土砂降りの6月5日夜、国会前に響く「戦争反対!」の声。SEALDs(シールズ)が呼びかけた安保法制への抗議行動には悪天候にもかかわらず、多くの人が参加していた。
SEALDsは、マガ9でもたびたび取り上げてきたSASPL(特定秘密保護法に反対する学生有志の会)が衣替えした団体で、「自由と民主主義のための学生緊急行動(Students Emergency Action for Liberal Democracy – s)」の略。取り組みが全国で多発的に広がることを願って最後に「s」をつけたという。
筆者は毎週できる限り首都圏反原発連合(反原連)が主催する金曜官邸前抗議に参加している。この日は悪天候もあって19時半で打ち切りとなったので、国会前に移動。図らずも抗議行動をハシゴすることになった。
もともとSEALDsは7月からの毎週抗議を予定していた。しかし、衆議院での安保法制強行採決が6月中旬から下旬にもあるのではないかとの報道がなされるような国会の情勢を受け、前倒ししての抗議行動になったという。
第1回、さらに土砂降りで人出が危ぶまれたが大変な熱気。前日の衆議院憲法調査会で、集団的自衛権行使は違憲であると明言した慶應義塾大学名誉教授の小林節さんもスピーチに立ち、拍手を浴びていた。
小林さんはそもそも改憲すべきであるとの立場だが、立憲主義を蔑ろにする安倍政権には我慢がならないようだ。スピーチでも「憲法を政治家が無視する習慣がついてしまうと独裁国家になってしまう」「細かな考え方の違いで分裂せずに“憲法違反”の一点で安倍政権の暴走と闘おう」と訴えていた。
この日はおよそ1000人が集まったという。今後も毎週金曜日19時半から国会前での抗議行動を行なうとのことだ。筆者は若くないが、大人としてせめて頭数になりに、今週も参加したい。(中津十三)
※ SEALDsの今後の予定は、フェイスブック、ツイッターをご覧ください。