2011年3月11日に起きた東日本大震災の影響で、福島第一原子力発電所事故が発生。事故後、国会前や首相官邸前には、多くの人たちが集まり、抗議の声をあげました。一人ひとりが自分の意思で集まり、それぞれ独自のスタイルで行う抗議行動が生まれていったのです。事故から数年が経ったいまも、毎週金曜日には脱原発を求める人々が全国各地で集まっています。国会前「希望のエリア」も、そうした「金曜行動」のひとつ。「希望のエリア」のスタッフが、そこに集まる人々の思いを連載で伝えます。
第22回
希望のエリア
今年最後の抗議行動
希望のエリアとして今年最後の、金曜国会前抗議行動を12月23日に行いました。
この日は、翌日がクリスマスイブということもあり、希望のエリアがまだファミリーエリアと呼ばれた時代からの恒例、「サンタ祭り」を開催しました。
希望のエリア全体が赤く染まるほど赤い衣装があちらにもこちらにも。これが抗議行動かと思うほど賑やかに盛り上がり、2016年を締め括るに充分過ぎる幕切れとなりました。司会をつとめる明日香さんのミニスカサンタ姿も、国会前では5回目となりました。
もちろんただのお祭りではありません。
「ミスター規制委員会はるはっしー」による東京電力福島第一原子力発電所の現状について、たんぽぽ舎の柳田さんから原発政策に関するお話、そして体調が優れないにもかかわらず、この日の抗議行動に一参加者としていらしていた「ジンタらムータ」のこぐれみわぞうさんからの熱い心の温まるメッセージなどもキチンとあったのでした。
そして、希望のエリア参加者である20歳の大学生が主催して、12月30日に希望のエリアと同じ場所で午後3時半から5時までの抗議行動を行うことを発表しました。それを受け、今年と同じように元日の午後3時から「餅を食っても忘れない」と大人たちも抗議行動を企画していることが明らかになりました。
希望のエリアは、参加者の方々の熱い想いで続いているのだと改めて思わされる夜となりました。なお、この日の様子は、翌12月24日の東京新聞社会面にカラーで載りました。
2017年、新たな年の抗議行動
金曜官邸前抗議行動も6年目を迎えることになります。そして私達、希望のエリアも2017年2月で4年目を迎えます。さらに、この「『希望のエリア』のあきらめない人々」の連載が始まって最初の年越しということになります。
脱原発運動にとって今年は、新潟、鹿児島の首長選による新たな時代の幕開きとなったのではないでしょうか。既に国民の大多数の人達が、原発の必要性に疑問を呈するようになり、この数年で原発政策のみならず、安保関連法制、TPP、沖縄をはじめとする基地の問題、憲法の問題などなど、あらゆる問題が表面化し、民主主義の根幹を揺るがす事態になっています。
私達、希望のエリアは「命を守ろう!」を合言葉に、新たな年を迎えても、ブレることなく声をあげようと考えています。
2017年の新年、1月6日(金)午後6時半から、希望のエリアはスタートします。皆さん、是非一度、国会前希望のエリアで私達と一緒に声をあげませんか!
(国会前「希望のエリア」スタッフ/土肥二朗)
今年の2月、この連載がスタートしてからもたくさんのことがあった1年でした。そんななか、雨の日も、暑い日も、寒い日も、「希望のエリア」にはたくさんの人が集まっていました。こうして金曜日に国会前で抗議の声を上げ続けている人たちがいることは、この社会の大きな希望ではないでしょうか。