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みんなのこえ

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071212up

12月5日から11日までに届いたご意見から

●やまねこムラだより(その15)について

W,Kさん(25歳・男性・徳島県)

【徴農制の効果はあるの?】

私も東国原知事の「徴農制」には反対です。 というか、モラル向上はおろか「農業ごっこ」を経験しておしまい、なんてことになる可能性が高いでしょう。 主な理由は以下のとおり。

1、現在の農業は機械化が進んでおり対象となる若者にそのまま体験させることが困難。(数日かけて教えるなんてそんな暇、農家にはないですよね。しかも毎年、素人の若者を相手にするなんて…)

2、農作物を育てるには技術、知識、経験が必要で場合によっては価値がなくなってしまう。(遊び半分で作業されて売り物にならなくされては困ります!)

3、そもそも農家は「商売」が目的でモラル向上の効果を期待できない。(お金を稼ぐのが目的ですからね、みんなで苦労して育てた野菜を、価格調整のために処分、なんてことも(笑)…ちょっと笑えないかな?)

これらはほかの「徴○兵」にも当てはまると思いますがどうでしょうか?

●やまねこムラだより(その15)について

JUNJUNさん(45歳・女性・東京都)

【子どもが学んだこと】

うちの子が通っていた小学校では、3年生のときに蚕の勉強をしました。最初に取り組んだ年に、間違えて数千頭の蚕の卵が届いてしまい、それ以降、毎年オープンスペースは蚕と桑の葉だらけになります。
卵から蚕が孵ってから繭になって、さて生き物である繭をどうするか。生き物としての命についても考えさせられます。
蚕に愛着がわき、お湯で処理して殺してしまうことに抵抗を感じる子どももいます。
養蚕農家に行くと、農家の方は「生活のため」に養蚕をやっていることをぶっきらぼうに答えるようですが、大変さも感じてきます。
そういう体験が大人になっても残る子もいると思います。
いろいろな体験をすることで、自分の生き方を考える参考になるのではないか…と思いました。
そこにあるのは「強制」ではなく、「学び」であると思います。

●やまねこムラだより(その15)について

平和を愛するキリスト者さん(48歳・男性・東京都)

【徴兵制】

東国原知事が「徴兵制が必要」と発言、問題になりすぐに撤回しましたが、失言にもほどがあると思います。
世界を見渡せば、悲しいかな、いまだに徴兵制が残っている国があります。
一部には良心的拒否を認めている国もありますが、国によっては拒否すれば投獄されてしまう国も多々あります。

徴兵制によって徴集された国民には、軍隊での「いじめ」「暴力」「しごき」「強制」といった理不尽が待ちかまえています。
堪えられずに自殺してしまう人、生涯癒えることのない心の傷を負わされてしまう人、人殺しの訓練をさせられたということでトラウマになってしまう人も多々いると聞きます。
まさに奴隷的拘束の場であり、苦役の場以外の何ものでもありません。それを心身を鍛錬する場なんてふざけたことは言わないで下さい。

徴兵制のない平和憲法下の戦後民主主義の時代に生まれた幸運に感謝するとともに、世界中のすべての国で徴兵制がなくなることを願いたいものです。

●やまねこムラだより(その15)について

STさん(20歳・男性・東京都)

【共用と主体性の関係】

村だよりを見ながら、自分の高校の同級生(現在ニート)のことを思い出しました。
彼にとっては、「農業をやれ!」も、「主体性を持て!」も大差がない強要に過ぎないのではないでしょうか?
(皮肉にも、彼こそが戦後の日本が追求してきた、「お国」や社会の為ではなく、自分の価値観や欲求に忠実に生きる人間にも思えます。)
ただ、もし仮に、彼が「心身を鍛錬する場」を自ら求めるような主体性を持っていれば、今、ニートとなって、社会全体を恨んだりすることはなかったのは確かです。

社会が農業を強要するにせよ、学校が心身の鍛錬を強要するにせよ、その恩寵を受け入れられなかった上の世代のことも考えて欲しい、と思いました。

●デスク日誌(33回)について

三十郎さん(30歳・男性・東京都)

【セーフティネットの崩壊第二楽章】

何でも民営化、規制緩和のお題目を唱えている現政権。
年金の喪失、高齢者の医療費の削減、厳しい競争の中で続く過重労働。貧困層は、富裕層の奴隷化へのレールを敷かれ、公的セクターの民営化によりわが国の財産を外国に売り渡す準備を整備しつつある市場経済至上主義者たち。

公的セクターの中には、無駄となるものもあるかもしれないが、セーフティネットとして機能している重要なものもある。
全てを民営化できるなら、政府なんていらないだろう。税金を納める必要もないだろう。
寄付文化すらないわが国が全て公的セクターを民営化したら、アングロサクソン系の国々の経験している格差社会より酷い社会が待っているのは確実である。

●デスク日誌(33回)について

松宮 光興さん(67歳・男性・神奈川県)

【憲法25条】

全く同感です。
生活保護が高すぎるというのなら、厚労省のお役人や有識者の皆さんは、1ヶ月でも良いから、その金額で生活してみてはいかがでしょう。
生活保護の引き下げは、低額所得者に対する健保などの減免や補助の基準も引き下げられるということです。
この国は人の心を持たない、「鬼」に支配されているのではないかと思います。
彼らは25条ばかりか、99条も無視しているのです。
なにしろ、罰則がないのですから。

●雨宮処凛がゆく!(34回) について

TY生さん(67歳・男性・三重県)

【貧者に対する攻撃を許すな】

11月30日、厚生労働省の検討会は、低所得者との比較で生活保護所帯の「保護基準は高い」とする報告書をまとめた。
同日の記者会見で舛添要一厚労相は「きちんと受け止め、第一歩としてこれをもとに作業していきたい」と述べ、2008年度予算で生活保護基準の引き下げを検討する姿勢を示した。
これは憲法規定から見ると逆さまな発想である。
生活保護基準は憲法第25条で、すべての国民に健康で文化的な最低限度の生活を営む保障を国家が負う義務に基づき、その基準が定められている。
この生活保護基準に満たない低所得者に対して、国が手当てをするのが憲法を尊重するということ。

約二兆円に膨らむ軍需の中で、賄賂を使っても、なおかつ大きな利益の見込める装備品がある。
生活保護基準の引き下げの検討と対極にある政治・行政の有様である。

雨宮処凛さんが記した「反戦と抵抗の祭」のプラカード・横断幕の言葉「貧者に対する攻撃を許すな」が、ますます重要性を増してきた。

●雨宮処凛がゆく!(34回) について

ユキさん(42歳・女性・宮城県)

【デモ最高です!】

はじめまして。
雨宮さんのデモレポートがあまりに痛快で、この感動をお伝えしたく思いました次第です。私も一緒に叫びたかったですよ。
地方の惨状は、派遣でしか雇用保険などがついた仕事が無いことでご理解いただけたら、と思います。
市の役所でバイトしても、「一年間働いたら、次の一年間は市の関係する役所では一切働けない」という酷い「雇い止め」があります。
一年間頑張って働いたら、ペナルティみたいに一年間は働けないようにするなんて......機会均等なんて、机上の空論です。

いきなり愚痴で失礼しました。ちなみに日給5070円で7.5時間勤務です。これでもかなりマシな部類です。時給800円以上だと、自動的に保険がつきません。民間が低いから役所も低く......らしいですが。
9条を守る集まりの呼びかけも、バイトはスルーで時間的にもいけなく設定されます。
私は9条も25条も守りたいです。

●森永卓郎の戦争と平和講座について

戸田 系子さん(59歳・女性・東京都)

【武力では平和は守れない!】

防衛省の汚職は、個人の資質もさることながら、非公開事項の多い軍事部門の避けられないワナだと思います。
どれだけ日本がアメリカのために無駄なお金を使っているかも、良く分かりました。
唯一の被爆国である日本は、憲法前文と9条を世界に広める心意気で、外交努力と国際協力などにより、世界でなくてはならない国になりたいものです。
もっと多くの方に、知っていただき護憲の力を強めましょう。

十文字(衆愚代表)さん(32歳・男性・千葉県)

【前回のTY生さんのご意見に付随して、中澤英雄・東京大学教授の論文を紹介する】

護憲を戦略的に考察するならば、TY生さんのご意見の通り、自民党リベラル派を排除するような憲法論は論外と言えよう。
それに、仮に9条を準則的に厳守した将来の日本が侵略されたとき、侵略軍が憲法を含む旧来の政治システム、つまり9条を温存することはありえない。
従属するのならともかく、たとえ非暴力に拠ろうが「抵抗」する以上、その根幹となるものを根絶するのは当然の理である。
それでも尚、「抵抗せよ」と主張するのならば、それは最早「立憲主義」ではなく、「律法に即した説教」であろう。

この「9条≒律法」という見方は、私のオリジナルかと思いきや、中澤英雄・東大教授も同様の認識を示しており、当方としては驚いた。 http://www.yorozubp.com/0312/031220.htm
そして、中澤氏の主張する「真に望むべくは、"国益"と"人類益"の双方の追求」こそが、最も肝要なことであろう。
また、次の論文も含蓄に富むと私は思う。
http://www.yorozubp.com/0707/070708.htm

佐野 鷹男さん(42歳・男性・愛媛県)

【満州帰りの教授の話】

(対抗する)軍隊がない・崩壊した あとの話と言えば、学生時代お世話になった満州帰りの教授を思い出します。
ソ連軍がやってきて、強盗・放火・殺人・強姦をやりたい放題。蹂躙されるのに日本人も中国人も関係ありません。
やり尽くした後にのみ、ようやく止まる。
史実の教えるところによれば、日本の軍隊もそういうことを行ったし、イラクの話を聞けばそういうことが今もなおあるようです。
ソ連は特に乱暴だという話もありますが、人間に潜む、普段は抑圧された暗い側面が戦争で解放されるとこんなことになります。
そして、そのような狼藉を物理的に阻止できるのは、別の暴力(=敵の軍隊)のみであります。
(an-sichには)自分たち(=日本)を律すればそれでいい、といえないところに、軍事を巡る本質的な困難が横たわると思います。
憲法9条は世界中に飲まさせなければ、ナンセンスと考える所以です。

いよいよ年の瀬。
今年1年を振り返ってのご意見・ご感想もお待ちしています。

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