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レポートno012
 5月28日(日)大田区民ホールで行われた「朗読&講演会『戦争体験の伝承』」は、参加者約70名で、若い方の参加が少なかったのは残念でしたが、特に出演者の皆さんが、この会を良いものにしたいと一生懸命取り組んでくださって、出演者、参加者、主催者の気持が一体となった会になりました。


 スタートは俳優の矢田稔さんによる朗読。戦時映像をバックに、「あの戦争を伝えたい(東京新聞社会部編・岩波書店)」から、「沖縄戦・肉親に手をかけ」「加害と向き合う・兵士が背負った罪」「語り継ぐ意志・戦争の手触りを取り戻すために」三篇を読む声が、静かに会場に流れました。

 次に、東京新聞社会部記者の瀬口晴義さんが、取材の積み重ねで知った「人間機雷の例にみられるような、戦争が作り出す発想の愚かさ」や「戦争の被害だけでなく加害に向き合うことの重要さ」と、「戦争を知らない世代の責務」や「新聞の使命についての決意」を語ってくれました。

 対談では、お二人から「テレビ界では戦争の痛ましさを伝える番組を作ることが難しくなっている」「今時代のムードが戦前と似てきている」などの懸念が語られました。

 最後のプログラムは、矢田稔さんによる「やせんまこ ちっとばし(お年玉を少しばかり)」という秋田の詩人・吉田朗さんの詩の朗読。矢田さん得意の秋田弁で語られた「孫どもよ、憲法の広い心こ、おべでけれ おれのおっき、やせんまこは その9条よ」の言葉が、聴く人の胸に温かく沁み込むようでした。

 参加者からは、「朗読という形で心に沁みる会だった」「瀬口さんの言った『戦争をさせないことが新聞の使命だ』を信じたい」「我々の世代が消えた後も、今の若い世代の方々が戦争を伝える努力を続ける熱意を持っていることを知って、今日はすごく嬉しかった」などのコメントをいただきました。
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「戦争体験」についての語り伝えを、映像と詩の朗読という
表現で行ったことによる、気持の交流があったのではないかと、想像できます。
このような地域の草の根的な活動の広がりは大切ですね。
笹井さん、ありがとうございました!

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