安倍首相は、9月末にニューヨークで行われた国連総会にて、日本の目指す方向として、「積極的平和主義」や「女性が輝ける国」といった魅力的な言葉を使った演説を行い、「世界の女性の人権伸張」にも尽力する、といった内容を世界に向けて発信しました。
しかし同じく国連総会にて、韓国の趙允旋・女性家族相は「女性の人権を言う前に20世紀に犯した罪、従軍慰安婦問題の解決を」と演説内で言及しました。
日本という国名こそ使いませんでしたが、「安倍演説への抗議」とも受け取れるこの言葉は、出てきて当然だと思います。
安倍首相は国内に向けても、「アベノミクスの第三の矢が成長戦略で、その要は女性の積極活用」と言っています。そのこと自体には、(細かい政策の甘さの問題も多々あるようですが)私は賛成の立場です。しかし彼の言う「女性の活用」という言葉に強い違和感を覚えるのは、従軍慰安婦問題においての行動や発言があるからです。
数年前より、国のトップに近い人たちが「従軍慰安婦」の存在や軍による強制連行を否定するような態度をとってきたために、今や教科書からは「従軍慰安婦」の記述が消え、従軍慰安婦などいなかった、彼女たちは商売としてやっていた…などという言説が、以前よりも大きくなっているように感じます。
「マガ9」でもこのようなことを書くと、批判のコメントや「歴史を知らなすぎる」「勉強していない」といった声が寄せられるかもしれません。しかしそう考えるのならば、是非、足を運んで欲しいのが26日に行われるこのシンポジウムです。
〈マガ9学校・番外編〉「なぜ「慰安婦」問題はバッシングの標的になるのか?」@本郷三丁目
講師は、中国に残された朝鮮人日本軍「慰安婦」の物語『重々』の著者であり写真家の安世鴻さんと、2001年に「時の政治家」の圧力により改編させられたNHKの番組「問われる戦時性暴力」の担当プロデューサーだった永田浩三さんです。「時の政治家」の中心だった人物は、現在の私たちの首相です。
負の歴史ときちんと向き合い、隠すのではなく、戦争犯罪だったことを認め、謝罪し、二度とこういうことがないように、真実を後世へときちんと伝えていく。これをやらないと、彼の言う「女性の活用」などという言葉が、違った意味を帯びてくるのではないか、そんなことすら考えてしまいます。
当日は、安さんが撮影した元慰安婦の方たちの写真も見せていただく予定です。また、会場にはマガ9コラムでもおなじみの鈴木邦男さんも来てくれることになっています。重たくも避けては通れないこの問題、みんなで考えてみたいと思います。後日、動画も配信の予定ですが、会場に来られる方は是非! 詳細と参加申し込みはこちら。
(水島さつき)
『ずさん調査に波紋、批判も 菅長官「コメント控える」』 ”慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野洋平官房長官談話」の根拠となった元慰安婦16人の聞き取り調査がずさんだったと産経新聞が報道したことを受け、政府・自民党内に16日、波紋が広がった。 高市早苗政調会長は産経新聞の取材に対し「大変残念だ。不名誉な評判が国際的に広められている」と述べ、ずさんな調査に基づく談話を批判。同時に「国の名誉を守るのも政府の責務だ」と談話見直しへの期待感を示した。 政府関係者も、談話表明時の官房副長官だった石原信雄氏が元慰安婦の証言内容を「チェックしなかった」語っていることについて「まるで人ごとのようだ」と不快感を示した。そうした中で、菅義偉官房長官は16日の記者会見で「コメントは差し控えたい」とした上で、「つらい思いをされた方への思いは安倍晋三首相も歴代首相と変わらない」と述べ、安倍政権として当面、河野談話を引き継ぐ考えを表明。 また「歴史学者らの手によって学術的観点から、さらなる検討をされることが望ましい」と強調した。同時に「この問題を政治問題、外交問題にすべきではない」とも語り、広がる波紋の沈静化を図った。 自民党の石破茂幹事長は記者団に「よく精査したい。歴史的に正しい検証が常に求められる」と述べた。ただ、談話見直しについては「現段階で政府・与党の方針として決めたわけではない」と否定的な考えを示した。”
「負の歴史」の今後は如何?(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131016/plc13101619520023-n1.htm)
『日韓記者が歴史問題で激突=「誠意が足りない」「何回謝罪すればいいのか」―韓国メディア』
”2013年10月15日、韓国・中央日報の報道によると、先日10人余りの韓国メディア関係者が、在日米軍基地の視察に参加。同視察で設けられた、日本の外交安全保障専門記者と韓国記者の対話で、日韓の記者らが米国の外交官を前に激しい論争を繰り広げるという珍しい事態が発生した。中国新聞網が伝えた。
韓国人記者は「日本が歴史を深く反省せず、集団的自衛権を行使した場合、軍国主義の復活の危険性もある。日本側が誠意をもって謝罪と反省を行わない限り日韓関係の改善は期待できない」と指摘。
対する日本人記者は、「集団的自衛権は非常事態に米国や韓国をサポートするのを目的としている。韓国が歴史問題に対し不満を持っていることは理解できるが、日本人の中には“あと何回謝罪すれば良いかわからない”という『謝罪疲労症』が存在するのも事実だ」と反論。さらに、韓国が日本の右傾化を懸念していることに対しては、「これは一部政治家の部分的な問題であり、日本全体を代表するものではない」と強調した。(翻訳・編集/内山)”
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131016-00000015-rcdc-cn&pos=2
『謝罪疲労症』が一般的な日本国民の共通認識として存在するのは否定できない事実。 問題はいくら謝罪しても和解できないという徒労感から起因するものであり、和解の道筋が闇の中では「疲労」は「過労」となるだろう。
マガ9学校番外編「なぜ慰安婦問題はバッシングの標的になるのか?」は、予定があっていけないのですが、
講師の著書「重重」は図書館にあったので、読んでおきます。
日本人として、過去の過ちも知っておきたいです。
悪いことをしておいて、「そんなことした覚えがない。」としらばっくれるような人間になりたくないからです。
女性の”活用”って言葉が元々変な気がします。だって、「男性を家事・育児に積極活用しましょう」って言わないですよね。
marimoさん
ほんとうに、そうですよね。一度気になりはじめると、ジェンダーバイアスのかかった言葉使いは、まわりにたくさんあります。
何?!
「女性を活用」などとそんな不届きな事を言う者がいるのか!
なんという思い上がり。オス共に甲斐性がないから女性に頼ろうというのか浅ましい根性め。
女性は生命の本流。オスは多様性のためにだけあるちっぽけな生き物。女性がいなけりゃ生きる意味も喜びもないではないか。
そんなオス共が集まって「こんな俺達でも人類の役にたてる環境を」と時間をかけて作ってきたんだから、社会のルールが男基準であるのは仕方あるまいよ。だがそれを逆手に取って「女性の活用」とまで言うとは勘違いも甚だしい。
オスは使われてナンボ、笑顔を貰ってナンボだろ。
そのために死に物狂いで働け。いいから黙って働け。
大体「女性が輝く」事を望むなら女性から税金を取るなよ。医療期間も交通機関も全部タダにしろ。オスより女性のほうがずっとお金がかかるんだからそれくらいで丁度いいんだ。
それに女性は刹那的な欲望にまみれたオスよりもお金の使い方が上手だから、きっとアベノミクスなんぞより消費の活性化には何百倍も効果があるはずさ。
もし政治が性差を操るつもりなら、それ位やってやるって覚悟は絶対必要だろ。適当な事言って甘えんな。
俺はオスだから同じオスには厳しいんだ。しかも性根が曲がってるから治らない。
でも、こんな事ばっかり言ってるとウチの奥さんにこう言われちゃう。
「女だって男と同じに、自分で男を守りたいんだよ?そんなに男を虐げるような世の中じゃ女の喜びもなくなっちゃって、ちっとも輝けないけどそれでもいいの?」
ほらね、俺っていうオスはちっぽけで浅ましい生き物でしょ。
やっぱり奥さんには敵わない。
仕方がないので「男女平等」で我慢しとくか。