女性として受けたショックがありました。
私に寄せられる批判には、「お前の胸じゃないだろう」と言うものもありましたが、そういう話ではありません。個人ではなく、社会が女性の性をどう扱っているのか、という議論をしています。このイベントの背景にあるのは、「男性の性欲の発露に寛容であれ」というプレッシャーです。Twitterでは、女性名のアカウントでおっぱい募金について「男ってバカだなwと思って、それで流した」というような反応も見ました。女性はそういうふうに、男性の性欲について「男ってそういうもの」と「理解」してあげて、あきれたようにため息をついて流すのが「賢い大人の女」であるかのような、そんな暗黙のルールも一部あるように感じます。私もそのようなルールを知っていますし、従おうと思えば従えるかもしれませんが、そんなルールに従いたくない。「男ってそういうもの」だと思うことは男性のセクシャリティを貶めるものでもあり、男性にとってもそれでいいのかと言いたい。そんなルールを押しつけようとするような社会でいいのか、こんな社会的メッセージを許すのか、ということを問いたいですね。
(その2につづきます)
構成/マガジン9編集部 写真/吉崎貴幸
雨宮処凛(あまみや・かりん)作家・活動家。1975年、北海道生まれ。2000年、 自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)でデビュー。以来、「生きづらさ」についての著作を発表する一方、イラクや北朝鮮への渡航を重ね る。06年からは新自由主義のもと、不安定さを強いられる人々「プレカリアート」問題に取り組み、取材、執筆、運動中。メディアなどでも積極的に発言。 3・11以降は脱原発運動にも取り組む。07年に出版した『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)はJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。最新刊は『14歳からの戦争のリアル』(河出書房新社)。「反貧困ネットワーク」世話人、「週刊金曜日」編集委員、フリーター全般労働組合 組合員、「こわれ者の祭典」名誉会長。
太田啓子(おおた・けいこ)弁護士。2002年に弁護士登録(横浜弁護士会)。解釈改憲による集団的自衛権行使容認に強い危機感を持 ち、カジュアルな雰囲気で憲法を学べる学習会「憲法カフェ」を、地元の仲間とともに企画・開催してきた。「怒れる女子会」呼びかけ人。「明日の自由を守る若手弁護士の会」のメンバーでもある。二児の母親。
勝部元気(かつべ・げんき)1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社「株式会社リプロエージェント」の代表取締役を務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを 打ったレポートで話題に。現在、SPA!と朝日新聞社WEBRONZAにて連載中。著書に『恋愛氷河期』(扶桑社)が発売中。
「おっぱい募金」について見聞きした時に、漠然と感じた不快や怒りや悲しみ。しかしそれをうまく言語化できないもどかしさやモヤモヤ…。そこで今回の鼎談企画となりました。その1では、「どう考えても違法なのでは?」との疑問について太田啓子弁護士を中心に考えていきました。その2では、「性」をモノ化するこの社会の背景や、ジェンダーアンバランスゆえの、女性の生きづらさ、男性の生きづらさについて、さらに話をしていきます。