地元のスポーツクラブ。汗を流した帰り道に、顔なじみのSさんと一緒になった。ご近所さんなので、自然と先日の地方議会の選挙の話題に。「なんかぴったりくる候補者がいなかったわ」とSさん。「私も自民党の候補者の演説をスーパーの前で聞きましたよ。なんだかねえ。集団的自衛権についてどう思っているのか、質問しようかと思いましたよ。こんなことになってるのに、何も触れていないから」と私。
「え？！」とSさんは、立ちどまる。そのあと私にこういいました。「やっぱり、集団的自衛権はまずいよね？ 私の会社で、頭のいい仕事のできる男性が『日本が戦争するわけない。大丈夫だ』と言うから、そうなのかなあって思ってたけど」
Sさんは、「集団的自衛権はかなりやばいですよ」と答えた私に「そうよね、そうよね。おかしいなと思っていたのは、私だけかなと感じてたの」とうなずいた。
その次の日。私は偶然この『集団的自衛権 9のQ』という小冊子を知人からいただいた。公益社団法人自由人権協会が、今年の憲法記念日に発行したものだ。
Q1.「７・１閣議決定とは？」 Q2.「これまでの9条解釈とは？」…Q5「.立憲主義に反しない？」…Q8.「集団的自衛権が行使できなければ、日本を守れない？」等々。９つの質問にわかりやすい表現で答えながら、現在の自民党がごり押しする「解釈改憲」について、集団的自衛権行使の考え方について解説している。
「おお！ これをSさんにあげよう」。読み始めてすぐに私は思った。
この小冊子は、閣議決定から戦争法案法制化に突き進む安倍政権のやり方に、おかしいかも？ と感じる人たちに、どこがオカシイのかをきちんと言語化し、もやもやした疑問について腑におちるようにしてくれる。
自分の周囲の人たちと、この問題について話し合い、解釈改憲反対の世論を高めていくために、マガジン９の記事と同様に利用してほしい。
（気仙沼椿）
