10月2日は、マハトマ・ガンディーの生まれた日だということをご存知ですか?
国連は「非暴力」を唱え、インドを独立に導いた指導者の誕生日を記念して、毎年10月2日を「国際非暴力デー」と定めています。
「非暴力は人類に残された最大の力である。それは、人類が発明した最大の破壊兵器よりもさらに強力である」と述べたのは、国連に10月2日を国際非暴力デーとして定めるように提案したインドのアナンド・シャルマ外務大臣。
この「カエルの公式」コラムでも過去に「非暴力」について書いてきましたが、そのおさらいもかねて今日は、「非暴力行動」についてです。
グリーンピースの「北極を保護区に」キャンペーン
今、グリーンピースでは「北極海を保護区に」というメッセージとともに、北極における石油や鉱物の開発をやめるように訴える国際的なキャンペーンを行っています。すでに全世界でたくさんのセレブリティや、400万近くの人が参加を表明してくれている国際キャンペーンです。
手つかずのまま残っている北極海で、2014年からロシアの“半国営企業”であるガスプロム社が石油掘削を始めようとしています。気候変動で北極の氷がとけているため、石油掘削が可能になっており、他の国々も北極の資源を狙っているというわけです。
非暴力直接行動で世界中の注目を
しかし、ほとんどの日本人がそうであるように世界中の人々も2014年から北極の開発がはじまることを知りません。
そこでグリーンピースは、砕氷船であるアークティックサンライズ号を利用してロシア・ガスプロム社の石油掘削プラットフォームへ向かい、非暴力の抗議活動を開始しました。ロシアのガスプロム社が無視できないように、ガスプロム社のプラットフォームにぶら下がり続けるという方法で抗議活動を開始したのです。
この抗議活動に過剰反応したのがロシア政府とガスプロム社。ロシア連邦保安局は、特殊部隊を北極に派遣し、グリーンピースの船ごと連行してロシアへ連行したのです。
現在も、ロシア政府に連行された30人の乗組員は、ロシアの拘置所で事情聴取を受けています。この事情聴取は最長2ヶ月間にもなると言います。
この連行劇によってこのニュースは世界中で報道され、ロシアの過剰反応と北極掘削問題は世界中に知られることとなりました。これで、ロシア政府の判断が、世界中の国々や人々から注目される状況となったわけです。
原油流出事故なんて起こらない?
国策事業には安全神話がつきまとうことを、私たちは東電福島第一原発の事故で学びました。今回のガスプロムの石油掘削プラットフォームの安全性も同様です。
以下のビデオをご覧ください。
ロシアの石油開発は、陸上でもパイプラインのメンテナンス不備などによる原油流出が頻繁に起こっています。グリーンピース・ロシアの調査によれば、1万件以上、合計500万トンの原油漏れが毎年起きているのです。
この量は、2010年に大問題となったメキシコ湾での原油流出事故の7倍の原油に当たるというから驚きです。
さらにこちらのビデオもご覧ください。
これが北極海で2014年に掘削をはじめようとしているガスプロムのプラットフォームの現状です。非常アラームは壊れたまま、北極海の荒れた波でプラットフォームの非常階段が流されるシーンまで記録されています。
メキシコ湾で起きたような流出事故が北極の海上石油掘削基地で起これば、厳しい気象条件においての作業は困難であることから、北極海の脆弱な生態系は取り返しのつかない被害を受けることとなるわけです。
今回のグリーンピースの抗議活動に対するロシアの過剰反応は、ロシアが国策としてすすめる北極開発の問題点を逆に炙り出しています。
「暴動」と「非暴力行動」の違い
さて、警察官に対して火炎瓶を投げたり、商店の窓ガラスを割りながら暴れたりする「暴動」と、「非暴力直接行動」を勘違いしている人も多いのではないでしょうか?
特に、国内のテレビニュースなどでは、「暴動」のニュースと「非暴力行動」のニュースはほぼ同等に扱われている気がします。
非暴力行動の場合は、行動の目的が「私的なもの」ではなく「公共の利益」になっており、暴力を決して使わないという大きな違いがあります。
ガンディーが生きていた当時、彼の英国支配に反対する行動は法律違反であり、犯罪行為でした。そんな「犯罪者」であった彼が、なぜ偉人として教科書でも取り上げられるようになったのでしょうか?
今回に限らず、あらゆる非暴力直接行動による抗議活動は、社会に警鐘を鳴らそうとしているものです。NGOや市民の非暴力による抗議活動に関するニュースを聞いたときには、その活動の背景にある問題にこそ目をむけてみること、それがニュースの真相を本当に理解することにつながると思います。
ガンディーの非暴力の哲学は、歴史の中だけに存在するものではありません。よりよい社会を築こうと、さまざまな市民やNGOが問題提起の手法として現在進行形で活用しているものなのです。
グリーンピースの「北極を保護区に」キャンペーンの詳細については以下をクリックしてください。
(写真:ロシアの国策事業に反対することの危険性を十分に理解しながらも、北極をまもるために行動したアークティックサンライズ号のクルー・ボランティアたち。現在、ロシア政府に拘留されている。写真は抗議活動に向かう前の出航時のもの)
また、こちらのブログには非暴力行動に対するオランダの裁判所の判決が書かれています。非暴力行動を認める社会の重要性が判決文に表現されています。ここまで民主的な社会を意識した判決は驚きです。ぜひご覧ください。
→「抗議活動はご自由に – オランダで驚きの判決」 2012年10月16日ブログ
ガンジーの精神や「非暴力不服従」の意味については、以前にも詳しく書いていただきました。
特に日本では「過激な行動」として捉えられがちな「非暴力行動」ですが、その背景に何があるのか? どんな目的を掲げてのものなのか? まずはその部分に目を向けたいと思います。
グリーンピースに入ります。
非暴力、万歳!!
しかし、日本は司法があてになりません。
そこが、社会運動のネックですね。
グリーンピースは地球温暖化は人間が出したCO2が原因だと主張しているところが、
怪しいんですよね・・・
だって、福島事故前まで、この説を使って、チェルノブイリで落ち込んでいた原発建設を起死回生させたのだから・・・。
数年前まで、地球温暖化防止のために原発推進って叫ばれてたんですよ。
発電時に二酸化炭素を出さない「クリーンエネルギー」とか言って・・
地球温暖化人為二酸化炭素起源説は今でも学者の間で意見が分かれています。
クライメートゲート事件で、この説がインチキデータでつくられた限りなく怪しい説だということが暴露されてしまいました。
グリーンピースはまだこの説をごり押しするの?
石油、ガスの反対には熱心ですね。
ずいぶん原発に都合がいい環境団体だなぁ・・・
「非暴力行動」ねえ・・・ どう見ても暴力だし、立派な威力業務妨害なんですが。
その行動原理が「私的なもの」か「公共の利益」かを誰が判断するのですか? 行動した本人が判断するのであれば犯罪者の戯言にしかならないのですが。
以前、運送業者の倉庫から鯨肉を盗み、有罪となった事はどう言い訳するのですか?
「目的のためには手段は選ばない」これはテロリストの言い分ですよ。
グリーンピースはテロリストと同じであるというのですか?