注1 国体明徴運動…国の統治権は国家にあり、天皇はその最高機関であるとする美濃部達吉らの天皇機関説を糾弾する形で生まれた政治運動。一部の国会議員や軍部らの圧力により、政府が「国家の統治権は天皇にある」とする声明を出すに至った。
注2 一人一殺事件…1932年に起こった、民間右翼団体の「血盟団」による、政財界の大物20名あまりを標的とする連続テロ事件。「一人一殺」を標榜し、元大蔵大臣の井上準之助、三井財閥の団琢磨が殺害された。
注3 若槻礼次郎…第25代及び28代内閣総理大臣。
注4 一木喜徳郎…戦前の政治家で、文部大臣、内務大臣、枢密院議長などを務めた。天皇機関説で弟子の美濃部達吉とともに非難を受ける。
注5 小林陽太郎宅襲撃…2005年、富士ゼロックス会長の小林陽太郎氏が、小泉首相(当時)の靖国神社参拝への反対意見を表明した後、自宅に銃弾が郵送され、玄関前に火炎瓶が置かれるという事件が起こった。