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その23
今週のネタはこちら↓
 あらゆるメディアが、選挙選挙と喚きたてています。鬱陶しい。だから、当ツッコミ人は無視しようと思ったのですが、でも、これからの私たちの国の行方が否応なしに決まってしまう選挙。やはり触れないわけにはいかないようです。
 それにしても、薄汚い言葉の応酬。政治家たちの品の無さ。いまさら呆れてみても仕方ないけど、有権者としては切ないなあ。
●毎日新聞 2005年8月22日朝刊より
郵政反対派に離党勧告
総選挙で自民方針
拒否なら除名も
 自民党執行部は21日、郵政民営化法案の衆院採決で反対し、総選挙には無所属で立候補する予定の党所属前議員に、離党を勧告する方針を決めた。複数の党幹部が明らかにした。処分の理由は、法案に反対票を投じたことではなく、党が公認候補を立てる選挙区での立候補が「党の規律を乱す行為」に当たると判断した。30日の公示前にも踏み切る構えだ。勧告に従わず、自民党籍を持ったまま立候補すれば、選挙期間中の除名も含む厳しい姿勢で臨むとしている。<本文略>

 いやあ、なんとも面白い。爆走コイズミ、もうどうにも止まらない(公明党のリンダもコマッチャウ〜)らしい。ホリエモン無所属登場で、ああ、小泉劇場崩壊間近、と思ったけれど、ここまでくると、笑いの金メダル級。
 しかし、やっていることの支離滅裂さに、ご本人気付かないのかなあ。回りの茶坊主軍団も、もう怖くって口出しできないようだけど、それにしても…。

 「総選挙で無所属立候補する反対派の前議員に離党勧告、従わなければ自民党から除名」なんだって。
 
衆議院」で反対した人たちを除名するというのなら、同じ理由で「参議院」で反対した人たちも除名しなければ整合性がつかないでしょ?
 参議院では20名以上の自民党議員たちが反対票を投じたのだから、もしこの人たちを除名してしまえば、自民公明の与党は過半数割れを起こします。
 
そうすれば、郵政民営化案どころか、議会運営そのものができなくなってしまう。これ、誰が考えても当然の帰結。そのとき、たとえ小泉自民党が今回の総選挙で勝ったとしても、野党多数の参議院で郵政民営化法案どころか他の法案までもひっくり返される、という奇妙な光景が現出します。
 小泉さん、再びの大暴走で、またも衆議院解散に打って出るのでしょうか、あははは…、
もう笑っちゃうしかない!

 さすがに、このリクツ、困っちゃうほど分かっちゃったけど、どうにも小泉暴走特急を止められない、と頭を抱えた茶坊主ちゃんが自民党執行部にはいたらしく、ソートーひどい屁理屈を考え付いた。
 すなわち「議会で反対した」ことではなく、「党公認候補のいる選挙区から立候補するのは、党の規律を乱す行為」だから離党勧告・除名する、というスバラシイおリクツ。

 
「反対したヤツラは立候補するな。したら潰す」ということはつまり、「もう議員を辞めろ」ということでしょ。そのために薄気味の悪い「くの一刺客」まで立てたわけだから。(それにしても、イヤだなあ、あの女性たち。自分たちがどういう使われ方をしているのか、理解しているのだろうか)。
 それなのに、参議院で反対した人たちには離党勧告も除名もしない。次の参議院選挙まで待ってあげましょう、という小泉「非情」首相の「温情あふれる措置」なのですな、きっと。

 今回のこの自民党の措置、次回の参議院選挙でもきっちりと実行されるなら、それはかろうじてリクツとしては通らないこともない。しかし、
小泉自民党総裁の任期は2006年秋までです。きちんと党規約に書き込んで、党議拘束のかかった法案に反対した議員は否応無く離党勧告・除名とする、とした上での小泉退陣となるのならば論理としてはかろうじて通ります。しかしそんなことは、ジャイアン、考えちゃいないよねえ。リクツの通じるお方ではないのですから。

 論理なき政治がこれほどまかり通る時代は、少なくとも、戦後日本には見当たらない。
論理なき政治が国民に何をもたらすか? それは、悲劇。
 イラクでは現在までに、4人の日本人が殺されている。その原因を作ったのは…小泉首相、あなた、です。

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