いや〜、みなさん、今年は大変なことが始まりますよ〜、ついに! ここ数年、海外、特に東アジア圏をひたすら訪れて遊びまくり、今や膨大な仲間ができてきた。その近隣のとんでもない奴らが一挙に集結するという、超強力な計画がいま着々と進行しているのだ。これはやばい!!
今年の9月に、その東アジア圏(+他地域)のとんでもない奴らを東京に呼びまくって、音楽、アート、トークショー、大宴会、映画上映会、その他超くだらない企画などなど、一週間連日のイベントをやってしまうのだ。会場は、新宿、下北沢、高円寺、国立などなど都内10カ所以上。この一週間は香港、台湾、韓国、中国、沖縄などなど、各地で何かやらかしてる奴らが都内をウロつきまくり、数え切れないほどのイベントが連発されてしまう。とりあえず、とてつもない地下文化大混乱週間になること必至なので、絶対に見逃せないイベントになるはずだ!
さて、思い返せばもう5年ほど前。例の原発事故が起こった時に「危ねえじゃねえか、コンチキショー!」と、反原発デモが起こったりしたが、民衆の力が足りなかったのか、政府がしぶとかったのか、当時、原発は止まらなかった(むしろ、いま熊本で超危険な状態になっても平然と原発動かしてるぐらい)。当時、そんな日本社会の状態を見て、変化を恐れすぎてニッチもサッチも行かない感じの奥の深さにビビりまくり、「こりゃ、国内だけでなんかやってても、相当大変そうだな〜。海外にはこの停滞した空気感を壊すヒントでもあるんじゃないか?」と、海外に目が向いたのもキッカケのひとつ。
で、近所の国々に行ってみると、これがまたヤバい。台湾、韓国、マレーシア、中国、香港などなど、いろんなところに、それぞれまた違ったセンスで面白い場所を作って、とんでもない活動をしている人たちを続々と発見! そして、そいつらがまた、音楽、芸術、社会運動、店、生活…、うまい感じにごちゃ混ぜになりながら、面白いことをやりまくっている。うわー、面白すぎる!! う〜ん、どこにでも似たようなアンダーグラウンドでウロウロしてる強力な連中っているんだねー。
各地の面白い謎の勢力を知って感動するのもつかの間、もう少しその各地域のことが分かってくると、それぞれの社会の問題も少し見えてくる。特に、政治はやばい。どこの国の政府もカスばかり。アジア圏どころか、最近はヨーロッパでも難民問題などでどんどん排他的な世の中になってきたりしてるし、最近よくなってきてる社会なんて聞いたことない。
しかし! 地下文化はそれとは次元が全然違う。窮屈な社会の中でもみんなたくましく、「ま、政治の世界はロクでもないことになってるけど、誰がなんと言おうと、うちらは自分たちの手で勝手なことやるからね〜」っていう、気骨のある大バカたちが無数にいて、こいつらのセンスって、国や社会のシステムとか関係なく、国境を越えてすごい似たスタンスでやってると思う。話したら共通点がメチャクチャ多いし、自力でなんかやろうとしてるって意識もあり絶対仲良くなる。よっしゃ〜、こうなったらバカな政治家や国同士が勝手にくだらない揉め事とか抑圧とかやってるのを尻目に、こっちはこっちで、世界のバカ同士、同じアンダーグラウンド文化圏としてどんどん結託して遊んじゃうからね〜、ザマーミロ!!!! …というのが、いま目論んでる東アジア圏の大バカ集結大パーティーの発端。
今回のイベントの開催が決まったのが、去年の年末ぐらい。そこからは、東京でスペースや店を運営してる人たちと会議を重ね、海外の各地の連中と連絡を取りながら着々と受け入れ態勢を整え始めた。そして、ある程度盛り上がってきたら、「ええい、もうこうなったら打って出るしかない!」ってことで、海外への呼びかけを一挙に開始!! メールや電話したってどうせ言葉もろくに通じないんだから、まどろっこしくてしょうがない。ってことで、直接呼びかけに行こうってことで、年が明けてから、台湾、香港、福岡、釜山、沖縄、ソウルを回り、各地で「いよいよ、この近所の大マヌケな自力でやってるスペースの巨大な祭典をやるしかない!」と呼びかけまくった! さらに、場所によってはちゃんとイベントを開催し、いま東アジア圏でどんなバカ勢力がいて、何をやらかしてるのかを紹介もした。で、そんな感じで各地のやつらと飲みまくってると、これがまたみんなノリがやたらいい。「9月の東京は本当にやばいから絶対来た方がいいよ〜!!」「オーケー、オーケー! 絶対行くよ!」って感じで、親友から初対面の人まで、どいつもこいつも続々と海外のやつらが参加表明! やっぱり直接顔を合わせて話をするとすぐ白黒はっきりする感じでいいね〜!!
日本だと、なぜか音楽や芸術、文化などと政治や社会が分けて考えられがちだけど、日本以外の世の中では、基本的にその辺は全部繋がっている。例えば、台湾で普通に若い人たちがやってるアートスペースに行った時、政治と芸術の話になったので「日本では政治に興味がないアーティストもたくさんいるよ」と言ったら、そこの若いアーティストたちが超びっくりしてて「どういうこと!? 芸術って表現でしょ? 絶対繋がってることじゃん。台湾で『政治に興味ない』っていうアーティストなんて聞いたことないよ!」だって。これは韓国でも中国でも、どこでも同じ。だから、その辺のジャンルがごちゃ混ぜの感じのすごい面白いシーンが各都市にあり、それがみんな東京に遊びに来るんだから面白くないわけがない!!
いま、この壮大な大バカ企画、ようやくウォーミングアップが終わったっていう段階。そろそろ、景気付けていくので、この前代未聞の一大イベントを絶対に見逃さないほうがいい!!!!! そう、9月に東京をうろつくだけで、近隣地域の大バカなことをやっているやつらと一斉に知り合えてしまうのだ! 一石二鳥、いや、一石千鳥。この一週間に東京をうろつくだけで、今後の人生はめちゃくちゃ得するはず!!! 日本中の人も、この期間だけは騙されたと思って東京へ駆けつけるしかない!!!!!!
ともかく、続報に乞うご期待!!!!!
釜山のイベントでアジア圏のマヌケ話をする、福岡の江上賢一郎氏
釜山のスペース「Bホール」。最近まで家賃がタダだった
沖縄のDIYフェス「ODDLAND」に参加する台湾のバンド「共犯結構」。
やばい! この時、台湾人25人が沖縄を訪れるなど、謎の交流は確実に拡大している!
言葉は一切通じないけど仲良くなる東京高円寺のマヌケ(中央)と
台湾のマヌケ(両端)。場所は沖縄。
【スケジュール】
東亞大笨蛋(東アジア大バカ)〜東京九月作戦!
奇跡の大計画発表イベント!!!!!2016年 5月6日(金)
高円寺pundit
19:00open/20:00start
1000yen+1drink——–
東亞大笨蛋(東アジア大バカ)
〜東京九月作戦!(仮題)2016年 9月11日(日)〜17日(土)
★音楽(高円寺MISSION’S/新宿Antiknock/高円寺Studio DOM/ほか)
工工工(北京)、김간지&하헌진(キム・ガンジ&ハ・ホンジン/ソウル)、yamagata tweakster(ソウル)、애리(Airy/ソウル)、밤섬해적단(バムサム海賊団/ソウル)、nacca(釜山)、無妄合作社(台湾)、共犯結構(台湾)、パンクロッカー労働組合(高円寺)、定海橋バンド(上海)
…ほか無数のミュージシャン出演の相談中(続々増えます)!!!!!★上映、トークなど
東アジアマヌケ大学開校式(香港Michael × 釜山リュウ・ソンヒョ × 福岡 江上賢一郎ほか)
沖縄DIYフェス「ODDLAND」の作り方
北京地下音楽紹介
リサイクルショップとはなにか(望月塁×村上豪×松本哉)
東京シネマ地獄part2
岡村二郎監督(長野)映画祭
BENNY(香港)ドキュメンタリー映画
賎民解放区in東京(台湾)
韓国地下音楽ドキュメンタリー映画
なんとかBAR連続7日間多国籍パーティー
…ほか、大量のイベントを企画中!!※現在すべて計画進行中の段階なので、出演者、イベント、会場など、変更の場合もあります
会場:模索舎(新宿)、irregular rhythm asylum(新宿)、Café Lavanderia(新宿)、素人の乱12号店(高円寺)、なんとかBAR(高円寺)、気流舎(下北沢)、かけこみ亭(国立)
…ほか無数の会場を検討中!!
着々とできあがっていく東アジアの「マヌケネットワーク」については、松本さんにこのコラムでもたびたび書いていただいていましたが、それがついに大集結! の模様。日本だけではなくあちこちでどんどん「息苦しさ」の強まる昨今、それを軽やかに、図太くたくましく乗り越えてつながっていく──。ここから、大きな風穴が開くかもしれません。