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あまみや・かりん北海道生まれ。愛国パンクバンド「維新赤誠塾」ボーカルなどを経て作家に。自伝『生き地獄天国』(太田出版)のほか、『悪の枢軸を尋ねて』(幻冬舎)、『EXIT』(新潮社)、『すごい生き方』(サンクチュアリ出版)、『バンギャル ア ゴーゴー』(講談社)、『生きさせろ!〜難民化する若者たち〜』(大田出版)など、著書多数。現在は新自由主義の中、生活も職も心も不安定さに晒される人々(プレカリアート)の問題に取り組み、取材、執筆、運動中。非正規雇用を考えるアソシエーション「PAFF」会員、フリーター全般労働組合賛助会員、フリーター問題を考えるNPO「POSSE」会員、心身障害者パフォーマンス集団「こわれ者の祭典」名誉会長、ニート・ひきこもり・不登校のための「小説アカデミー」顧問。「週刊金曜日」「BIG ISSUE」「群像」にてコラム連載。雨宮処凛公式サイトhttp://www3.tokai.or.jp/amamiya/
20日の駅前トークショー。左から「だめ連」のペペ長谷川さん、私、松本さん、イレギュラーの成田さん。
4月20日、21日と、高円寺一揆に参加してきた。
「貧乏人大反乱集団」「高円寺ニート組合」「素人の乱」などで世の中を乱しまくっている松本哉氏が、なんと杉並区議選に出馬。「選挙活動」と称して毎日路上で酒を飲んだり踊ったり、サウンドシステムとDJを載せたサウンドカーで大音量で音楽を流したり、とにかく路上解放区を作って大変な騒ぎを起こしているという。名付けて「高円寺一揆〜金のないヒマ人が騒ぎ始めるための作戦会議」。これは行かなければ!
ここで彼を知らない人のために少し説明すると、松本さんは97年、法政大学で「法政の貧乏くささを守る会」を結成。学食が20円値上がりしたことに怒って貧乏学生たちと学食に突入したり、大学の一画にこたつや冷蔵庫を持ち込んで「家」にして毎日鍋や焼肉をしたり、学長の銅像をブッ壊したり、大学のシンポジウムでは偉い人たちにペンキぶちまけて逮捕されたりという人である。そんな彼の活動は「全日本貧乏学生総連合」(全貧連)として全国の大学に広がり、大学卒業後は「貧乏すぎてもう暴れるしかない!」を合い言葉に「貧乏人大反乱集団」を結成。文字どおり暴れてきた。その後「高円寺ニート組合」を結成して「俺の自転車を返せデモ」や「家賃をタダにしろ一揆」などを開催。数百人の貧乏人が「俺の自転車を返せ!」「取りにいく金ねぇぞ!」「もう家賃払えねぇ!」「 タダにしろ!」と暴れる革命前夜の盛り上がりとなった(彼の詳しい活動については「生きさせろ! 難民化する若者たち」でインタビューをしているので読んで欲しい)。
松本さんの選挙ポスター。中央には「杉並に貧乏人の一揆を!」。
そんな松本さんが今回仕掛けたのは「選挙」という名の路上解放だ。一揆初日の15日、高円寺南口にはサウンドカーが横づけされ、ECDも登場。大量の若者が酔っぱらい、踊り狂うという大変な盛り上がりになったそうだ。最終日、飛ぶ候補者。※これは選挙活動です。
午後8時、選挙活動で音を出せる時間も終わりに近付くと、そんな状況にブチ切れた若者たちが突然狂ったように踊り出し、「貧乏人の恐ろしさを思い知らせてやれ! 」と松本さんがアジりまくる大騒動となったのだった。ダイブ! タイブ! ダイブ! ※これは選挙活動です。
あー面白かった。松本さんに聞いたら、区議選は30万で出られるという。30人が一万ずつ出せば、路上解放区を合法的に作り出すことができるのだ。今、世の中はどんどん息苦しくなっている。デモしてただけで逮捕されたり、路上で酒を飲んだり踊ったりしているだけでも警察が来る。なんだか非常に窮屈だ。でも、それを「選挙活動」にしてしまえば取り締まることはできない。松本さんはこれまでも「すっぽかしデモ」「3人デモ」など数々の裏技を打ち出してきた。さて、今度はどんな裏技を見つけるのか。ちなみに選挙結果だが、落選したものの、1061票を取り、供託金30万も無事奪還したという。とりあえず私は高円寺一揆を全面的に支持する。この「高円寺一揆」の大盛り上がりの模様は、こちらでも見ることができます。
「デモ」って面白そう! そう思ったあなたは、雨宮さんも登場する
4月30日「自由と生存のメーデー」に参加するべし。
詳しくは「お知らせメモ」にもあります。
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