たぶんほとんどの日本人が、意識せずに暮らしている「人権とは何か？」について、急に気になる事態が発生し、「世界人権宣言」には、何がどう書かれているのかをググってみました。
「第一条：すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。」
日本ももちろんこの世界人権宣言を批准しており、外務省のHPには、その全文が記載されています。
アムネスティのHPには、「すべての人間が生まれながらに基本的人権を持っていることを、初めて公式に認めた宣言」とあり、１９４８年フランス・パリの国際連合総会で採択されたとあります。
なぜ今、改めて読み返してみたかというと、今週末、マガ９学校に登壇するイ・イェダさんがフランスから成田空港に到着した際、いろいろ考えさせられる事があったからです。韓国で生まれた彼は、徴兵の義務を課せられていますが、どうしても入隊したくない。しかし良心的徴兵拒否ができない韓国では、入隊拒否をすると罰として収監され、１年半ほどの兵役を終えた後も、なかなか就職ができないなど、社会的にはかなり辛い目にあうのだそう。それがいやなら亡命をするしかない。しかし亡命すると、自国に足を踏み入れることはできなくなる…。それでもイさんは亡命を選んだのです（イさんの決意についてはこちらにも詳しく書かれています）。
さて、そんなイさんをフランスはなぜ、亡命者として受け入れたのか？ 手塚治虫漫画のファンで日本語を勉強していたイさんなのに、日本への亡命を諦めたのは、なぜだったのか？ 今回の入国にあたり、日本は亡命者の入国をすんなり許可したのか？ などなど…徴兵制がどういうものなのか？ という問題と共に、「私たちが生まれながらに持っている人権とは何か？」を考える絶好の機会にもなりそうです。今週末、マガ９学校で、みなさん一緒に考えましょう。
（水島さつき）
