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みんなのこえ

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070613up

6月6日から6月12日までに届いたご意見から

「この人に聞きたい 江川紹子さん」へのご感想を多数いただきました。
好評につき、今週はロングインタビューです。

●この人に聞きたい(江川紹子さん) について

島田健作 さん(66歳・男性・福岡県)

【江川紹子さんの改憲反対論について】

江川さんが改憲には反対だが、九条のようにどんな場合も武力に訴えないという条文は改定すべきだと考えておられるのはさすがだと思いました。でも、先の大戦についての反省や「解釈改憲」政治についての反省が何ら行われなくても将来は改憲して良いように言われるのは甘いように思います。なぜなら、国会決議等での反省と糾弾は欠かせないからです。九条が自衛権を放棄していることは明らかであり、だからこそ、他国にも無いような「理想的」な「平和主義」の憲法なのではないでしょうか。したがって、「軍事力放棄」の条文は将来削除出来なければなりません。しかし、他国への侵略とそれを守るための戦争を「自存・自衛の戦争」だと考えたり、法治国家にあるまじき過去の「解釈改憲」への糾弾が無いかぎりどんな軍事力も持てないと考えるべきでしょう。

●この人に聞きたい(江川紹子さん) について

TY生 さん(67歳・男性・三重県)

【憲法を実態に合わせるということは】

江川紹子さんは、憲法を実態に合わせるという論理について述べた。自衛隊の動向は、陸自は中央即応連隊を新設し、本来任務とされた海外派遣に迅速対処する。連隊は陸自の海外派遣に関する計画・訓練・指揮を一元的に統括する中央即応集団司令部のもとに置かれる。同司令部は、12年度までに米陸軍キャンプ座間に移設する計画です。航空自衛隊は東京都府中市にある航空総隊司令部を横田基地に移設し、米軍再編で横田基地に残る第五空軍司令部と共同して、横田基地を北東アジアから中東までをカバーする米軍と自衛隊の「共同戦略輸送センター」とすることを企図する。
これら日米の軍事組織の一体化に、障害になっているのが集団的自衛権行使の出来ない現行憲法だと言われている。江川紹子さんは「イギリス軍のようにアメリカと共に最前線に自衛隊が立つ可能性」を指摘する。改憲理由に多い、自衛隊が存在する実態を憲法に明記するだけに止まる改憲ではない。

●この人に聞きたい(江川紹子さん) について

クレヨン伯爵 さん(40歳・男性・東京都)

【江川さんの記事良かったです。】

江川さんのことは以前書かれたイラク訪問記事を読み、とても共感しておりました。今回の記事も良かったです。私の拠って立つ論拠は至極単純で、9条に限りませんが、
 ー大量破壊兵器は、ウソでした。
 ータウンミーティングも、ヤラセでした。
 ーナントカ還元水の領収書は、「実在している」のに、公表されません。
これを要するに「国は平気でウソをつく」ので、ウソつきを縛る鎖はキツいほうがイイっちゅうことです。
江川さんの今回の論旨にも通ずるところありと見た。充分に現実的な解だと思います。

●伊藤真のけんぽう手習い塾 について

まんまる羊 さん(53歳・女性・東京都)

【「朝まで生テレビ」を観て】

伊藤先生、自衛戦争と自衛権の行使の説明、ありがとうございました。私は2度先生の講演を聴き、また「高校生から分かる日本国憲法の論点」をベースに保護者仲間と憲法の学びをしています。「朝まで生テレビ」で小林節先生との議論を楽しみにしていましたが、あまりの雑な司会に驚き、テレビ朝日にメールしました。田原さんの独善的な司会に驚きましたが、承知で伊藤先生が出演を了承されたのだと推察します。勇気に感謝します。小林先生の様にまともな改憲論者との議論もどこかでご紹介下さいませ。

ごんた さん(28歳・女性・広島県)

【「性悪説」くらいが丁度いいかも】

6月7日の朝刊(中国新聞)の一面を見て、ギョッとしました。見出しは『陸自が市民監視』。イラクへの自衛隊派遣に反対する団体や個人について、陸上自衛隊情報保全隊が情報収集していたことを示す内部文書が出てきた、という記事でした。ギョッとした次に私は、ああ、やっぱりなと思いました。国家権力というのは、「反体制的」な人達を監視したがるものなんだなと。ということは、ここのサイトと、私を含めてマガ9で政府の方針に批判的なことを言っている人達も、とーぜん全て監視対象?でも、そんなことにいちいち脅えてたら、ますます権力者はいい気になりますよね。
私は、国家やら自衛隊やらに対しては、性悪説で臨む位が丁度いいような気がします。「市民の役に立ってるうちは認めてやろう。でも油断していたら、市民に矛先を向けようなどと、いつおかしな真似をするかわからない、と警戒しておこう」と。

9条原理主義者 さん(63歳・男性・千葉県)

【「済南、尼港、通州事件」例示の意図は?】

前回号の本欄で改憲の必要性のため「済南事件」「尼港事件」「通州事件」をとりあげられていました。これらは軍事力で権益確保や物事を解決しようとする列強時代の海外の「敵地」での「事件」です。不幸なことですが軍国主義が招いた犠牲者では。例示したのは海外では武器で身を守れ、歴史改竄主義の「亜流」?視点が分らない。武力は自衛にも侵略にも使用できます。大日本帝国はもっぱら「侵略」に使用しました。
こうしたことをくり返さないために護憲派は活動しています。私には改憲派の動きはアメリカの「家来」になって侵略戦争に加担しょうとしてるとしか思えません。9条があってもアメリカの御下命あればインド洋、イラクに出かけて行く国です。我が国は自衛に徹する武力は可能でしょうか?「文民統制」なんてのは意味を持ちません。最近は「カタギ」の方が恐ろしい。

TT さん(25歳・男性・徳島県)

【護憲の人の思考回路は謎だらけ】

 >かつて明治憲法の下で軍隊をもっていた頃、国民を守れたか?
まさかとは思いますが、日露戦争を知らないのでしょうか?
さて、最近中国の軍事費が日本をとうとう抜いて世界第四位となりました。軍靴の足音が聞こえてきますね。中国は脅威ではないという人は、この事実に一体どのような説明をしてくださるのでしょうか?(というか、護憲を掲げる人は核兵器まで持っている中国をどうしてそこまで信用してしまえるのでしょうか?アメリカは信用してないのに)
他にも「日本人はこの程度。死ね」という発言がありましたが、そういう人が平和を愛するなんて、どの口で言ってるんでしょう?日本人の命はゴミという事でしょうか?そのくせ、多分(徴兵制度のある国に文句も言わない)「中国人や韓国人は死ね」と言う日本人には、口角泡飛ばして非難するんでしょうね。こういう人が存在するだけで嫌になる。とても、護憲を掲げる人の思考回路にはついて行けません。

十文字(衆愚代表) さん(32歳・男性・千葉県)

【陸上自衛隊情報保全隊がイラク戦争反対から年金問題に至るまでの市民活動に対する情報収集活動を行っていた問題は、確かにやり過ぎであり、看過できない。しかし…】

しかし、ではこの問題をどう解決するかとなると、実行力に疑問符が付く。何故なら、例えば自衛隊の存在を肯定する江川紹子氏と、「殺人の訓練を繰り返している」などと語る伊藤真氏が、件の事件を批判した時、批判される側としては一体どちらの方に説得力を感じるのか。つまり、「自分達の存在意義すら認めないで日々敵視している集団が存在する以上、それを逆に調査するのは当然である」と反論されれば、それに一利を認めざるをえない、という事である。
無論、「権力」を掣肘する存在は不可欠である。しかし事が起きた時、その「掣肘者」を自任する人々の中でイニシアチブが取れず、「船頭多くして船山に上る」が顛末であった。故にまずは「掣肘者」達の間で、「文民統制とは何か」等の現実的問題を熟考した上で、統一的なスタンスを確立させる事が重要である。特に「対話による解決」を是とする平和主義者ならば、それを阻む要素を自らが克服すべきであろう。

さかな さん(22歳・女性)

【改憲派の人へ】

失礼ですが、改憲すべきだと主張している方は、一冊でも護憲派の方の「書籍」を読みましたか?北朝鮮が攻めてくるかもしれないから改憲して軍を持たなければならない・・・本当にそれが改憲の真の狙いだと思いますか?
政治家が改憲についてあいまいなことしか言わないのは、実は他に真の目的があるのかもしれませんよ。そもそも日本の自衛隊と在日米軍の軍事力のほうが北朝鮮よりもずっと強大で、反対に北朝鮮を侵略できるほどのものなのです。軍をもてば軍事費がかかる。それは誰が負担するのか。社会的経済的弱者に負担のしわ寄せがいくことは必至。
まだ護憲派の方の書籍を1冊も読んでない方、国際貢献、北朝鮮侵略論から改憲に賛成するという方は、ぜひ渡辺治著『憲法改正」:軍事大国化・構造改革から改憲へ』を読んでみてください。まず賛成・反対意見の双方を聴くのがすべての学問の出発点です。

教師のたまご さん(22歳・男性・兵庫県)

【疑問と個人的見解】

日本を攻撃しようとしている国とは一体どこですか?北朝鮮ですか?中国ですか? 一番コワいことは日本が軍備を増強させて周辺国に対して圧力をかけることです。過去にドイツがポーランドへと侵攻したこともフランスの軍備増強などの圧力が一つの引き金となったと聞いたことがあります。「窮鼠猫を噛む」で、追い詰められた側は何をするか分かりません。それに、仮に日本が武力を一切持たずにどこかの国に侵略されたとして(まずありえないが)、それが国際的に許容されますか? 人間の本能的な部分(暴力)と理性的な部分(非暴力)の狭間で妥協が必要なのかと思います。

クレオール さん(60歳・男性・神奈川県)

「民主主義国家では軍隊は民衆を守る」という美しい定義を述べておられたが、そこまで短絡する前に、歴史家による以下の検証が必要でしょう。即ち、自国の紛争時において、1)軍隊が民衆を守った事例数2)軍隊が民衆を守らなかった、或いは軍隊の存在がかえって民衆の安全を脅かした事例数。3)当該事例時における軍隊組織の在りかた(文民統制が徹底していたか、など)。折しも、自衛隊による市民監視の実態が発覚。はて、軍事組織は民衆を守るためではなく、監視するためだったのかな?これが正式の軍隊になったら、民衆の安全は増すのかな?それともかえって不安が増すのかな?

森正樹〔アジア人同士戦わず〕 さん(43歳・男性・東京都)

【目が節穴の人たち】

自衛隊の辺野古への派遣と国民監視のニュースは、改憲後日本が一層軍国主義に傾斜していく予兆だ。改憲派に戦争するつもりはなくても、何か切っ掛けがあれば戦争へなだれ込んでゆき、その流れに抗するのは不可能になる。先のことは不明だが、用心に越したことはない。70年前既に中国と戦争中でも、国民大多数の関心は「年金」等にあり、原爆が待ち構えているとは想像できなかったろう。次の戦争相手が北朝鮮か中国なら、森有正の予言通り三発目の原爆も日本に落ちるだろう。
「日本が戦争を放棄しても戦争は日本を放棄してくれない」とは改憲派の俗論だが、日本さえ戦争を始めなければ戦争の可能性は半減する。今検閲があるわけでもないのに、萎縮・沈黙・変節しているメディア・知識人は情けないし、国民投票までに平和呆けの日本人の目を覚まさせる出来事がもっとあるとよいと思う。小林よしのりに毒されている改憲派は「戦争を語るブログ」で勉強して欲しい。

かぜ さん(54歳・男性・神奈川県)

【9条の改正のメリットとデメリット】

護憲派と改憲派は己の信念に酔っているようだから、議論すれば平行線をたどる。私はここで見方をかえて改憲されたら国と国民にどんなメリット、デメリットがあるのか両方から提示してほしいとおもうし、安倍政権は選挙で有権者にデメリットも提示すべきだ。たとえば人権の制限や土地利用の制限、テロの標的など市民生活に関わることがおおいではないか。
自分は支持しませんが、江川氏が主張しているように国民が「お国のために自分を捧げます」と思う人が多いならそれも一つの選択です。。

満員御礼 さん(48歳・男性・神奈川県)

【日本国憲法の前文と9条の理念を地球平和のために】

米英軍によるイラクへの先制攻撃から4年以上が経過した。フセイン前大統領は死刑となり、抑圧から解放され自由となったはずのイラクの復興は、暴力の応酬で先が見えない。暴力を受けた側は憎しみを募らせ、ある者は復讐に走る。そして新たな憎悪が生まれ更なる報復が起きる。
米国はイラクの占領政策・復興計画を、敗戦後の日本をたとえに出して楽観視していた。しかし、イラクと日本には決定的な違いがある。それは、焼け野原となった地に立った私たちの先達が、報復は勿論のこと二度と戦争を起こしてはならないと誓ったことだ。
そして、その誓いを未来に継承するために日本国憲法の前文と9条が存在し、その前文と9条をかたくなに遵守してきたことによって、今日の日本があることを私たちは知らなくてはならない。今の私たちがなすべきことは、この日本国憲法の前文と9条の理念を人類の、いや地球平和のために一人でも多くの人に伝えることではないであろうか。

平和を愛するキリスト者 さん(48歳・男性・東京都)

【9条の先見性】

陸上自衛隊の情報保全隊が、イラク派兵に反対する市民運動等を監視していたことがわかりました。これは自由と民主主義への挑戦であり、絶対に許される行為ではありません。過去には三矢研究なるものを行い、その中で自衛隊にとって気に入らない政治勢力を弾圧するということが研究されていたことがありました。軍隊というものは、国内に向っては治安機関に転化しやすいということを痛感させられます。
憲法改悪が行われ自衛隊が自衛軍になろうものなら、一層露骨になり、時の権力、軍にとって気に入らない人物、団体は容赦なく弾圧され、思想、信教、良心の自由は侵害されるでしょう。軍隊の不保持を宣言した憲法9条の先見性に本当に頭が下がるとともに、9条を護り活かすことの大切さを痛感させられます。

自衛隊による「市民運動監視」のニュースについても、
意見をいただきました。
自分の考えを自由に語りあう場所は、守り続けたいですね。

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