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これまで「高円寺一揆」や、「クリスマス粉砕デモ」など、
数々の脱力系にして最強の「運動」を繰り広げてきたカリスマ店主、
松本哉による待望のコラム連載です。
来るべき世界恐慌には、この作戦で立ち向かえば、怖くない?。
まつもと・はじめ 「素人の乱」5号店店主。1974年東京生まれ。1994年に法政大学入学後、「法政の貧乏くささを守る会」を結成し、学費値上げやキャンパス再開発への反対運動として、キャンパスの一角にコタツを出しての「鍋集会」などのパフォーマンスを展開。2005年、東京・高円寺にリサイクルショップ「素人の乱」をオープン。「おれの自転車を返せデモ」「PSE法反対デモ」「家賃をタダにしろデモ」などの運動を展開してきた。2007年には杉並区議選に出馬した。著書に『貧乏人の逆襲!タダで生きる方法』(筑摩書房)、『貧乏人大反乱』(アスペクト)、編著に『素人の乱』(河出書房新社)。「素人の乱」公式ホームページ
いつもは、高円寺を中心とするマヌケ社会を紹介しているが、たまには暗黒の世界と化している恐ろしいエリアのことも紹介してみよう! …ってことで、我が母校=法政大学のお話。
先月、久しぶりに学生に呼ばれたので、たまにはと思って大学に行ってきた。集会とデモをやるというので顔を出してみると、これがまたスゴイ! 大変なことになっていた!! 何がすごいって集会がすごいんじゃなくて、大学側がスゴイ!! まず、キャンパスで学生が集会をやり始めようにも、さっさと職員が締め出してしまい、学生を学内に入れないようにし始めた。で、門の外につまみ出された学生らが路頭に迷ったり文句言ったりしていると、今度は警察がたくさんやってきて、「路上での不法集会はやめなさい」ってなことを言い出し、大揉めになった(そりゃ揉めるよ。いったいどこに行けって言うんだよ!)。で、案の定学生数名が逮捕…。おいおい! それ、どう考えても大学と警察が結託してるだろ! まったく、油断も隙もありゃしねえ!
で、学生らはなんとかデモには出発したものの、結局その日は6人も捕まったという。う~ん、シビアなことになってるね、法政は!
…で、2週間ほど経って、その捕まった連中が釈放されるかという、まさにその時! 今度は、何ヶ月も前に大学の看板を壊したとかいう、些細なことをネタに、10人以上も逮捕者が出たという! なにそれ? しかも、学生に壊された看板って「よそ者は立入禁止」みたいな、いやみな看板だって…。そんな感じ悪いもの作るほうが悪いよ。それに、学生なんて、酔っ払って看板ぐらい壊すでしょ。関係ないけど、高円寺の商店街なんか、泥酔サラリーマンとかがその辺の店の看板壊してるぐらいだからね(これは迷惑極まりないけどね!)。
しかし、なんとまあ、我が法政大学もせせこましくなったものか…。これぐらいで捕まるんだったら、俺なんか死刑だね。もっといえば、「おれ達の時代はどうのこうの…」と豪語する全共闘オヤジたちなんか、死刑どころか、磔、獄門、市中引き回しの上、新宿アルタ前でさらし首ってところだよ。こわいこわい!
恐怖! 法政前の路上が大パニック!
聞けば、そもそもの発端はビラや立て看板が規制されたことに始まるという。3年ほど前、学生らがその規制に抗議してデモをやったところ、逮捕者がたくさん出た。この辺りから、学生を捕まえまくりのとんでもない暗黒大学化が急に進みだし、それ以来、延べ100人以上が捕まったという!!!
で、いまや法政大学はものすごいことになっていて、昔はあれほどあった立て看板やビラまきは当然のように原則禁止。看板を作ろうと準備しているだけでも職員に破壊されたり没収され、ビラを配り始めたら、またも職員が大急ぎで飛んで来て、受け取った学生からビラを回収するとのこと!! 一応、許可をもらえばOKとのことだが、大学を批判する内容の場合は不許可になるという…。おかげで、大学でいろんな揉め事があることは報じられないので、ほぼないことになっているという。
うひゃー! これってもう戦時中みたいだね! 一応、日本の憲法には表現の自由もあれば、思想・信条の自由もある。集会だっていつでもやっていいはずだ。それなのに、大学が堂々とこんな規制をやらかすっていうのは、ものすごいね。大学っていうところは、本来は金もうけだの世間のしがらみだのにとらわれないで、純粋にいろんなことができる場だった。それが、いまは普通の街中よりはるかに厳しいなんて、どうなってるんだろ。法政には法学部まであるのに、よく恥ずかしくないね…。
まったく、大学側にも、少しはムチャクチャな連中を気にしないぐらいの心のゆとりが欲しいぞ。
せっかくなのでもう少し言っておくと、憲法があるのにもかかわらず、いまの法政みたいな世の中が存在するのがキモチ悪い。ジョンレノンもビックリの憲法9条があるのになぜか自衛隊があったり、絶対に野垂れ死なずに済むはずの25条があるのに死んじゃう人がいるのと同じように、いくら自由が保障された条文があっても、いまの法政があってしまう。
やっぱり、法で決まってるから守られてるっていう甘っちょろい考えはやめて、ちゃんとそういう環境をこっちで作っていかないとダメだってことだね…。
【法政作戦】
●マガジン9条を読んでいる諸君! 知り合いに法政関係者を発見したら、「おたくの大学は大丈夫かね!」と、ひとこと言ってやってくれ。頼んだ!!
【お知らせ】
5月30日(土)
「京都・清水寺大作戦」
午後2時から、清水寺で雨宮処凛と対談!!!!
入場無料(要予約)
http://www.kiyomizudera.or.jp/2009_news/gen.html
6月1日(月)
「石原慎太郎いい加減にしろ集会」
都議会議員の福士敬子らと、
奴を懲らしめるための作戦会議!
OPEN18:30 / START19:30
前売¥1,000 / 当日¥1,500(ともに飲食代別)
東京・阿佐ヶ谷 Asagaya LOFT/A
6月30日(火)
「足立区 VS 杉並区」
OPEN 18:30 / START 19:30
予約¥1,000/当日¥1,200(ともに飲食代別)
昼間たかし(地域批評家)/増田俊樹(俳優/映画監督)ほか
東京・阿佐ヶ谷 Asagaya LOFT/A
【おまけ情報】
最近、うちのお店のブログにも書いたりしてます↓
http://ameblo.jp/shirouto5/
「えっ、これホント!?」と、思わず声をあげてしまった、
世にも恐ろしい大学の現状。
「表現の自由」も「思想信条の自由」も、
「憲法で保障されているから」といって油断してはいられない!
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