先月31日、川崎市でヘイトデモが行なわれたが、多くの人々のカウンター行動への参加によって、予定されたコースを歩かせずに差別の煽動を最小限に食い止めることができた。常からカウンターに参加している人に地元の皆さんが加わり、まさに「オール川崎」と言える結集だった。
ヘイトデモに先んじて開かれた川崎駅前での集会には、有田芳生参議院議員、地元の川崎市議などが登壇して、通行する人たちにヘイトの危険性を啓発するとともに、差別撤廃条例の制定を呼びかけた。
当地には桜本というコリアンタウンがある。ヘイトデモはここを狙うかのような卑劣なコース設定だったようだが、カウンターの皆さんのシットインなど身を挺しての抗議でUターンさせられた。さらに予定場所で解散できず、警察車両に分乗してほかの駅まで送られたという。
先述の通り、民族や老若男女を問わぬさまざまな人々がカウンターに参加した。市外からの人、地元の人、そして在日コリアン…。言わば、街ぐるみでヘイトデモを封じ、レイシストを追い出したのだ。
kmuraさんのツイッター投稿より
それに対して警察の対応は異常だった。僅か30人ほどのヘイトデモに機動隊の警備車が20台以上配備。ここまでしてヘイトデモを守ろうとするのか。毎度のことであるが、今回の過剰警備は明らかに度を越していた。
ここ川崎でのヘイトデモは、何と12回目だったという。今回、日本人も在日コリアンも、皆が結集してヘイトデモを圧倒した。警察はいつまで「市民の敵」に与し続けるのだろうか。
(中津十三)