あまりの暴挙に言葉を失った。10日付の琉球新報・沖縄タイムスに掲載された、辺野古新基地建設のため海中に投じられたコンクリートブロックが、サンゴを破壊している写真だ。
琉球新報2月10日付社会面より
サンゴが大きくなるまでには長い年月がかかる。ヘリ基地反対協議会のダイビングチームレインボーのメンバーは「これだけ傷つくと、次に潜るときはサンゴがもっと死んでいるかもしれない」と強く批判したという。三上智恵さんたちの撮影で見ることのできた大浦湾の貴重な自然が、国家権力によって破壊されたのだ。
これを見て、無力感に囚われたのは私だけではあるまい。自分の心に巨大なブロックを落とされたようで、はっきり言って泣きたい気分だ。
しかし、この「無力感を与え続けること」こそが、安倍政権の常套手段ということを思い出すべきだ。デモはもちろんのこと、沖縄での選挙結果や、原発再稼働へのパブリックコメントですら公然と無視し、異を唱える人々に無力感を植え付け続ける。もはや虐待的ですらある。
だからこそ、安倍政権が国民に植え付けようとしている無力感を拒否しよう。彼らが取っている姿勢は、近代以前の専制君主的反民主主義だ。日本は民主主義国家ではないのか。主権者である国民は無力感に囚われず、さらに声を上げ続けるべきだ。彼らは、私たちが“諦める”のを待っているのだから。
逆に、この反民主主義的な政権に萎縮して声を上げなければ、声を上げた人が捕まるかもしれない。そうなるといよいよ誰もが声を上げられなくなる。もはや今の日本は民主主義国家から転落する崖っぷちだ。
無力感に囚われてはならない。(中津十三)
うっ。おっしゃる通り。いかんいかん。白状すると私は何度も囚われかかってしまい、雪山で「寝るな~!寝たら死ぬぞ~!」の状況ですが、マガ9を読んで目を覚ましてがんばります。気付けをどうもありがとう。ブランデーの小樽を首から下げたセントバーナードのような記事でしたことよ。